紺色

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誰かの人生に、何かを与えることは出来ただろうか。

意義のある人生をおくれただろうか。

なぁ。

きっと、私の足跡なんぞ、とっくの昔に他の誰かに揉み消されただろう。

別に歴史に残りたいとはおもっていない。

そりゃそうだ。

来世に語り継がれるのは、何万の人が踏んだとしてもそうそう消えない巨大な足跡を残した人だけだろうから。

私の足跡はいつの間にかタイヤの跡に変わっていた。

自分で歩くのは辞めたんだ。

あんなに必死に生きたのに、どうせ揉み消されると分かったのだから。

そう言えばそろそろ、ガソリンがなくなる。

私はもう、自分の足で歩く元気など残っていない。

さぁ、十分じゃないか。

そう、本当に私は十分にやった。


                                軌跡

読んでくださりありがとうございます。

最初、軌跡って奇跡のほうかと思ってて調べるまでそれで考えてました。

笑えます。

お題かわるギリギリでした。

次はもうちょっと余裕を持って書きたいです。

5/1/2025, 9:58:44 AM