空っぽのグラス
埋まらない
何を注いで欲しいのかも分かってないけど
ガラスのハート、脆くて、たくさんの光を映して
私を照らすの。月明かりに照らして覗き込んだら
すぐ夢に行けるみたいに
こんなの沢山あったら
夢みたいかもね
どのくらい徳を積んでも
答えには辿り着けなくて
とても、とても、とても
埋まることなんて無いのかも
私はグラスの中が綺麗な何かでいっぱいになるのに
ずーーっと恋焦がれている
赤い車で、ディスプレイのないカーナビと
捻れば昔の洋楽が流れてくるラジオ
この助手席に座るのも、もう飽きてしまって
ミラーに映る私の顔はかなりつまらなそう
アナタ自己満足なのよ
愛の言葉も情熱的だけど
古臭いの
好きなものズレちゃったかな
でも、私達2人とも、海のドライブは昔から好きなの
砂浜で喋るの好き、浅い波に足をつけているのも好き
思い切ってラジオの局を勝手に変えて
アイドルの歌にしたら
少し困ったようにアナタ笑ったけど。
それだけだった。なんだ、たいしたことないじゃん。
また、ドライブしに来ようね
もう遅いかも
私達、だんだんそんな時期だわ
もう、触らないでね
そのワンピースも着せたげない
私もう行くわ
さよなら
毎日、友達として会いに行って
アナタの旦那さんに挨拶して
黄色い花を摘んで渡して
日々積み重ねる小さい愛
アナタには見えてないけど、アナタのまわりは
とっても愛が溢れてるの
私からの愛
アナタの旦那さんからの愛
お母さんからの愛
愛って素敵なの
これを持ってるだけで
生きようと思えるのよ
気付かないだけでアナタは私達の愛で生きてるの
だから、早く目さまして
ことりみたいにさえずって
私の髪を撫でてね
ねえ、お母さん
貴方、私がもし駄目なことしたら
そのいと引っ張ってくださるのよね
いとしい我が子を、止めてくださるわね
私、貴方を守る為に、身体はるわ
ああ、いとしいいとしいお母さん
あなたって弱い方
ねね、そのお顔、私にそっくりかしら
その優しいお顔、すごく、
似てると嬉しいの
指先から何まで、あなたが、いとを握っていてね
約束よ。あなたが産んだの
離れてあげないから、そのピアノ線でも握っていてね
お母さん!