明日、もし晴れたら私は何をしているだろう。
病室の中で笑顔で貴方やお友達が外から
手を振って、私に花を添えてくれるでしょうか?
雨でも、雪でも、暴風でも、照りつける暑さでも
私は病室の中から景色や動物、
人などを観察して居ます。
ちょっとした暇潰しなような感じですかね。
私は精神病と心臓病におかされています。
寂しくて泣き叫びたくなりますが頭がおかしい人
と思われたくないので感情を押し殺しています。
"晴れていたら、空に浮かびたいな。"
そう願って今日も闘病している。
あの子は可愛いのに病におかされている。
"俺が助けてやる。こっちに来い!!"
あぁ、やっと来てくれたよ。
私は貴方のような人に知らない世界へと
連れられたいと願っていた。
みんなごめんね。
弱く脆い私をどうか許して。
だから、一人でいたい。
僕は、家庭にも学校にも恵まれずに忌み子と
言われ、貶され、居ない子扱い、
帰りには、楽しみな所がある。
それは、田んぼの真ん中にあるお地蔵様に
お供え物をして、お話をしたり、願い事をしたり
して、そして、手を振って帰る。
それが僕の日課だ。
また、あの夢だ。
実の母親は、病弱だったが優しかった。
実の父親は、今の親たちに殺された。
僕の人生、今の親が居たから壊れた。
あの人達のせいで、楽しい人生が壊れた。
返せよ、返せよ、返せよ、返せよ!!
笑顔が絶えず、楽しかった人生を……!!
"願いを叶えましょう。"
え?
ふわふわした声が聞こえた後に八尺様が現れた。
僕は困惑しながら願いを目の前で叶えてくれた。
二人は湖を作り、動かなくなった人形みたいに。
"一人で居られるね、大丈夫、心配をしないでね
私が貴方をいつまでも見守っています。"
やっぱり、僕は自由が良かったんだ。
八尺様に感謝を述べてから、
僕は家を出る準備した。
さぁ、人生のやり直しだ。
後ろは振り返らずに行ってきます。
澄んだ瞳でこちらを見ないで下さい。
その目に心奪われ貴女に恋をしてしまった事を
許してください。
貴女は私よりも違ってとても綺麗な色の目をして
可愛らしい仕草、話し口調、勉学、部活、バイト
何もかも完璧で完全体である貴女は憧れでした。
でも、いつしかそれが違う気がしました。
そして、今の恋だと思いました。
貴女の周りにはセコムが多くてビックリです。
そんなにも貴女が愛されていることを
嬉しく思っています。壁はデカイですが…。
私は必ずそれを超えて貴女を捕まえます。
私という、甘い甘い罠に落として、
余裕のない顔を見して潤んだ瞳で睨んで下さい。
可愛い声で鳴いてください。
恥ずかしがって隠す仕草も見せて下さい。
全ての初めてが私であるように。
そう毎日願ってしまう私がいる。
今日も私は隣で貴女と話します。
ドロドロとした感情を押し殺して、
バレないように見透かされないように。
"どうかしたの?"
あぁ、心配もしてくれるなんて優しいな…。
沸々と沸き上がる感情を抑えながら今日も過ごす
"平気だから心配しないでね。"
そう答えてまた、この一日が始まる。
"どうしたものかな、変なのに好かれやすいな。"
え?
何で、バレてしまったの?
まさか……。
見透かされていた?
やはり、貴女らしい。
私はそれでもめげずに貴女を狙っています。
嵐が来ようとも、私はここで待ち続けます。
何があっても約束を守って今日もここで
待ち続けて、貴方達との約束を果たすのです。
死んでも、霊になっても、この世界が荒廃しても
いつまでも待ちます。
寂しくても、心が壊れても
あの約束だけは忘れやしませんからね。
"もう千年待っていますよ、早く来て下さい。"
また、来なかった。遅すぎる。
でも似ている人が来た。
手紙を置いて、そして手を合わせて立ち去った。
その手紙を見ると私は愕然とした。
もう約束は守れないことを…。
でも理由を知れて良かった…。
内容にはこんな悲しいことが書いてあった。
"拝啓、貴女様、千年も待っていると
お爺ちゃんから聞いています。
貴女には事実を述べなければいけないと思い、
僕が代弁して手紙を書きました。
貴女が待つ三人は、無実の罪を背負って
打首になってしまったのです。
三人とも手紙を残していたのですがボロボロで
渡せない程でしたのでこの手紙で書きますね。
揃ってごめんなさい、待たせてばっかりで
一人きりにして、私達が死んでも
貴女は地縛霊になってしまってるんじゃない?
早くこっちにおいでよね。寂しいから。
自分勝手で申し訳ない。
これを書いている人にもすまんな。
それじゃ、またな。だそうです。
僕も貴女が上に行くことを願っています。
毎年お花をお供えしますね。
元気な時しか無理ですけど…。
ありがとうございます。"
なら、言ってくれよ…。もう…。
早く上に言って、お話したいなぁ…。
真実を伝える事を怯えてはならない。
真実こそ、嘘で包んではいけないのだ。
だからこそ、怖いものだ。
皆は、ちゃんと真実は伝えられてるかな?
お祭り、私の楽しみの一つだ。
皆がワイワイしている声や色々な屋台が並んで
どれに行こうか迷うのもまた一興。
私には、必ず行ってしまう所がある。
飴屋さんだ。甘くてそして果実を堪能できる物は
他にないと思う程好きだ。
"いらっしゃい、
お嬢さんにはオマケでもう一つあげるよ~。"
店主の気前が良いのもまた好きなんだ。
"毎年ありがとうございます。"
そう言ったら、店主が照れながら私に紙を渡した
内容に驚きつつも私も嬉しかった。
"こちらこそ、今後もよろしくお願いします"
手紙の内容はこうだ。
"貴女が毎年買ってくれて嬉しかったです。
笑顔が素敵で惚れ惚れしていました。
良ければ僕を彼氏にしてくれませんか?"
全く、待った時間は長いけど
ようやく結ばれたんだ。
もう水飴みたいに練りすぎないでね。