「正直言って、俺の事嫌い?」
なんだこいつ。まず最初にそう思った。いつものように出勤し仕事をしていると仕事が一段落ついた様子のオダが開口一番こう述べたのだ。
「はぁ…?どういう思考でそうなったの」
「イヤ、いつもツンツンしてるけど、ぶっちゃけて言うとカサキって俺の事嫌いなのかなって」
そりゃあ、嫌いだ。でもそれを言う勇気はなく、私はこう述べる事にしておいた。
「…ふつー。なんとも思わない」
「あ、そーなん?よかったあ〜」
安心した様子のオダ。そんなぬるくてたまらない安心に浸かるなら冷たい方がいいんじゃないか、と思いながらも仕事を続行した。
…正直じゃないな 私。
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刺咲 絞憂です 。
恋物語にしたくありませんでした。
6/3/2023, 1:12:11 AM