ストック1

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4/3/2025, 11:25:54 AM

僕には視える
君と共にいるそれが
君とは長い付き合いだけど、君にはそれが視えたことがないようだ
壮厳な姿をして、君の背後に浮かぶ守護霊
君を危険や不幸から守ってくれる
君は自分を運がいいほうだと言うけど、それは守護霊のおかげだ
そして守護霊は僕に対して、普段の壮厳さとは裏腹に、実に柔和な笑顔で手を振る
自分で言うのもなんだけど、主である君への僕の普段の行いがいいのだろう
何かの間違いで君の機嫌を損ねた時が、ちょっと怖いけど
でも、君といるのも楽しくて、守護霊の表情を見るのも楽しくて、二倍の楽しさを味わうことができるのは素晴らしい
それでとても幸せな気分になる
守護霊は意外と表情が豊かなのだ
そして、どうやら君と一緒の時、守護霊は僕のことも守ってくれているらしく、たまに疲れ気味になっている
心配になるけど、すぐに元気になるのは、君が楽しそうにしていることで、霊力が戻るからかな
ともかく、君と守護霊のおかげで僕の毎日は常に楽しさで溢れている
そんな話を君にしたけど、まあ信じないだろう
本当のことだけど、君は冗談だと思って笑う
守護霊を見ると、口に人差し指を当てて、「シー」、と言っている
守護霊はどうやら、存在を知られず、影の立役者でありたいようだ
それが守護霊の望みなら僕は黙っていよう
これからも、君と、もうひとりと、楽しい生活を続けられたら、それで満足だ

4/2/2025, 10:52:32 AM

空に憧れ、いつも空を眺めている恐竜がいた
その恐竜は、空を自在に翔ける翼竜を羨ましく思い、なんとか飛べないものかと考え続ける
しかし、様々なことを試しても、どれだけ考えても、ついに空を飛ぶことはなかった
そして、自分は空を飛べないのだと悟り、残りの生を仲間や子供のためだけに捧げる
悔いはなかった
納得して諦めたのだから
だが、その背中を見てきた子供は、親の願いを叶えようと決意した
しかし、彼は知っていた
自分が飛ぶことは絶対に不可能だと
一方で、知識はないはずなのに、連綿と受け継がれてきた遺伝子が記憶していたのか、進化というものをなんとなく理解していた
自分が叶えられずとも、子孫が必ず達成してくれる
彼が自身に課した使命は、子孫に命を引き継ぐこと
これまで、祖先から親までがしてきたことと何も変わらない
生きて、競争に勝ち続け、愛するつがいを見つけ、子孫を残す
ただ、それだけでいい
恐ろしくなるほどに達成は困難だが、同族が、他の恐竜が、いや、この世の生きとし生ける多くのものがしていることだ
ありふれた行動だ
難しいが、何も複雑じゃない
そして彼は使命を全うしてみせた
最期の時まで、夢を見続けた一生だった
彼の血だけでなく、遺志も引き継がれたのか、彼の子孫たちは何代も何代も、誰に言われるでもなく同じ夢を抱き、空を目指し続けた
そうして、どれだけの時間が経ち、どれだけの世代が変わっていっただろうか?
気の遠くなるような時の流れの中、恐竜は空を飛んだ
夢が叶ったのだ
だが、そこで満足しなかった
もっと上手く、もっと自在に、もっと自由に
さらに時間と世代をかけ、彼らは先祖と自分たちの夢に向かって、子孫を残し続ける
もはやその姿に、かつての面影は見られなかった
それでも、彼らは確かに恐竜だった
彼らは後に、「鳥」と呼ばれる
空に向かって夢を抱いたその一頭は、時を、世代を超え、子孫たちによってようやく夢を叶えたのだ

4/1/2025, 11:34:35 AM

「はじめまして、わたくしレッドムーン魔法学園のダグラスと申します」

はあ、これはどうもご丁寧に
私に何か用でしょうか?

「実は、我々は深緑の森の賢者と呼ばれるフラウさんを、是非とも教師としてお招きしたいと考えておりまして」

お断りします

「え?
いやいや、報酬はそれなりの金額をご用意させていただきますよ?」

高額な報酬、そこまで魅力的じゃないんですよね
今の収入もけっこうな金額で、十分生活できてますし、研究や実験に使う素材は採集が主だし、たまに高い素材を買うときも余裕なくらいなので

「学園へ来ていただければ、様々な施設を使えますよ?
研究も実験もしやすくなるはずです!」

まぁ、それは魅力的ですけど……

「じゃあやっていただけませんか!?
捗りますよ!?
我々も捗ってます!
素材も自由に使えますし!」

教師はやりたくないんですよねぇ
そういう場で教えたことないですし、ノウハウとかもなくてわからないので

「研修も手厚く行わせていただきます!
わからないことや不安も遠慮せずおっしゃってください!」

モンスターペアレントとか最近聞くじゃないですか
私、それ系の対応とか苦手で、病んじゃいますよ?

「それも、我々が対応しますし、サポートいたしますよ」

不良とか怖いし、生徒の問題への対応とかできないです

「我らが学園はこう言ったらなんですが、精神性も重視する名門なので、変な生徒はいませんし、授業以外のことは我々の方で行います
ですから!
どうかお願いします!」

でも、でもですよ?
私の見た目、14歳くらいなので、生徒の皆さんが同年代や年下に見える相手から、偉そうに教えられたら、不快じゃないですか?

「フラウさんが250歳なのは生徒も知ってますから!
偉大な賢者様に教えていただけるなんて、生徒たちも喜びますし、よりいっそう勉学に力が入ります!」

私は自分を賢者と思ったことはないですけどね
あと、あまり私の年齢を大声で言わないでください

「あっ、も、申し訳ございません
と、とにかく、魔法の発展を助けるのだと思って、来てはいただけないでしょうか?」

いや、でも……

「ふぅ、わかりました
この手は使いたくなかったのですがね
……吟遊詩人グループのレイン・アンド・ファイア
フラウさんは大ファンですよね?」

な、なぜそれを

「学園の情報網を舐めてもらっちゃ困ります
あなたを学園へお招きするため、調査は徹底的にやらせていただきました
それはともかく
実は彼ら、学園の卒業生なんですよ
ハイレベルな魔法パフォーマンス、知ってるでしょ?
フラウさんさえよければ、ライブのチケット、ご用意いたしますが?」

うっ
い、いやいや、そそ、そんな

「彼らと、ちょっとお話してみたくはありませんか?」

うぐぐぐぐぅ!

「……全員のサイン入り限定超レアグッズ」

承らせていただきます!!

「……勝ったぁ……
では後日、契約書を持ってまいります
よろしくお願い致しますね、フラウ"先生"」

ま、負けた……
あぁー、反則すぎぃ
でもいっかぁ、倍率高いレイン・アンド・ファイアのライブどころか、レアグッズ、さらにメンバーの皆さんとお話できるんだから
……ふへへ
よし、もうこうなったらレイン・アンド・ファイアを糧に教師生活頑張ろう!

3/31/2025, 10:57:37 AM

さて、僕はそろそろ行かないといけない
君たちといっしょに過ごして、色々なことをして、楽しかったよ
でも、時間が来たみたいだ
元の居場所に戻らないと
泣かないで
これでもう会えないわけじゃないから
君たちが僕のことを覚えていてくれれば、必ずまた会えるはずだよ
だから、僕との思い出を、心の中で大切にしてくれたら嬉しい
僕も、君たちと過ごした日々を心に刻むよ
いつか、僕を見つけてくれたら、僕のこと、よろしく頼むよ
じゃないと、僕が困ってしまう
今まで、ありがとう
それじゃあ、またね!


…………
……
元の時間に戻ってこれたのか
ああ
みんな、来てくれたんだね
うん、過去の君たちの所へ行ってきたんだよ
とても楽しかった
夢のようにも思える体験だったけど、現実だって、はっきりとわかる
君たちは、僕のことをちゃんと覚えていて、あの時、僕を見つけてくれたんだね
僕はついさっきまであの場にいたけど、君たちは五年間、ずっと待ち続けていたんだよね
ありがとう
君たちが僕を大切に思ってくれていたおかげで、孤独だった僕は、ひとりじゃなくなったよ
え?僕の手で、君たちも救われた?
そうか
そう言ってくれるなら、過去に飛ばされたかいがあったよ
僕はただ、過去の君たちに、今までの恩返しをしようと思っただけだけどね
でも、それで君たちが前を向けたなら、こんなに嬉しいことはない
改めて、もう一度言わせてもらおうかな
僕のことを覚えてくれていて、そして、僕と再会してくれて、ありがとう
これからも、よろしく

3/30/2025, 10:28:57 AM

「春風とともに」か
このお題で何を書くかだけれども
ああダメだ
いい感じの文章を書きたいのに、頭に浮かぶのはなんでも吸い込んでコピーする某ピンク玉のキャラクターだけだ
まるで私の思考があの無限の胃袋に吸い込まれて逃れられなくなったかのように、他のことが考えつかない
そういえば、ここ何年もそのキャラクターのゲームをやっていない
初の3Dアクションのあれをやってみるのもいいかもしれないなぁ
待て待て、冷静になろう
きっと名作に違いないけれども、ますますピンク玉キャラクターに頭を支配されてしまう
お題から別の内容を思いつくためには、別のことを考えないと
たとえば、春風とともに舞う葉っぱや花びら
それらは木から離れたもので、木といえばあのゲームシリーズ、最初のボスはいつも大体ウィス……
あああ!
ダメだ、思考が誘導されている!
誰か!
私の頭から丸いピンク色をした星の戦士を引き剥がしてください!
このままでは、思考のすべてがあのピンク玉に支配される!
ああ、頭がうまく働かない
もうダメだ

……聞こえる、「ハーイ」の声が
私を呼んでいる
もしかして、あそこで手をふっているのは、踊っているのは、星の……

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