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2/8/2025, 10:51:58 AM

『遠く…』


必要なだけ、私は君との距離を空けた。
君が好きなのに、なぜか君といると胸が痛むことが増えた。

この痛みは、教えてくれる。
君を好きでいるべきではないということを。

理性で理解していても、感情は止められない。

君からの連絡が、まだ止まらないというのに、
私は君に背を向けて歩き始めてる。

不確かな道は苦しい。
足元が暗く、どこへ向かっているか今はまだわからない。
だけど、これ以上傷付いていられない。

だから、行きたい。

遠く、遠くへ。

どうか今より少しでも明るい場所へ辿り着くことを願って。

2/6/2025, 1:01:54 PM


ー静かな夜明けー

日々の慌しく煩い世界に、なんだか疲れた。
一人でいたいのに、一人でいたくない。
眠れずに朝を迎えようとしてる。

寝室に飾った花瓶に挿している、白いラナンキュラスが美しく咲いている。

私も、飾らず、そこにいられたらいいのに。
どこでも、美しくて、ありのままで、真っ白な君みたいに。

君のようにあろうとするなら、私もそのままでいて良いんだろう。
どんな花も、ありのままが美しいから。
きっと、花も人も同じなのかもしれない。

私は誰かの期待に押しつぶされて、自分らしくいることを忘れていた。
だけど、この夜が明けたら、変わってみたい。
少しずつで構わないから、自分らしく居られる選択をしたい。

うんざりしていたこの気持ちも、夜明けと共に朝日に包まれていく。
朝日が寝室を照らし、白いラナンキュラスが、ますます輝く。

どうか、君のようにありますように。

私はそう祈った。


2/5/2025, 3:43:28 AM

ー永遠の花束ー

私の胸には、いつだって花束がある。

あれから随分と経ったけれど、あの頃は、胸がざわめき疼くような日々だった。
いつだって、暗闇の渦に飲み込まれるのは簡単だった。
涙は全てを洗い流さず、胸の中に水溜りができて、沈み込みそうだった。

そんな日々に、自分へ花束を送ろうと思い立ち、花屋の店員さんと一緒に花束を作った。
カーネーションやガーベラ、バラを組み合わせた、オレンジと黄色の花束。
自分への人生初めての花束だった。

それは、いつのまにか枯れてしまったけれど、あの日の花束は、今も私の胸にある。
元気のない日に、思い出すとそっと暖かさをくれる。
そんな永遠とも言える花束は、その日々の感情ごと、これからも色褪せることなく私の胸で咲き続けるだろう。

2/2/2025, 11:22:18 AM

ー隠された手紙ー

古びたオルゴールの中から、過去の私が未来の私へ宛てた手紙が出てきた。

『いつか全てを愛せますように。』

たった一言だけだった。
過去の出来事の全てを集約しているようなメッセージだった。
あの頃を思い出すと、言葉で言い表せないような苦痛に耐えていた日々だった。
あんなに苦しい思いをしてまで、生きていた意味はいまだに分からない。

人を愛したり、憎んだり、人を傷付けては傷付けられたりもした。
時には失恋をしたり、身内の死も経験したりもした。
大きな痛みを伴うけれど、それでも何故か生きることを私は選び続けた。

『いつか全てを愛せますように。』と、過去の私が託した願いが、今の私を生かしているような気がする。
そんな未来が来るかはまだ分からないけれど、過去の私を裏切るようなことだけはしたくない。
どれだけ情けなく惨めでも、ただ、生きていきたいと思う。

何故なら、過去の私は希望を今に託していると感じるから。

どうか、いつか全てを愛せますように。
いつ終わるか分からないけれど、その日まで。

今日も私は生きてゆく。

2/2/2025, 6:15:11 AM

『バイバイ』

貴方に出会って早2ヶ月で、こんなにも早く別れが来るとは思わなかった。
あの頃は。

私の全てを許したのは貴方だけなのに、貴方にとって私は全てではない、それがただ悲しかった。

貴方が見据えたのは、私のいない未来だった。
貴方は時折感傷に浸り、いずれ何処かの男に私が奪われるだなんて、可笑しな妄想に取り憑かれていた。

私はいつだって貴方の隣にいるのに。
貴方とならどんな未来でも、一緒にいると決めているのに。
そんな私の気持ちはいつも届かず、一向に伝わらなかった。

こんなにも愛してるのに、その愛を疑われるほどに私は混乱した。
そうしているうちに、貴方と共にする時間がまるで自傷しているかのように感じるようになった。

愛していたけれど、ずっと恋に囚われていて苦しかった。
傷付きが何度も積み重なって、別れを切り出すしかなかった。

あれから何年もの月日が経った。
彼は元気だろうか?

貴方といてこんなにも痛みを知れたから、私は人としての深みが出たと思う。

もう、二度と会うことはないけれど、あの愛に偽りはない。
だから、あの頃の私の真心に、二度目の『バイバイ』。

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