乱正堂

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11/24/2025, 10:20:31 PM

貴方の地下室には素敵なものが沢山だと思う
白くて小さい小鳥に、青い星たち
決して青い鳥や金色の星は無いけれど
微かな幸せが沢山詰まっている地下室

恥ずかしがらないで見せてほしい

人の幸福なんて比べることはできなくて

貴方はそうなのね、と頷くことしかできないから

首を横に振るなんて、誰にもできないんだから

11/8/2025, 2:26:38 PM

愛しのレヴィ
実は貴方を見ている暇なんて人生には無くて、
自分に希望を見出しているだけで、

本当は貴方を抱いているのは、
私が過信しているだけで、
私が誰かを模倣しようとしているってことの証明、
そういうことに気がついて、

貴方を捨てようとしている私がいる、
ずっとあったのに、
ずっと付いていたのに気が付かなかった翼、
取り戻そうと思う、
ありがとうレヴィ、
貴方の、嫉妬のお陰で、
大きくなれたところも沢山ある、
また、貴方が帰ってきたら、
私はまた貴方を切り捨てたいと思う

11/7/2025, 2:03:07 PM

黒い海に揺られ、
氷のような風に吹かれ、
厳しいが、
目的地が分かっていれば流れ着くだろう。

「君、よーく、その舵を握っていてくれたまえ。」

オレンジのぼんやりとしたランプに顔が照らされている船長の、覚悟の決まった顔といったら。

私はこの人の為に舵を二度と離さないと決めるほど、頼もしく、勇ましくみえた。

「見失うな。自分で舵を握って舵を切るんだ。その結果沈没しても後悔はない。ただ、あまりにも強大な自然に、逆らえない時もあるがね」

11/6/2025, 1:28:11 PM

書類を束ね机の端に寄せ、珈琲を淹れ香りを嗅ぐ
休憩と称して彼女とティータイムするのが
近頃の楽しみである

小鳥は巣立ち、巣には我々だけ

ただ、いつ帰ってきても良いように部屋はそのままで
埃だけ払っておいてやる
彼女が毎年楽しそうに作る手袋とオーナメントに
私が育てた草花を縄で括ったリースを、窓辺にかける

小鳥たちがこうすると、毎年喜んでいたものだ

習慣はなくならないものだ、なかなか

11/4/2025, 1:19:05 PM

あちらがたてばこちらがたたず
時にまどい歯車がくるい
歪を愛せず歪をしのぶ

それを忘れさせるようにかの人は
懐に金木犀の香りを忍ばせてやってきた

歪をこよなく愛すあの人に
私は恋い焦がれてしまった

ならば歪な私も愛してもらえるか
そんな甘えから来たのだろうか
その懐にしのび、ただただ彼の言葉を享受したい

欲が漏れ、自身での調和への努力は
彼の雅で慎ましい香りに
押し流された

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