『色とりどり』
赤、黃、青、水色、ピンク。
駅前は待ち合わせなのか、華やかな着物を纏った人が久しぶり〜なんて言いながら楽しそうに笑ってる。
「今日は成人の日か。」
俺も妹の着物を一緒に選びに行ったななんて、色とりどりの着物を見ながら思い出す。
二人で着物を見に行って結局本気になったのは俺で、担当の人にあれもこれもなんて注文を出してたら、これに合う帯はこれしかありません。
なんて担当の人を本気にさせてまだ帯になってない帯を奥から取り出させてしまった。これには流石に妹も恥ずかしかったのか、やめてよ〜なんて後々怒られてしまったけど、今妹の着物を見てもしっかり妹に似合っていて、決して悪い判断では無かったなって思う。
「綺麗ですね。
一生に一度なんです好きな物を着て是非思い出を作ってもらいたいですね」
今では色んな着方があって、色んな髪飾りがある。
古き良きも素敵で好きだが、新しいものがいいなんて人もいるだろう。
自分が恥ずかしくないなら何だっていいのだ。
こうやって綺麗な物を見ていると無性に何かを作りたくなるのは、やっぱり職人の性なのか
「折り紙でも買って帰ろう」
色とりどりの折り紙でこの綺麗な景色を表現したくて向かった文房具店でまたも、色とりどりの折り紙に悩んだのは別の話。
1/8/2024, 10:49:03 AM