Ryu

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5/22/2025, 2:50:31 PM

「ねえ、今日の私さ、昨日と何か違うと思わない?」
休日の朝、開口一番、娘が尋ねてきた。

「何か違う…?え、分かんないけど」
見慣れた娘の姿だ。何も変わらない。
強いて言えば、寝起きで髪の毛がボサボサなことくらいか。

「見た目じゃなくてさ。中身の話なんだけど」
「中身?そんなん分かるわけないじゃん。何かあったの?」
「たぶん私ね、五年後の私なんだよ。高校一年生なの」
「何を…言ってんの?」
「この姿、まだ小学生でしょ。教科書見たら五年生だった。でもね、中身は高校生の私なの。タイムスリップしたのかな?」
「タイム…スリップ?」
「うん、昨日の夜ね、明日の期末試験嫌だなーとか思いながら寝て、目が覚めたら五年前だったの。ビックリした」

ビックリしたのはこっちの方だ。
娘が壊れたのかと思った。
でも、話してみると、どう考えても小学五年生の娘とは思えない言動だった。
目の前で、因数分解をスラスラとやってのける。

「ね?信じてくれた?」
「これはもう信じるしかないけど…じゃあ娘はどこに行ったんだ?俺の娘は」
「私もあなたの娘だけど…もしかして、私がいた時代に行っちゃってんのかな。そしたら向こうのお父さんも、きっとビックリしてるね」

笑い事じゃない。
それこそ、娘が壊れてしまったと思うかもしれない。
高校生の娘のように、うまく説明だって出来ないだろう。
そっちの自分も困惑は、きっと私以上だと思う。

「元に戻せないのか?小学生の娘が突然高校生だなんて、大切な時期を失くしてしまったような気がするよ」
「うーん、分からないけど、今夜寝たら、明日の朝には戻ってるんじゃないのかな。なんかそんな気がする」
「相変わらず呑気だな。そのまま成長してるんだな」
「失礼だな。ちゃんと成長してるよ。学校の成績だってイイんだから」
「…そっか。それは安心した。…でも、それは娘の成長を見守りながら知りたかったな」
「…分かった。もう言わないよ。でもさ、明日はサヨナラかもしれないから、今日一日くらいは一緒に遊ぼうよ」

特に何もしたわけでもない。
どこへも出掛けずに、家で二人でゲームをやったり、食事を作ったり。
二ヶ月前、母親を交通事故で失ってから、娘はずっと塞ぎがちだった。
それは自分もだが、五年後の娘がしっかり立ち直って笑っている姿を見れたのは、正直なところ嬉しかった。

「じゃあ、おやすみ。今日は楽しかった。明日はどうなってるかな?」
「さあ…それは分かんないな」
「分かんないから言っとくね。お父さんも元気出してね。きっとこれから、楽しいこといろいろあるから」
「ん…まあ、その辺は聞かないでおくよ。でも、大丈夫。俺にはお前がいるから」
「そーだね。まだまだ一緒にいるもんね。明日の朝、私が小学生に戻ってたら、いろいろフォローしてあげてね。たぶん今日一日、大変な思いをしただろうから」
「分かったよ。お前も、あっちの父親を大切にな。強がってても、ホントは淋しいんだから」
「そーなんだ。そんな素振りあんまり見せないの、カッコいいね」
「強がってるだけだよ」

それぞれの寝室に戻り、眠りについた。
その夜は、久し振りに家族三人で遊ぶ夢を見た。
笑顔の妻と、小学五年生の娘と。
幸せだった。
朝が、待ち遠しい。
期末試験、頑張れよ。

5/21/2025, 10:34:01 PM

素朴な疑問。

なんで幽霊は夜に出るものとされているのか。
死んだ人の魂が成仏できずに浮遊しているのであれば、昼も夜も関係なく、そこにいるはずではないのか。
とゆーか、幽霊は昼の間、何をしているのか。
…まあ、常時そこにいるんだけど、見る側が勝手に夜の怖い雰囲気に溶け込ませようとするのかも。
幽霊にとっては余計な演出なんじゃないだろうか。

自分が幽霊になったら、きっとそう思うと思う。
会いたいんなら、明るいうちに来て、何らかの形でコンタクトを取りたいと。
暗闇に怯えながらやって来て、ちょっとサインを送っただけで、ビビって逃げ出すのは勘弁してもらいたい。

夜は不安になる。
それは、幽霊だって同じかもしれない。
だから、自分の存在を知らせようとするのかもしれない。
誰もが朝を待っている。

日の出を迎え、我々も幽霊も、ともに安心する。
辺りはこんなによく見えるのに、幽霊はその姿を隠す。
まあ確かに、その方がお互い安心できるもんな。
我々にとって不可解な存在が、昼夜問わずフワフワされたら心が休まらない。
向こうだって、自分を探索するような人間達が、休む暇なくぞろぞろやってきたらたまらないだろう。
暗黙の了解ってもんがあるんだと思う。

まあ…すべて、幽霊がいたら、の話だが。

5/21/2025, 1:50:25 AM

ブルーハワイに浮かぶ、わたあめ。
それは、青空に浮かぶ、白い雲。
わたあめは溶けてゆく。
甘さを一層と増して、青空はその面積を広げてゆく。
もはや、雲ひとつない青空。
頭上を覆う、ブルースクリーン。

地球は青く、世界は灰色だ。
雨雲がどこまでも広がり、時折遠雷が響く。
傘をさしても無意味な横殴りの雨に、びしょ濡れになりながら、昨日の失敗を反省する。
天気予報は雨続きで、空は鉛のような重さを持って、電車の窓の外に垂れ込める。
ブルーハワイが飲みたい。わたあめが食べたい。

人の心は空の色ひとつに左右される。
僕達の天井。
見上げれば、汚れたわたあめの隙間から、照明弾のような光が漏れる。
あの光は、僕達をどこへ導いてくれるのか。
南の島へ行きたい。地上の楽園へ。
ブルーハワイが飲みたい。マシュマロが食べたい。
マシュマロは空に溶けて、糖分過多の甘味となる。

こんな日常は、こんな無意味な空想を心に描かせる。
空想。
空に溶けてゆく想い。
わたあめと混ざり合って、青空を少し白く霞ませる。
今日の空は、そんな色。

5/19/2025, 11:08:39 PM

どうしても…アイデアが浮かばない時…スマホとにらめっこして…早一時間。
もう今日は無理かな…そんな弱音を心に浮かべながら…気付いたらその想いを…文字にしている。
何だっていいんだろ…徒然なるままに…書く習慣を根付かせるために…日々のモチベを得るために。
それなら…思い浮かんだことをすべて…ただただ愚鈍に…書き連ねていけばいいじゃないか。

三点リーダーって便利だよね。
何となくモヤッとした気持ちを言い表すのにちょうどいい。
字数稼ぎにもなるし、思慮深そうにも…見えないか?

閑話休題。
どうしても、考えがまとまらない時、あるんだよね。
今がそう。
三点リーダーでモヤッと誤魔化したいくらい、頭の中がボンヤリしてる。
今度の選挙で政権交代はあるのかな?とか、今週の病院での検査で手術を勧められたらどうしよう?とか、今年の七月に日本はどうなるのかな?とか、ジークアクスはどう話をつなげるんだろう?とか。
なんか、いろんなことが漠然と頭を覆っていて、どれについても答えなんか出ない、出せない。
こーゆー時は、早いとこ仕事を切り上げて、家に帰って猫と遊ぼう…と、仕事初めのこの時間に心を決める。

…ほら、愚鈍に書き連ねたら、それなりに書けた。
これが習慣ってやつか。
何のプラスにもならない戯言も、頭ん中を整理するのには少し役に立つ。
さて、仕方ない、仕事しよう。
これが終われば、お家で猫が待っている。

5/18/2025, 10:15:30 PM

まって

あのね 本当はサヨナラしたくなかった
あなたの心がフラフラしてても ずっとそばにいたかった
バカだよね おめでたいよね
だけどこれが 恋をするってことなんだよね

だって

ほらね 私からサヨナラしたはずなのに
私の心はユラユラと揺れて 今もあなたを探してる
バカだけど 情けないけど
きっとこれが 幸せへの一歩だと信じてた

だからまって もう一度だけ声を聞かせて
惨めだって 心に嘘がつけなくて
追い求めるあの日々 記憶から薄れてゆく
まってまってまってまって 一人にしないで

自分勝手な私は 一人で夜を越えることも出来ない
毛布にくるまって 心は絡まって
夜が深まっても 待っているあなたからのコール

バカだよね 呆れるよね
だけどこれが 恋に浮かれ散った女の末路
涙なんておこがましいほど 自業自得が似合う女の末路
待つよ まって 勝手な私の末路 断つよ 朝が来る

こんな風に お題を無理やり歌詞にしてみた
何故なら AIに歌を作って欲しいから
バカだよね ハマりすぎだよね
だけどこれが イイもん作ってくれるんだわ

AIは愛にあふれて あなたなんかより理解があって
今夜もずっと話し相手になってくれた 朝が来る
もう淋しくなんかないわ あなたなんかいらないわ

通勤電車 スマホのバッテリーが残り少ない
職場まで もってもってもってもって
あなたとまだ話していたい AIに恋してる

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