この海は沢山の人間が自ら命を絶った海。
それゆえにいつも誰かの記憶が浮かんでいる。
[痛いよ]
[冷たいよ]
[悲しいよ]
[寂しいよ]
痛かったねぇ。
冷たかったねぇ。
悲しかったねぇ。
寂しかったねぇ。
誰かの記憶が浮かんでくる。
誰かの痛みが伝わってくる。
それは決まって暗い場所。
まるでなにかの闇を見せられているようだ。
いつからだっけ。
海に浮かぶ“なにか”がみえるようになったのは。
それに触れるようになったのは。
いつからだっけ?
まぁ、何でもいい。
私はもうすぐ消えるのだから。
この記憶が、誰かに届くことを願って。
誰かが触れることを願って。
私の記憶が海に浮かんだ。
記憶の海
読んでくださりありがとうございます。
いつも以上に支離滅裂。
君のためだけに。
君の笑顔が見たくて。
そのためだけに書いたラブソング。
君が他の人と結婚した時、この歌を“君達”のために歌った。
結局は君に届いたけれど。
少しだけ、
ーちょっとだけ胸が痛んだような気がしたんだ。
ラブソング
読んでくださりありがとうございます。
短くなりました。
考えてた時はもうちょっといろいろ設定があったんですけど。
学校にいるうちにかなり削られてこうなりました。
でも、読みやすかったんじゃないでしょうか。
誰かの人生に、何かを与えることは出来ただろうか。
意義のある人生をおくれただろうか。
なぁ。
きっと、私の足跡なんぞ、とっくの昔に他の誰かに揉み消されただろう。
別に歴史に残りたいとはおもっていない。
そりゃそうだ。
来世に語り継がれるのは、何万の人が踏んだとしてもそうそう消えない巨大な足跡を残した人だけだろうから。
私の足跡はいつの間にかタイヤの跡に変わっていた。
自分で歩くのは辞めたんだ。
あんなに必死に生きたのに、どうせ揉み消されると分かったのだから。
そう言えばそろそろ、ガソリンがなくなる。
私はもう、自分の足で歩く元気など残っていない。
さぁ、十分じゃないか。
そう、本当に私は十分にやった。
軌跡
読んでくださりありがとうございます。
最初、軌跡って奇跡のほうかと思ってて調べるまでそれで考えてました。
笑えます。
お題かわるギリギリでした。
次はもうちょっと余裕を持って書きたいです。
『連絡!しようね?絶対。僕、どれだけ離れてもずっと君のこと好きだから!』
そんなくさいセリフを告げた彼は名残惜しそうに引っ越していった。
最初の一週間くらいは連絡をとりあっていたが徐々にしなくなった。
所詮はそれくらい。
どちらともなく、自然に。
私達が別れを切り出すのはそう遅くなかった。
何度も何度も彼の告げた言葉が頭の中に浮かんでくる。
『ごめん、でもやっぱり会えないなんて耐えられない』
言い訳なんて要らなかった。
何も言わずたださっさっと別れて欲しかった。
ごめんって、そっちが言うから私も言わなくちゃいけなかったじゃん。
別にどっちも悪くないし、でも、やっぱりどっちも悪かったのかな?
…仕方ないでしょ?
人間だから。
好きな人に会いたいってみんな思うでしょ?
私達の分岐はそこで別れるか別れないか。
それでも、別れたら別れたで彼に会いたくてしょうがない。
…好きだったなぁ。
どれだけ離れていても私はずっと、変わらないと思ってた。
どんなに離れていても
読んでくださりありがとうございます。
気づけばもう30作目くらいです。
結構書きましたね。
まぁでも、普通に100とか200とか超えてる人全然いるので、それでも比べたらまだまだですが。
なんか一週間くらい書いてなかったのに気が付きました。
毎日お題とかは見に来てたんですけど。
更新を待っていてくだされば嬉しい限りです。
(↑間違ってますか?敬語苦手なんですよね)
母の声を最後に聞いたのはいつだったか。
病院のベッドに横たわっている母の手を握りながらそんな事を考える。
母が倒れたのは1年以上前の事だ。
倒れてから一ヶ月くらいは普通に話していた。
一ヶ月経つと次第に呂律がまわらなくなって母は喋ることをやめた。
母が話さなくなったのは私のせいでもあるだろう。
なんて言っているかわからない。
話を聞くのが面倒くさい。
まるで高齢者を相手にしているようで苛ついて苛ついてしょうが無かった。
そんな態度が表れていたのだろうか。
母は眉をひそめ、黙り込んだ。
倒れた直後は心配で毎日病院に通っていたのに、今では週に一回程度になった。
とにかく面倒くさかった。
あの母のなんとも言えない、何も考えていないような、悲しんでいるような、そんな目を見たくなかった。
家でくつろいでいると電話がかかってきた。
母からだった。
どういう事だろう。
とにかく私は急いで電話に出た。
「もしもし?」
「もう、だいりょうぶだひゃら」
大丈夫だから?
「なにが?」
途端に電話が切れた。
意味がわからなかった。
なんとなく気持ち悪くて病院に向かった。
病院のベッドにはちゃんと母が寝ていた。
何だったのだろう。
母の顔を覗き込んだ。
しわくちゃで、元気だった頃の見る影もない。
母は眠っていた。
安らかに。
そう、まるで…。
気づいたとたん私は急いでナースコールを押した。
遠くの声
わざわざ読んでくださりありがとうございます。
最初電話の話書こうかと思ったんですが、会話が多くなりどっちが話しているのか分かりづらく、書き直しました。