世界の 終わりに 君と 、
なにを しようか 。
「 釣り に 行きたい 」
それなら 魚を 釣り に 行こう 。
「 家で ゆったり 過ごしたい 」
それなら ふたりきりで 過ごそう 。
「 君は どうしたい ? 」
君と すごしたい 。
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刺咲 絞憂 です。
君と過ごせればそれでいい!
誰にも 言えない 秘密が ある 。
「 おまえは 、 何故 そんな にも
人に 本当の おまえを 見せたがらない ? 」
「 いや だから 。 」
「 何で 嫌 なんだ ? 」
「 他の人に 、 自分を 知られる事 が 」
それは 沢山 ある 。
だって 、 そう だろう 。
「ぁ 、 あッ 」
自分 を 慰める 行為 が 好きで 、
気持ち 悪く て 、
どうしようも ない 屑 人間 ───── 。
そんなにんげん 、 だれも あいして くれるはず が ない の である !!
「 くず 」
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刺咲 絞憂 ですぅ 。
ちょっと 書き方 変え ました 。
「正直言って、俺の事嫌い?」
なんだこいつ。まず最初にそう思った。いつものように出勤し仕事をしていると仕事が一段落ついた様子のオダが開口一番こう述べたのだ。
「はぁ…?どういう思考でそうなったの」
「イヤ、いつもツンツンしてるけど、ぶっちゃけて言うとカサキって俺の事嫌いなのかなって」
そりゃあ、嫌いだ。でもそれを言う勇気はなく、私はこう述べる事にしておいた。
「…ふつー。なんとも思わない」
「あ、そーなん?よかったあ〜」
安心した様子のオダ。そんなぬるくてたまらない安心に浸かるなら冷たい方がいいんじゃないか、と思いながらも仕事を続行した。
…正直じゃないな 私。
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刺咲 絞憂です 。
恋物語にしたくありませんでした。
「ねーもう最悪ぅ」
ギャルのような口調でそう述べたオダ。くるくると自身の髪の毛を弄っては私の髪を心底羨ましそうに見詰めてくる。天然パーマらしいその髪は連日の雨の湿気で更にうねりを増していた。
「カサキが羨ましい。このストレートヤロー!」
「そりゃあ……仕方ないでしょ?」
「いやっ そうだけどさぁ!!」
ぎゃいぎゃいと騒ぐ其奴。余程私のストレート髪が羨ましいのだろう。ぬるい優越感に浸る。嗚呼、此奴に羨ましがられるのはこんなにも快感になったのか。パーマを羨ましがっていた部分もあったが、こんな気分になれるならストレートがいいな。
「かさきい、聞いてよお」
「えっなに?」
「嫌いな奴に会っちゃったのお…」
それは私もだ。休日の、バス停で。
「そうなの?誰?」
「…オキ」
「オ、オキ、オキさんって、」
「地元のヤンキーのパイセンだよ……」
そう、私達は地元が同じだった。オキというのはヤンキーの先輩。よく後輩達がパシられていて、私は媚びを売り何とかしていた。まあ、悪い意味でもいい意味でも此奴は正直だから媚びを売るなんて事出来ていなかったのだが。
「オキ、…さん、どんな感じだった…?」
「アイツなんかキモかった」
「どういう風にだよ、!」
キモいだけでは分かんねーだろ、と付け足すと、納得したように話し出す。
「なんか痩せ細ってて面影ゼロだった」
「マジ?あの、あのオキが!?」
ビビった。
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刺咲 絞憂です。
ヤンキーのパイセン、オキ登場!!
ざあざあ雨だ。そんな事を考えながら、折り畳み傘をゆったりと取り出す。髪が湿気で纏わりつき、それが苛つきを増幅させていた。雨は嫌いだ。かと言って、晴れが好きな訳でもない。涼しい時の晴れはすきだけれど、暑い晴れは嫌いである。
休日のバス停にて。
「 …はあ、 」
溜息が漏れる。それにしても、この雨は想定していなかった。雨が降る事は知っていたものの、ここまで降るとは……と言った感じだ。背後から気配がして、反射的に振り返る。そこには見知った、世界で一番絶対に会いたくない顔があった。
「あ」
「…あ、」
ひとつ遅れて相手があ、と返す。気まずい気まずい気まずい気まずい気まずい。
「あ、カサキ、…久しぶり?」
「…ひさしぶりだね、小学生以来かな」
「あの、かさき、」
「今日天気悪いよね、傘持ってるの?」
「う、うん、それよりさ、」
「あぁ、雨って嫌だよね」
あの事は絶対に思い出したくない。
「雨ってさ────」
「天気の話なんてどうだっていいんだ !!僕が話したいことは、っ」
「…もういいよ」
ゆるしてあげる、許してあげるから。
「もう、何も言わないでいいよ」
バスが来た。そのまま「さよなら」とだけ告げて、そいつとはもうおさらばだ。バスに乗り、雨により濡れている窓枠から見たそいつの顔は歪んでいた。
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御久しぶりの刺咲 絞憂です。
テーマが長くてビビりましたねぇ。