君を探してどこまでも。
すみません。
女の子を知りませんか?
知らない?
困ったな。
本当にわかりませんか?
特徴?
ええと…。
白い帽子をかぶってます。
笑顔が可愛くて…。
あ、頬にそばかすもありました。
前髪はこれくらい。
それで…古いカバンを持っているはずです。
革の。
ええ。
サイズ?
そうだな…これくらい?
片手で持てるくらいの、旅行鞄?だったかな。
知らないですかね。
そうですか…。
分かりました。
それじゃあ、ありがとうございました。
君を探してどこまでも。
すみません。
女の子を知りませんか?
そうですか…。
本当に見てませんか?
そばかすがあって帽子をかぶってて旅行鞄を持ってます。
帽子の色?
…白です。
つばの広い。
見てない?
そうですか…。
君を探してどこまでも。
こんにちは。
女の子を知りませんか?
これくらいの大きさの革の旅行鞄をもってて。
つばの広い白い帽子をかぶってます。
あと、ほほにそばかすもありました。
そうですか。
すみません。
いえ、ありがとうございます。
はい?
あぁ、私、女の子を探して一年くらい歩いてるんです。
はい、そうなんです。
はい、頑張りますね。
失礼します。
君を探してどこまでも。
すみません。
女の子を知りませんか?
あぁ、今だと女性になっているかもしれませんが。
旅行鞄を持ってて、白い帽子をかぶってて、そばかすがあります。
はぁ…。
……見た?
本当ですか?
どこで?
自殺?
じゃあ違います。
あの子はそんなに弱くないですから。
そもそも、貴方本当に見たんですか?
そばかすがあった?
白い帽子も、鞄も、持っていなかったんですよね?
適当なこと言わないでもらえます?
名前?
名前は…。
なんだっけな……。
とにかく!
絶対に違いますから。
ありがとうございました。
は?
あぁ、私、かれこれ十年くらい探し回ってます。
君を探して
読んでくださりありがとうございました。
何度もおんなじ会話してると、めちゃくちゃシンプルに相手に伝えるようになりますよね。
※実際にあるかは知りません。
桜です。
私の命は二年しかありません。
一年目。
私は成長します。
風に揺らされ、生き物のすみかとなり一人前の木に成長しました。
二年目。
春にはピンク色に色づいた可愛らしい花を咲かせました。
夏には力強い緑の葉を。
秋には美しいオレンジの葉をつけ。
そうして、冬には葉を落とし、無事に生涯を遂げます。
そうそう。
私、子供いるんです。
今、どこにいるかわからない子供が。
私の子供も二年しか生きられません。
その間、私と同じように沢山のものにふれてくれたら何よりです。
終わり、また初まる
読んでくださりありがとうございました。
桜の花ってなんでピンクなんですか?
あぁ、どうか私を救ってください。
もう、頼れる方がいないのです。
まだ小さい子猫が生きていくためには、貴方の力が必要なのです。
あの子がいなくなったら、私は一体何を支えに生きて聞けばよいのですか。
どうやって、学校に行ったら良いですか?
どうやって、人と話したら良いですか?
どうやって、外に出れば良いですか?
どうしよう。
どうしたら良いの?
やっぱり私、一人じゃ何もわからない。
ねぇ、助けてよ。
こんなに頼んでるんだから、ちょっとくらい助けてくれてもいいじゃない?
お願い、します。
お願いします。
私、あの子が助かるならプライドなんて捨てるから。
……本当、誰に対しても平等ですね。
融通がきかなくて、良心もない。
私、確かに今まで幸せすぎたのかもしれない。
でも、今じゃないでしょ?
これじゃないでしょ?
不幸にするなら、もっと、別のことにしてよ。
嗚呼、貴方を推してる人の気がしれない。
嗚呼
読んでくださりありがとうございました。
本当は恋愛の話にしようと思ってたんですけど、長くなったのでやめました。
いよいよ卒業式の練習とか始まって悲しくなってきました。
たった一輪。
男は、たった一人の大切な人に花をささげた。
男の大切な人、もとい、偏屈な女はその花を地面に叩きつけた。
「花なら、私に相応しい、世界一美しい花を持ってきて」
女は言った。
男は叩きつけられた花を拾い、再び女の前に差し出した。
「その花は美しくないわ、近づけないでちょうだい」
男は尚も女に花を見せ続ける。
「その花がなんだって言うの?」
苛立ちを隠しもせずに女は問う。
「世界一美しい花だよ」
男の答えに女は小馬鹿にしたように笑い、男を侮辱し去っていった。
一人残された男は手元の花を見て悲しそうにほほ笑んだ。
男の持っている花は、どこにでも咲いているような普通の花だった。
普段目にする、特段美しい訳でもない普通の花。
淡い白色をうかばせたとても薄い花びらは今にも消えそうに見える。
男はこの花に女への精一杯の気持ちを詰め込んでいた。
だが、それが女に伝わるはずもなく男は一つの命を無駄にしたのだ。
男は静かに花を川に流した。
たとえそれで自分の気持ちが流れてしまうとしても。
一輪の花
こんにちは。
読んでくださりありがとうございました。
貴方には好きな花ってありますか?
私は無いです。
話変わりますが、華道ってすごいですね。
やっても楽しい、見ても楽しいってすごいです。
綺麗な作品とか独特な作品とか見るとテンション上がります。
(一輪の花って言ったら何が思い浮かびますか?私は美女と野獣が思い浮かびました)
あの人が好きだ。
今まで出会ったどんな人よりも、ずっと記憶に残っている。
あの人の外見に恋をした。
あの人の心に恋をした。
あの人の身体を愛してる。
あの人の時折見せる儚げな顔。
あの人の強気な顔。
あの人の声。
あの人の体温。
あの人の笑い方、泣き方。
怒った顔、幸せそうな顔。
優しくする時。
全部好きで、あの人の全てを見せている相手を狂ってしまうほど憎んでる。
あの人には想い人がいる。
あの人の想い人もまた、あの人を想ってる。
周りもそれを応援してて、私に踏み込む余地なんてない。
いつかあの人に聞いてみたい。
本当にあの子の事が好きなの?って。
そしてできれば否定してほしい。
たとえあの人が私を想っていなくても、少なくともあの子じゃないってわかれば安心する。
私は、あの人が好きで、あの人だけをずっと見てきた。
あの人の目に私はどう映っているのだろう。
私のことをどう考えているのだろう。
知ってほしい、私の事。
私がどれだけあの人を想っているか。
私がいつからあの人を好きか。
あの子なんかより、ずっと。
ひそかな想い
読んでくださりありがとうございました。
私、相手にストレートで好意を伝えるための言葉を二つしか知らなくて(好き、愛してる)。
これ以外にストレートに伝えられる言葉ってあるんでしょうか?