紗夢(シャム)

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3/5/2023, 3:38:14 PM

【たまには】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】

3/4 AM 10:00
「お休みの日、ゲームばっかりだから
 たまにはDVD鑑賞しようかな~と思って、
『鬼滅の刃』を持ってきてみたよ!」
「何回見直すのよ」
「何回見ても楽しいから仕方ないよね。
 4月から第3期も始まるみたいだし、
 おさらいしとこーかなって」
「まぁ、別にいいけど。
 よっぽど気に入ってるのね」
「宵ちゃん。お兄ちゃんが妹のために
 物凄く頑張るお話しが、わたしのツボに
 ハマらない訳がないと思わない?」
「そんな主張をされてもね」
「他にも暁が何回も見直したくなる
 作品ってあるのか?」
「うん、あるよー、真夜(よる)くん。
 まだ2人には見せてなかったけど、
『ACCA13区監察課』は、
 実はかなりお気に入り」
「どういうところが?」
「ニーノのジーンへの思いが
 半端なく強過ぎるところ。
 あとジーンの妹の
 ロッタちゃんが超可愛い」
「……なるほど」
「(つまり、兄と妹が出てくるか、
  思いが突き抜けてるキャラがいると
  ハマるのね……)」

3/5/2023, 8:37:50 AM

【大好きな君に】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】

3/3 PM 0:20
「昨日の夜もあっという間に眠れたよ。
 ありがとねー、天明(てんめい)くん」
「ん? お礼ならもう昨日聞いたぞ?」
「みんなから貰った安眠グッズが良過ぎて、
 何度でもお礼言いたくなっちゃうんだよ~」
「はは、そんな風に思って貰えるものを
 プレゼント出来たなら、良かったよ」
「……あ! ところで、天明くんの
 お誕生日はいつなの?」
「俺か? 11月11日」
「おー。1並びで覚えやすい!
 でも随分先だねぇ。
 ちなみに、宵ちゃんと真夜(よる)くんは
 7月7日だよ」
「2人の誕生日も、七夕で覚えやすいな」
「うん。今から誕プレ選ぶのが楽しみ」
「気が早いわね」
「宵ちゃんのツッコミも早いけどね!
 ……だって、プレゼントを選んでる
 時間って、大好きな2人のことを
 延々考えてる時間なんだよ。
 こんな幸せなことはないでしょ?
 ね、真夜くん」
「……そうだな。宵、オレも、大好きな
 キミに何を贈ろうか、思いを巡らせて
 いる時がとても幸せだよ」
「……っ、あのねぇ……!」
「あ、天明くんがめちゃめちゃ笑ってる」
「……いや、悪い。いつも通り仲が良くて、
 聞いてて本当に和むんだよな」
「わたしの大好き攻めと真夜くんの
 シスコン全開モードを見て和めるとは、
 天明くんもすっかり馴染んだね~。
 宵ちゃん、照れなくて大丈夫みたいだよ」
「照れてたのか?」
「うーん、でも3人だけでいる時は
 照れたりしないもんねぇ。
 どっちかっていうと、好きが強過ぎる
 わたしや真夜くんが変に思われたり
 しないか心配なのかも」
「変?」
「……ふふふ。天明くんはいい人だねぇ。
 ね、宵ちゃんもそう思うでしょ?」
「……もういいわ……」

3/3/2023, 7:16:47 PM

【ひなまつり】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】

3/3 AM 8:00
「♪お内裏様とお雛様
  二人並んですまし顔♪」
「……その歌、本当はおかしいらしい」
「え? そうなの? 真夜(よる)くん」
「『お内裏様』が男雛と女雛、
 両方のことを示す言葉らしいから」
「え」
「『お雛様』も雛壇の人形全体のこと
 らしいわよ」
「ええええ」
「まぁ、これだけ広く浸透してる歌を
 今更間違ってるって言われてもって
 感じではあるけどね」
「そうだよー! 今更言われても困るよ!
 ずっとお内裏様が男雛でお雛様が女雛だと
 思ってたよ!
 っていうか、なんで真夜くんも宵ちゃんも
 そんなこと知ってるの!」
「いや、割と毎年、ニュースとかクイズとか
 雑学系の番組で取り上げられてる気が?」
「わたしは今初めて聞いたよ……」
「……ちなみに、今夜はちらし寿司作る
 予定だけど。夕飯、うちで食べてく?」
「それはもう絶対にご馳走になりに行くよ」

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 暁の誕生日話を書き終わらない内に
 お題が【ひなまつり】になってしまい、
 困ったあげく、昨日の話に無理矢理
 追記しておきました(苦笑)
 毎日書くって難しい。

3/2/2023, 4:31:13 PM

【たった1つの希望】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】

3/1 PM 4:20
「暁、ちょっとこっちに来て」
「うん? どうしたの、しぃちゃん」
「「誕生日おめでとう」」
「えっと、なんでこんな隅っこで
 こっそりな感じなのか分からないけど、
 ありがとう、しぃちゃん、とっしー」
「はい、プレゼント。良かったら使って」
「わぁ~、見ていい?」
「どうぞ」
「ありがとー。……ハンドクリームだ!
 スミレの香りなの? 春らしくて素敵。
 気分が上がりそう」
「おれからは、これ」
「……わ。可愛い~、お花のイラスト
 描いてある。オシャレなデザインの
 リップだね! 色もフローラルピンクで
 とっても綺麗。ありがとう、とっしー」
「気に入った……のか?」
「モチロンだよ~!
 2人とも、センス抜群だと思う!」
「(全く嫌がられてないっていうだけで、
  十詩希(としき)にとっては
  恋に進展するかもしれない、
  たった1つの希望になるわよね……)」

3/1 PM 6:30

「それじゃ、改めて」
「誕生日おめでとう、暁」
「うん、ありがとう!
 ……なるほど、嵩張るってこういう
 ことだったんだね」

 今朝宣言されていた通り、
 学校から帰ってくると、
 宵ちゃんと真夜(よる)くんから
 プレゼントを手渡された。
 1つはわたしの身長と同じくらいの
 抱き枕で、学校に持って行くのは
 確かに無理がある。

「うわ~、ふかふかで肌触り気持ちいい~。
 ものすごく良く眠れそう」
「まぁ、安眠して貰うために選んだから」
「えっ。真夜くん、その理由って……、
 まさか2人とも、まだうなされたの
 心配してるの!?」
「別にそれだけが理由じゃないわよ。
 アンタはしょっちゅうゲームで夜更かし
 してそうだから、それを改善させようと
 思ったの。ほら、こっちも試してみなさい」

 そう言って、宵ちゃんがもう1つの
 プレゼント――アイマスクを装着させて
 くれる。

「あ、これもふんわりした付け心地が
 いい感じだね」
「振動モードと温熱モードが使えるわよ」
「……ヤバイくらい気持ちいいです……。
 これ、絶対すぐ寝落ちするよ~」
「15分で自動オフされる機能があるから
 寝落ちしても問題ないわ」
「……それは安心だね~……。もー……、
 2人ともほんとに優しいんだから……」

3/1 PM 10:45

 ベッドの上には、宵ちゃんと真夜くんから
 貰ったプレゼントの抱き枕とアイマスクが
 置いてある。
 2人からの愛の形と思うと、嬉しくて、
 胸がいっぱいになってしまう。

 (そういえば……)

 天明(てんめい)くんに貰ったプレゼントを
 まだ見ていなかったことを思い出した。

 (あ、お手紙がある。えーと……)

『真夜と宵に、今回のプレゼントの
  テーマは安眠グッズって聞いたから、
  俺も便乗させて貰ったよ』
 
 (あはは、なるほど~。
  だからピローミストなんだ)

 スプレーするタイプだったので、
 早速抱き枕にひと吹きしてみると、
 ラベンダーの柔らかな香りが広がった。

 (いい香りだよー、天明くん。
  安眠効果、バッチリって感じ)

 こんなにも、穏やかに眠りにつける、
 とてもとても幸せな誕生日が。
 今、幕を閉じようとしている。

3/1/2023, 4:45:07 PM

【欲望】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】

3/1 AM 7:50
「宵ちゃん、真夜(よる)くん、おはよー」
「おはよう。誕生日おめでとう」
「おめでとう、暁」
「わ~い、ありがとう、2人とも。嬉しい」
「プレゼントは帰りに渡すわ」
「学校に持っていくには嵩張るから」
「そうなんだ~。じゃあ楽しみにして
 今日1日を乗り切るよ!」

3/1 AM 8:05
「あ、天明(てんめい)くんだ。
 おはよー、天明くーん」
「よー、古結(こゆい)。おはよう。
 真夜と宵も。おはよう」
「「おはよう」」
「それから――誕生日おめでとう、古結」
「わ! ありがとう~。天明くんにも
 お祝いして貰えるなんて嬉しい」
「これ、プレゼントな」
「……えっ、誕プレまで!?」
「ああ、でも、中身が何なのかは、
 帰ってから見た方がいいかもしれない」
「そうなの? ううう……なんだか
 みんなに焦らしプレイされてる気分」

3/1 PM 3:30
「――で、これから部活に行く訳だけど、
 結局、暁に渡すプレゼントは
 用意したの? 十詩希(としき)」
「……一応は」
「これって、リップクリームよね。
 ……欲望ダダ漏れ過ぎじゃない?」
「は?」
「聞いたことない? 口紅とかリップを
 プレゼントするのは『貴女にキスしたい』
 って意味だって」
「――っ!? そ、んなつもりじゃ…っ、
 いや100%下心ないって言ったら
 嘘になるかもしんねーけど……っ!」
「まぁ、暁もそこまで深読みしないとは
 思うけど。だからこそ、十詩希はこの位、
 思い切ったことしていく方がいいのかもね」
「……何やったとしても婚姻届の
 インパクトは越えらんねーだろ……」
「……それもそーね……」

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