紗夢(シャム)

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【欲望】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】

3/1 AM 7:50
「宵ちゃん、真夜(よる)くん、おはよー」
「おはよう。誕生日おめでとう」
「おめでとう、暁」
「わ~い、ありがとう、2人とも。嬉しい」
「プレゼントは帰りに渡すわ」
「学校に持っていくには嵩張るから」
「そうなんだ~。じゃあ楽しみにして
 今日1日を乗り切るよ!」

3/1 AM 8:05
「あ、天明(てんめい)くんだ。
 おはよー、天明くーん」
「よー、古結(こゆい)。おはよう。
 真夜と宵も。おはよう」
「「おはよう」」
「それから――誕生日おめでとう、古結」
「わ! ありがとう~。天明くんにも
 お祝いして貰えるなんて嬉しい」
「これ、プレゼントな」
「……えっ、誕プレまで!?」
「ああ、でも、中身が何なのかは、
 帰ってから見た方がいいかもしれない」
「そうなの? ううう……なんだか
 みんなに焦らしプレイされてる気分」

3/1 PM 3:30
「――で、これから部活に行く訳だけど、
 結局、暁に渡すプレゼントは
 用意したの? 十詩希(としき)」
「……一応は」
「これって、リップクリームよね。
 ……欲望ダダ漏れ過ぎじゃない?」
「は?」
「聞いたことない? 口紅とかリップを
 プレゼントするのは『貴女にキスしたい』
 って意味だって」
「――っ!? そ、んなつもりじゃ…っ、
 いや100%下心ないって言ったら
 嘘になるかもしんねーけど……っ!」
「まぁ、暁もそこまで深読みしないとは
 思うけど。だからこそ、十詩希はこの位、
 思い切ったことしていく方がいいのかもね」
「……何やったとしても婚姻届の
 インパクトは越えらんねーだろ……」
「……それもそーね……」

3/1/2023, 4:45:07 PM