はた織

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1/9/2025, 12:09:17 PM

 ひと月以上も久しぶりに雨が降った。雨が止んだ後の夜空には、星がいつもより多く瞬いていた。
 あまりにも綺麗に煌めいていたので、雨が空を穿って光の穴を開けたような美しい風景に見えた。空から溢れた星のかけらは地に落ちた瞬間、雨しぶきとなって露となり宙に散っていったのだろう。

 墨色に湿った地面は、どこまでも広がっていた。たくさんの星のかけらが、雨となって大地をきらびやかに潤したと想像すると、やはり雨の日も悪くない。
 窓を叩く雨粒も星々のご機嫌な拍手だと思うと、より一層1/fのゆらぐ音に耳を傾けたくなる。
               (250109 星のかけら)

1/8/2025, 2:10:24 PM

Ring ring,
Thirteen o'clock bell rhyme.
The nine-life black cat comes through the wall.
Under the five-star, quoth the Raven “Nevermore!”
A lonely boy is dreaming the Imp of spell.
Good boy. For you,a blue rose.
Show me your dream that recites your real.
               (250108 Ring Ring…)

1/7/2025, 12:58:10 PM

 明日は明日の風が吹く人生とは言え、
 追い風に乗る気は全くなく、
 どちらかと言えば、
 向かい風に吹かれて歩く時が
 自分は生きているんだなと呼吸できる。
                 (250107 追い風)

1/6/2025, 12:57:02 PM

 ただ本が読みたい。
 一緒に本が読みたい。

 互いに読みたい本と向き合うだけでいい。
 言葉を交わさなくてもいい。
 あなたとは背中合わせでいい。
 温もりと鼓動とかすかな神経の伝達を
 ふたりの脊椎に感じさせればそれでいい。

 時折耳元に聞こえるのは、
 ページをめくる音、紙と皮膚のひびき、
 唾を呑み込む喉元、思わず漏れる溜め息、
 乾いた口の咳払い、涙混じりにすする鼻先、
 暇つぶしに鳴らす手足の間接、飽きたあくび。

 読書に包まれた静穏の中を
 あなたと一緒にいたい。
               (250106 君と一緒に)

1/5/2025, 12:37:27 PM

 まばゆく暖かな陽光を吸いし白き頬の神々しさ。
 柔らかな日陰に包まれし黒きいが栗頭の愛らしさ。
 星空に蕩ける蒼黒のつぶらなおめめと、
 凍てつく寒さに応える真っ赤なおくち。

 私が本を読んでいる時に、子どもがいたずらに寄って来ないかなと願っていたら、そんな子が顔を覗かせて笑ってくれました。きっと、冬晴れの陽気をまとったお地蔵さんの生まれ変わりでしょう。

 私はまだ大人になれぬ子どもですから、手を合わせて挨拶もせず、つい笑ってお別れをしました。
 暖冬のぬるさに、お天道さまのありがたみが薄らいでしようもありませんね。
                 (250105 冬晴れ)

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