これはある男の手紙です。
大切な君へ。
今何をしていますか?
俺は急に消えた君を思いながら手紙をかいています。
未練がましくこんな手紙を書くなんて男らしくないけど、どうしても君に手紙を書いとかないとこの心が収まらないから、誰も読むことはないかもしれないこの手紙を書かせてください。
実は君が消えたあの日。
君の誕生日の為に旅行券を用意してたんだ。
オーロラが見たいね。なんて言っていたからオーロラを君と一緒に見に行くための旅行券。
旅行代理店で緊張しながら手続きしてたら受付のお姉さんに笑われたけど君の笑顔が見れる楽しみで、全部どうでも良かった。
帰ったらどんな顔をして君はこの旅行券を見てくれるのか気になってワクワクとしながら玄関を開けたら…君はもういなかった。
がらんとした部屋のテーブルの上一枚の紙には
『貴方といるのはつかれました。
もう会いたくない
探さないでください』
とたった三行君の文字で綴れていた。
俺の何かが限界だったのだろうか。
好きな人ができたのだろうか。
答えを聞きたくてももういない部屋で俺は泣いたんだ。
今日、君の誕生日です。
あのチケットは結局使われないまま終わったよ。
君は元気にしてますか?
元気ならもう俺の側に居なくてもいい。
どうかいつか、君がオーロラを見れますように。
君が居てくれた日々はずっと暖かく俺の中に残るから
好きになってくれてありがとう。
俺もこれから頑張ります
どうかお元気で。
情けない男より
『君と一緒に』
1/6/2024, 10:43:23 AM