ヨルガオ(短編小説)

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6/30/2023, 11:05:04 AM

ある日、赤い糸が見えるようになった。

私の薬指に結ばれている糸。

相手は誰なのか、糸を辿ってみた。

しばらく進んで、私は空を見上げた。

「……え?」

雲の向こうへ続く赤い糸。

私の運命の人は、空にいるみたいだ。

会いたい。

そう思いながらきた道を戻った。

「…ここに結びつけて……よし」

私は天井に吊るした赤い糸に、首を通した。

「ぐっ……」

少し苦しいけど…嬉しい。

この赤い糸が、私と運命の人とを巡り合わせる

架け橋となるのだから。


ー赤い糸ー

6/29/2023, 11:28:56 AM

「…また…あえる……?」

『もちろん!!!!おれがむかえにいってやる!!』

「やくそくだよ…!!」

あの日、

私たちは入道雲の下で指切りを交わした。

…それから15年の月日が流れた。

私は入道雲を見ると今でも思い出す。

(……あいつ…結局来なかったな)

幼馴染の彼の事を、私は6歳の頃から好きだった。

親の仕事の関係で引っ越しをする事になったらしい。

(会うって…約束したのにな)

(もし…また会えたら…告白するつもりだったのに)

今年、私は別の人と結婚する。

彼との約束は入道雲の様に、高く届かない物へと

変わってしまった。


ー入道雲ー

6/28/2023, 11:37:33 AM

「好きだったよ…」
君のその言葉を聞き、僕はこう言った。
「どうして…なんで君が……」
僕は笑顔で倒れている君を見つめた。
君の身体は見るも無惨な青い姿になっていた。

「なんか…体…おかしい……」
「どういう事……?」
「え…」
僕がそう言ったら、君がバタンと倒れた。
「ちょうど効いてきた…」
「あの飲み物に…危ない薬…混ぜちゃった…」
君の顔が少し歪んでいた。
僕の異様な雰囲気を察していたのか

「どうしたの…?」
「……」
「ねぇ」
今の僕の顔は酷くて、きっと誰にも見せられないだろう。
心臓がバクバクして…興奮していた…
はぁ…はぁ…
キッチンへ行き、軽く息を整える…
そして僕は走って
君の家の玄関の扉を開けた。

なつはこう言った。
「ありがとう」
君は飲み物を一口。
「……はい」
「喉乾いちゃう」
「まあ、暑すぎるしね」
「……」
「やっぱり…夏は嫌い?」
「……」
こくりと頷く
「でも…なつの青は好き」
「…そっか」
「暑いのは嫌い」
「はぁ…」
暑い…
最高気温34度だもんな。


ここまで読んでくださりありがとうございます。
所々、文章がおかしかったと思います。

逆から読んでみてください。
話の意味が変わるかと思います。


ー夏ー

6/27/2023, 11:24:03 AM

地球が消滅する時

君は誰と何をする?

家族に感謝を伝える。親友と最後まで遊ぶ…とか?

まぁ、これは人それぞれ違うだろうね。

僕の場合は…そうだな…。

彼女と一緒に居たいな。最後の最後まで。

僕、思うんだ。

神様はきっと、最後まで共にした人とまたどこかで会わせてくれるって。

それだけ相手のことを想ってるって事だからね。

この想いを彼女にしっかり伝えるには

…生きてる間だけじゃ足りないんだ。


ーここではないどこかー

6/26/2023, 10:24:36 AM

『………』

『ちゃんと食べてるよ。安心して』

『………』

『いや…まだまだ元気だから大丈夫だよ』

『………』

『………っ』

『……な……そんな、事…言わないでくれよ…』

『………』

『…そんなの…分かりきってる事だろ』

『………』

『…俺も…大好き…愛してる…心の底から』


ー君と最後にあった日ー

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