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5/13/2025, 12:47:56 PM

マリンスノウとは

海中生物の由来した物質が結晶となり、海中に雪のような形で散る現象である。(googleの情報による)
鉱物的なその物体は美しい。しかしその正体は死んでいった魚たち…
美しさの中に隠されたものは、残酷な生物界の上下関係であり、食物連鎖の中途でしか無い。

生き物たちによって生まれたそれは
海底を漂い
深海に行き着いたと思えば
積もり積もっていった。

そこに居る魚たちの
餌食となって
後の命へと繋がる。

そこに確かに海がある
青かった海が。
しかし青はもうそこに無い
真っ白な海があるだけだ。

あちらこちらを泳ぎ回っていた魚たちは、時が進むにつれてその威勢をなくし、最終的には子孫繁栄すらも諦めていき、海は空っぽになってしまった。彼らはただただ深海へと沈んでいき、海底の地と化す。
世界が段々壊れていってしまう気がして、私は海に潜るのをやめた。


だが
もう遅かった。


私の体は崩れ行く。
海がしろさを増すたびに。
海は白いはずなのに
心は黒く染まりゆく。

記憶は徐々に消えていき
私はついに立つこと忘れた。
天使が私に微笑みかける。
「おかえりなさい」と。

記憶の海は死んだ。もう誰もいない。魚一匹残っておらず、かつての海の姿なんてどこにもなかった。
私は海を離れた。新たな心のよりどころを見つけたので、そっちに浮気することにした。広い花畑が広がる良いところだ。もうあの海に帰ることはないだろう。あそこが再び私の居場所になることはないのだから。

私の最期は
この海で迎えた。
私も魚たちとともに
それとなったのだ。

天使たちは私の手を掴んで此処まで連れてきた。
楽園であるのは確かだが
恐怖を何処かで感じた。
そして、
踏み入れては戻れない土地へと
入っていったのである。

4/26/2025, 2:10:57 AM

漢字は意味を感じさせる重要な文字
感情を表すこともお茶の子さいさい
例えば同窓会の幹事と帰りに環状線で
肝心な事柄を感情込めて話す

漢字があればこんな感じ
全て言い表せちゃう漢字

三時のおやつかお昼のランチか
迷う漢字は空腹で死を暗示
見える卍寺院が出迎えて
無事ランチで死を回避した漢字

なんて話だ そんな感じ

カレーは辛えよ
そう鰈が言うので
私は思わず鰈に華麗な座礼を見せて
誠心誠意な謝礼を送り
稀に見せる笑みを表し
飴を一つくれた鰈

漢字と鰈が感情的な罵声を浴びせ合う
だから私は二人を会わせたくなかった
漢字の惨事だ
罵声はだせえ

あの子が愛にきて
というので
私もこっちに恋と返信したら
鰈のような汚い罵声が
ボイスメッセージで送られてきた
なんて惨事じゃ
こんな感じ

何も面白くねぇなぁ
この言葉の羅列は

4/23/2025, 10:40:51 PM

僕らは進む ただただ進む ひたすら進む 必死に進む  
何処へと進む 何処かに進む ただ進むだけ 進むだけ
この街の果てへ 國の果てへ 地の果て海の果て 地球の裏側 宇宙へ飛びだし何処までも進む 
街は何処へ行く 渋谷 新宿 横浜 神戸 松山 長崎ソウル 上海 バルセロナ パリ ローマ ブリュッセル ロンドン ベルリン ニューヨーク オタワ リオデジャネイロ
陸は何処まで続く 野を越えて 山を越えて 砂漠を越えて トンネル抜けて 鉄橋渡り 獣道を通り 花畑を渡り 峠を越えて 海を泳いで また別の陸地へ
陸に終わりはない 分入っても分け入っても新たな地平線が生まれ 景色が生まれ 花も生まれ 命が生まれ 文明が生まれ 動物は進化する
地球の裏側は何処 場合によっては此処 そうでなければ此処の反対 人のいる場はみな裏側 皆地球の裏側にいる
宇宙は何処へ行く 火星 木星 土星 海王星 シリウス デネブ アルデバラン ベテルギウス 天の川渡り銀河系を抜け 別の銀河へ こうしてる間に また新たな宇宙が生まれ 星が生まれる
ちっぽけな僕ら だから行く 何処までも行く 大きな世界を知るために ただただ行く 行くんだよ 進むしかない それ以外は何もできない 僕らはちっぽけなんだから 小さくて情けない僕らが 限られた空間で進めるのは それだけなんだよ
つまりそれは自由 紛れもない自由 何にも縛られない
何処へ行こうが関係ない 行くか行かないかも自由 何もかも自由 何をしてもいい だから行く 進むしかないんだよ 自由こそ僕らの主軸 僕らの正義 脊椎であり 脊髄である 
自由とは何か それは何かを飲むこと 何かを食べること 何かを掴むこと 殴ること 壊すこと そして直すこと 優しくすること 厳しくすること ものを買うこと そして売ること あげること 貰うこと 帰ること
そして 行くこと
行方知らずの旅の行方は 知るわけがない なぜなら行方知らずの旅だから だから行く 何処までも行く いつまでも行く 
僕らは進む ただただ進む ひたすら進む 必死に進む
懐かしいあいつの元へ 大好きな娘の元へ 犬のゴローの元へ 江ノ島水族館へ 六本木ヒルズへ はま寿司へ行く
盗まれたイヤホンの元へ 自動車屋へ 線路へ 博物館へ ロケット開発の基地へ 行く ただただ行く 進むんだよ
終わりなき旅の終わりは 知るわけがない なぜなら 終わりなき旅だから だから進む ただただ進む ひたすら進む 必死に進む 進むんだよ
何処へ行くかはわからぬが きっと何処かへ辿り着く その時は笑ってくれるか 笑ったことのない君は その時は笑ってくれるか 悶え苦しんでる君は

4/21/2025, 10:12:31 PM

こそこそ
こそこそ
ささやき
ちいさな
ことばで
ちいさく
おはなし

くすくす
くすくす
ささやく
ちいさな
おこえで
ちいさく
おはなし

だれにも
しれない
ひみつの
おはなし
こそこそ
ひっそり
はなして

4/20/2025, 1:41:20 PM

47階建てのビルの屋上
あなたと見た星は
あまりにも輝いていたので
言葉が出ませんでした

もし世界で同時に停電が起きて
真っ暗な中その星を見たら
どれだけ美しいのだろうかと
そう思いました

夜の空は寒く
裸の僕たちは冷え切っている
凍え死ぬ覚悟で
それでも星を見続けていた

星あかりが地上を照らし
人々を導いていく
僕らの愛もまた
星あかりが導いてくれる

ひっそりとした街の中
僕らは抱き合うでしょう
星河一天の宙の下
二人の愛は応え合う

そしてまた
星は輝き出す
きっと僕らの
愛に答えてくれたのでしょう

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