成長していない幼心
漠然とした将来の夢
責任が伴わない空っぽな自分
今のままでと未来を思い描いても
昔の姿で出来上がってしまう
私が思う今が、他人にとっては昔だから
私だけ、置いてきぼり
『いつまでも捨てられないもの』
誰にもバレないようにゴミを拾えた日。
人間らしいことができたと無性に嬉しく思う。
『誇らしさ』
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ひたひたと一歩ずつ足を進める。
滑らかな海水の感触が心地よくて、全身で浴びようとさらに歩む。
海水が腹を覆った時、急に冷たい感覚が全身を襲った。腕をさすると鳥肌が立っていることに気がついた。
このまま沖まで進んでしまおうか。
それともやはり引き返すべきか。
立ち止まって悩んだのはほんの一瞬だった。沖を見れば、暗くて深い色に目を奪われる。あの奥に何が隠されているのか途端に気になって仕方ない。まるで吸い込まれるように足を動かした。
瞬間。
「何やってんだよ!」
ドン、という音と後ろからの強い衝撃に前のめりになり、海面へ倒れ込んだ。バシャンと派手な音と水飛沫をあげた俺は、何も構えていなかったため浅瀬にも関わらず溺れかけた。
もがきながら手足のつく場所まで辿り着いた。俺は四つん這いになりながら息を整える。鼻や耳の穴に海水が入って気持ちが悪い。
咳き込む俺の背中に、俺を蹴ったその人は容赦なく吠えてきた。
「夢見が悪すぎるだろう! やめろよ! 今日は地元でセンチメンタルジャーニーしているこの私がいるんだ! 場所変えろ! この海で自殺なんてやめろ!!」
自殺?
心当たりのない言葉に首を振った。自殺なんて考えてない。ただなんとなく海が見たくて、毎日仕事があるから自由に出かけられるのが夜しかなくて、それで。
「なんだ無自覚か」
その人はため息をつくと、咳がおさまった俺の腕を掴んで引っ張り上げた。そこでようやくその人の顔を見て驚いた。俺よりも随分若い女性だったからだ。
女性は俺が立ったことに頷くと、ぐいぐい腕を引っ張った。慣れない浜辺の砂に足を取られて転びそうになると、女性がサッと支えてくれた。
「あの、どこへ」
「とりあえずお腹空いたからあの居酒屋行こう。汚いけど美味いから」
女性が指差した先には、オレンジ色の提灯に明かりがついている小さな店だった。優しくて温かい雰囲気が、離れたこの場所まで伝わってきて目が緩む。
「あそこなら服も借りられっから」
ぐいぐいと容赦なく腕を引っ張られる。俺はされるがままに足を動かした。
『夜の海』
風を切ってスイスイ漕いでいく
肌を撫でる向かい風が時に心地よく時に寒い
ある日は都会の細い路地の障害物を交わして
反対にどこまでも広がる草原の中を走る
険しい崖道を慎重に通ることもあれば
分厚い雪に覆われた道を掻き分けることもある
荒波の上を渡ることだってある
未知なる生物から必死に逃げ切った後
開放感を味わいながら汗を拭う瞬間が
きっと堪らなく気持ちいいのだ
今日も変わらず自転車に乗って
どこまでも続く旅の道を走っていく
次はどんな町で誰に出会えるのだろう
『自転車に乗って』
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※ポケモンの話です
どうにも考えすぎな性分で
あれこれ些細なことが気になりすぎて
元々ネガティブ思考なのも相まって
心の健康は保てても疲労ばかり蓄積している
それは感じていました
起きていると脳や心を休ませることができないので
深く長く眠ることで強制リセットしてます
『心の健康』
一定のリズムで体の中心に響く低音
何層にも音を重ねて目紛しく変わるコード
心地良く調整を重ねたハーモニー
天まで貫かんばかりの圧倒的なメロディ
君の音楽で世界が平和になることはないけど
君の音楽に出会えた私は幸せを噛み締めている
どうか君の奏でる音楽が
争いの火種や道具として使われませんように
『君の奏でる音楽』