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4/11/2025, 10:27:32 AM

きみとぼく
おなじにみえて
ちがう
にんげん
かおも
みみのかたちも
からだも
あしのおおきさも
おなじにみえて
ぜんぜんちがう

きみとぼく
ぜんぜんちがう
しかしそれは
こせいとよべる
ちがう
ことで
たがいのよさが
みえてくる

みんなおなじ
それはこわい
だって
みんな
ぼくとおなじ
かおも
みみのかたちも
からだも
あしのおおきさも
うごきも
せいかつも
なにもかもおなじで
なんとなく
きみがわるくて
ふゆかいなんだ

それに
みんなおなじだったら
きみをきみと
よべなくなる
みんなおなじだったら
みんなが「ぼく」だから
ちがったほうが
よっぽど
いい

きみとぼく
ふたりが
はなれていても
いるのは
ちきゅうという
おおきないえで
ひとつの
くにという
おおきなへや
おなじそらのしたを
いっしょにくらす
なかまで
ともだちで
かぞく

がいこつになっても
おなじそらでくらす
たましいとなって
いっしょに

みんなちがって
みんないい
そういうことばがあるから
ぼくらも
きみとぼく
ちがいがあって
おもしろい

いまはもう
あえないけれど
ぼくは
きみにあいたい
おなじそらのしたの
かぞくだから
きっとすぐに
あえるよね

だから
いま
きみにあいにいく

こころも
からだも
ぜんぜん
ちがうけれど

ぼくらはきずなで
むすばれている



4/11/2025, 8:20:34 AM

現実
常闇に晒され 
目の前に現実

希望もへったくれもない
在るのは絶望だけ

後戻りもできない
前へ進むだけ

眠る少女
横で耳打ちする
天使が
私に気づけば
その瞬間微笑むだろう

犬が一匹
餌を持っている

嘘とは何か
本当は何か
私は私の産んだ脳世界で
彷徨い続けていた

鱧が鯛の腹を抉った
鯛の腹から血がたれて
そして地上へぷかぷか浮いていく

突如として会ったこともない有名人が
私に話しかける
聞いたこともない言葉で
話しかける

「あちのへすこ」

サバンナにシマウマ1頭
子供を先ほど失ったばかり
そんな時に彼女は
何を考えていたのだろう
悲しみや絶望は感じただろう
憎しみや怒りも感じただろう
真実かは分からぬが
多分そう思ったのだろう
身動きも取れずにサバンナの中心で動かない
ただただひたすら動かない
底しれぬ悲しみが
彼女を拘束し
彼女はまた
子と同じ
肉塊となった

散らかった部屋の中で
私は誰かを殺した
見ず知らずの誰かを殺した
やりきれない気持ちが襲う
気持ちが昂る
私は部屋の中で暴れた
椅子を投げ
机を叩き壊し
本棚も倒し
壁を殴り
窓を割った
家はもう限界を迎えていた
何をしても意味のない
無がそこにあった

花畑はいいもので
鳥は歌っている
ここで少し
ピクニックをしよう
あなたと二人で
楽しいお話をしよう

好きという感情
伝えねばならぬ
ほうっておくと
きっと後悔する

あらぬこと
ありうること
すべてをふまえて
いきているのか

おまえは
だれだ

なかなか完結しない
情報が私の中に流れ続ける
暗くて恐ろしい現実から
逃げられるのであれば
私はそれでも構わない
無限があろうが関係ない
私は夢の住人となる
そうだ
私は何も恐れない
なぜなら私は現実から逃げて
存在しない夢の人物となるからだ!
さあもっと見よう
夢を
更に進もう
終わりのない夢へ!

………………………………………………………………

昨日ここで飛び降り自殺をした男がいたらしい
理由のわからぬことをブツブツ言いながら落ちたんだって
きっと疲れてたんだろうな
こーんな暗い世の中で大人たちは頑張っているのだから
あたしは少し
未来が怖い
そして
大人が怖い

世界が
怖い

4/9/2025, 10:17:17 AM

御茶ノ水から数駅の間で
漫画を一冊読んでみた
内容はあまり頭に入ってなくて
右から左へ流れていった感じだった

僕は何に対しても俄で
広く浅くな男である
また中途半端な男でもあった

昔っからそうで
引っ越す前よく遊んだカナちゃん(仮名)は 
僕のことを「どっちつかず」と罵った

だけれど引っ越すことになった高校まで
カナちゃんは僕と一緒にいてくれた

僕が引っ越す時には
カナちゃんは誰よりも泣いていた

そんな遠いぼんやりとした回想をしながら
漫画をもう一冊読む
相変わらず内容はあまり頭に入っていない
錬金術の話ということしかわからない

黄色い電車は走り続ける
ぼんやりとしてる僕と
大勢の疲れ切った者たちを乗せて

元気かな
カナちゃん
もう10年も会ってないのに
顔が鮮明に出てくる
記憶に残っている

カナちゃんのことで頭がいっぱいだ
またいつか会えるのかな

4/5/2025, 2:28:43 PM

あなたが私の好きなところを
あまりに多く言うので
私は思わず
私があなたの好きなところを
あまりに多く言ってしまった

離れることのない思いが
2人の間に渦を巻いて
混ざり合う
溶け合う

思いは
一つになる

一つは
くっついたままで

爽やかな風が吹いて
緑が広がり
空気は澄み
空は青い

馬鹿みたいに笑う時もあれば
クシャクシャな顔で泣いたり
とても大きな声で
僕を呼んだりしてくれる

時々ものすごい怒る
でもお腹がすいたら
怒った理由もすぐ忘れてしまう

僕はそんな君が好きだよ
ありとあらゆる感情を持つ
そんな君が好きだ


3/29/2025, 2:47:46 PM

私に足りぬのは涙
またあまり余っていたのも涙であった
塵のようなわずかな涙が
瞳から溢れ出していた

気づけばそんな日が
ずっと
ずっと続いて

悲しいのかはわからない
嬉しいのかもしれない
かえって怒りなのか
それ以外なのか

私には
わからない

私に足りぬ涙は
そういったものかもしれない

人生の何処かで
私は必ず悶え苦しまねばならぬ
…その筈なのに
私はその苦しみの涙を知らなかった

狂気に満ちたこの世に
必要な涙が欠けていた

涙は
行き場のない感情が行き着く
目的地なのかもしれない

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