12/1/2023, 11:56:55 AM
君まで後、3.5メートル___
君まで後、2メートル___
君まで後、___________
「きゃあああああ!!」悲鳴が響き渡った。
─『彼は地面の反対側に』
11/16/2023, 8:17:27 AM
「にゃ」驚くほど甘い声が、耳に聴こえビクッと後ろを振り向く。
「嗚呼、......良かったただの猫じゃないか....」
はあ、怖かった。肝が冷えた気がする。
「さあ、行くかぁ。またね、猫ちゃん」
手を振り、前に進んだ。
◉◦______
「まったく、馬鹿な人間だ。此方が嫌になる。」
猫の目は大きく見開かれ、顔つきが人間寄りになっていく。
「次は、僕のお仲間と一緒に旅だ。覚えておいてね」
猫の口は、裂かれたように笑っていた。
◉◦___________
『さらば愛しき人間よ』
11/13/2023, 11:38:30 AM
「また、会えたら会いましょう。」彼は髪を靡かせ、微笑む。
「ええ、会えたら__」本当はさよならなど、謂いたくは無い。
微笑まなければ、彼は後悔の念に押し潰される。
「また、会いましょう。必ず」
そう、決意の眼差しで良い放ったのは数十年も前だ。
◉◦◉◦_____
『幾年も忘れらなどいられぬ恋』
11/11/2023, 3:24:13 AM
月を眺め、彼女が謂う。
『ステキ。あたしもこうなりたいわ』
君もステキだよ。僕が謂う。
彼女は照れ笑いで「フフフ」と笑う。
僕はずぅっと彼女の隣に居たい。
___
「見たぁ?あの人。気持ち悪いわよねえ、悪いけど」
「見た見た。ススキを奥さんがわりにして、一緒に月見なんて。気持ち悪い」
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「ススキを愛す」
10/14/2023, 12:15:19 AM
子供の様に笑った
子供の様に泣いた
子供の様に割れた
『シャボン玉』