もも

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1/11/2024, 8:24:58 AM


20のあなたへ

私はイジメをしてしまいました。
自分がわからなくなって、弱いから何も言わないだろうって自分のイライラを優しいあの子にあたって気づいたら手を止められなくなってました。
やってはいけないと酷く後悔をしたのはあの子が引っ越しをしてから。
命を立つ前に逃げてくれて良かった。
命を経ってたら5年後の貴女に手紙なんてかけなかった

私には夢があります。
カウンセラーになってイジメられてる子を助けたいのは勿論、イジメめている子も救いたい
好きでイジメてるわけではない子も多いはずだから…
あの後悔をどうにか返したいのです

その答えを知ってるのは今読んでいる貴女です
今夢に向かって歩んでくれてますか?
不安はありますか?
大人になれてますか?

悪い大人にならないでください
自分だからこそ流されやすいのを知ってます

沢山の人の心を救ってあげてください
あの後悔をもうしたくないから…
未来に託します

15の私より

1/8/2024, 10:49:03 AM

『色とりどり』
赤、黃、青、水色、ピンク。
駅前は待ち合わせなのか、華やかな着物を纏った人が久しぶり〜なんて言いながら楽しそうに笑ってる。
「今日は成人の日か。」
俺も妹の着物を一緒に選びに行ったななんて、色とりどりの着物を見ながら思い出す。
二人で着物を見に行って結局本気になったのは俺で、担当の人にあれもこれもなんて注文を出してたら、これに合う帯はこれしかありません。
なんて担当の人を本気にさせてまだ帯になってない帯を奥から取り出させてしまった。これには流石に妹も恥ずかしかったのか、やめてよ〜なんて後々怒られてしまったけど、今妹の着物を見てもしっかり妹に似合っていて、決して悪い判断では無かったなって思う。

「綺麗ですね。
一生に一度なんです好きな物を着て是非思い出を作ってもらいたいですね」

今では色んな着方があって、色んな髪飾りがある。
古き良きも素敵で好きだが、新しいものがいいなんて人もいるだろう。
自分が恥ずかしくないなら何だっていいのだ。
こうやって綺麗な物を見ていると無性に何かを作りたくなるのは、やっぱり職人の性なのか

「折り紙でも買って帰ろう」

色とりどりの折り紙でこの綺麗な景色を表現したくて向かった文房具店でまたも、色とりどりの折り紙に悩んだのは別の話。

1/7/2024, 12:57:44 PM

『雪』

空から、ちらちらと舞う雪を見ると日本の工房を思い出す。
今はあの寂しがりやなくせして、誰にも頼ろうとしない弟子が私の代わりに使っている。
日本には少し似つかわしくない見た目の建物で売っている物も人形とくれば、来るお客はだいたい私の古くからの顧客のみ。
でも私は中の窓から見る雪景色が好きだった。
異国にいながらも祖国を思い出して感傷に浸れるから。
今日本では雪が降っているだろうか。
降っていたらあの弟子はどう雪をみているだろうか。
本当は弟子なんて取るつもりは無かったのに、あの日ショーウィンドウ越しに見た彼の表情があまりにも輝いていている癖して、目だけは絶望をまとわりつかせていて思わず声をかけてしまっていた。
マナーも何もなってない彼に呆れながらも、作らせてくれという真剣な表情に絆されてついいいですよなんて返して、面倒を見て…でも。あの弟子は決して私を頼ろうとしなかった。
口が悪く噛みついて来たとしてもただのじゃれ合い。
人形制作に没頭して、没頭して。
魂を人形に移して消えたがっているのだと気づいたのはフランスに誘って5年目の冬。
怖い程の集中力に声すら届かず、恐怖を覚えた。
だから、一旦彼が生まれた日本に返すことにしたのだ。

『恋とか関係無しに愛せる人を探しなさい。
まずは日本に行き、頼れる人を探しなさい』

このままでは彼はただのショーケースに入った人形になってしまう。
私では世界を見せることができなさそうだから。
突き放す事は最良だったかはわからない。
けれど少しでも彼が変わればいい。

「あのバカ弟子の為に頑張りましょうか」

彼が変われれば、変わった先はいくらでも用意してやれる。彼の人形の作る才能は凄いのだから。
いくらでも売り手を見つけてやろう。

雪は好きだ。
またあの工房の景色がまた見れるように
自分も、弟子も変化があるように私は頑張らないといけない。
雪に付く足跡は前に前に増えていった

1/6/2024, 10:43:23 AM

これはある男の手紙です。

大切な君へ。
今何をしていますか?
俺は急に消えた君を思いながら手紙をかいています。
未練がましくこんな手紙を書くなんて男らしくないけど、どうしても君に手紙を書いとかないとこの心が収まらないから、誰も読むことはないかもしれないこの手紙を書かせてください。

実は君が消えたあの日。
君の誕生日の為に旅行券を用意してたんだ。
オーロラが見たいね。なんて言っていたからオーロラを君と一緒に見に行くための旅行券。
旅行代理店で緊張しながら手続きしてたら受付のお姉さんに笑われたけど君の笑顔が見れる楽しみで、全部どうでも良かった。
帰ったらどんな顔をして君はこの旅行券を見てくれるのか気になってワクワクとしながら玄関を開けたら…君はもういなかった。
がらんとした部屋のテーブルの上一枚の紙には

『貴方といるのはつかれました。
もう会いたくない
探さないでください』

とたった三行君の文字で綴れていた。
俺の何かが限界だったのだろうか。
好きな人ができたのだろうか。
答えを聞きたくてももういない部屋で俺は泣いたんだ。

今日、君の誕生日です。
あのチケットは結局使われないまま終わったよ。
君は元気にしてますか?
元気ならもう俺の側に居なくてもいい。
どうかいつか、君がオーロラを見れますように。

君が居てくれた日々はずっと暖かく俺の中に残るから
好きになってくれてありがとう。
俺もこれから頑張ります

どうかお元気で。

情けない男より

『君と一緒に』

1/5/2024, 11:02:09 AM

寒さが厳しい1月の皆は今日からお仕事だと言う今日。人形しかいない自分の工房を飛び出して、自分がはじめて作った人形と一緒に行きつけの喫茶店までの道を歩く。
今日も寒いのかと思ったけど、外は思ったよりも暖かくて、歩き慣れた道も歩き安くてとても助かる。
お客の来ない工房に居続けると時々自分が何者なのかわからなくなる時が有って虚しくて、悲しくて誰かに話しに行きたいのに周囲には頼れない。

親友は自分が好きな人と結婚した。
妹には婚約者が見つかった。
師匠には頼れる人を探して来なさいと放り出された。

本当は誰にでも頼っていいんだってわかってるのに、誰にも頼ったらいけないって勝手に決めてるのは俺の心。
自分のした選択でひどく妹を傷つけたあの日から、俺は自分の心を殺してしまってどうにもうまく出せない。

「晴れててくれて良かった。
今日こそ誰かとお話出来ればいいんですが。」

恋人が欲しいわけではない。
ただ、俺が俺らしく居てもいいって言ってくれる誰かが欲しいだけ。
そんな構って思考な俺を受け入れてくれる人をさがすのは難しい。
少しだけ寄りかからせてくれる人はいないのか…。
そんな風に考えていつもいつもフラフラしてしまう。
通りすぎて行く人が楽しそうに笑うのをどこかぼやけたような視界で眺めながら、小さくため息をつく。

「せっかく暖かいいい日なんです!
気分を明るく行きましょうか。」

肩にのせた人形の頭を撫でると、無理やり自分の気持ちを上げ空を見上げる。
こんなにいい天気なのだからきっといいこともある。
まだまだ厳しい寒さが続くかもしれないが、いつか春がくるように辛いことばかりでもないだろう。
珍しい冬晴れの中、新たな世界をひろげるため目的地に向かうのだった。

『冬晴れ』s,t

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