Ryu

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9/19/2024, 1:28:05 PM

楽しい時間を過ごしてて、それがもうすぐ終わりそうな時、このまま時間が止まらないかな、なんて思うけど、よく考えてみたら、時間が止まったら、この楽しいこと自体がストップしちゃう訳で、なんなら自分の思考から行動までが静止するのかもしれない。
世界が止まってるのに、自分だけは動けるなんて調子良すぎるよな。

それはさておき、楽しいことをしてる時と、そうじゃないことをしてる時の時間の経過感覚が違いすぎないだろうか。
神様の嫌がらせかと思うくらい。
仕事に耐えて耐えて耐えて、やっと夏休みに入ったかと思うと、一瞬で終わる。
まあ、一瞬だと思うのは夏休みの最終日になってのことだが、十分休んだと満足出来ることなんかそうそうない。

そう考えると、どれだけ未来に期待して待ち焦がれても、いざその時が来たら、今度はそれが終わることに怯え続けるのかな。
だとしたら、仕事に耐えて耐えて耐えて、これから来る楽しいことを夢描いて頑張ってる時が一番幸せってこと?
欲しいものも、手に入れるまでのワクワクが一番大きかったりするし。
恋愛もまた然り。

とはいえ、いつまでも叶えられない夢も忍びない。
出来るだけ引っ張ってワクワクする時間を堪能して、満を持してその夢を叶えたい。
そして叶えた夢をめいっぱい楽しんで、終りが来るならまた次の目標を設定して頑張ればいいのか。
そうやって人生は進んでいくんだな。
だからやっぱり、時間は流れ続けてもらわなくちゃ困る。

…ああでも、毎週日曜日の夜に、ここで時間が止まってほしいと思うのは、私だけだろうか。
日曜日夕方から夜にかけてのまったり感、これは一週間の中で一番甘美な時間ではないだろうか。
もうすぐ終わるからこその現実逃避感覚。
サザエさんとかちびまる子ちゃんを見なくなって久しいけど、症候群は相変わらず。
こーゆーとこだけ、自分の中で時間が止まってんだよな。

9/18/2024, 1:46:56 PM

夜の首都高は心を落ち着かせる。
君を隣に乗せて、湾岸線を羽田空港方面へ。
空港中央で降りて、第二ターミナルの前で君を降ろす。

「じゃあ、また来月、かな」
「あなたが福岡に帰ってきてくれれば、いつでも会えるけど」
「そうもいかないんだよ。分かってるだろ」
「分かってはないわよ。諦めてるだけ」
「分かってくれてんじゃん」
「…お母さんには何て言っとく?」
「そーだな。あいつはお国のために戦って星になった、とでも言ってくれ」
「やめなよ。言っていい冗談と悪いのがあるよ」
「お国のために頑張るのが悪いことなのか?」
「今はそういう時代じゃないでしょ。でもお母さんは…」
「分かった、分かったよ。次の正月には帰るって伝えといてくれ」
「出来るだけ、有言実行でお願いね」
「出来るだけ、な。ほら、飛行機の時間遅れるぞ」

君がターミナルに向かう後ろ姿を見送って、車をスタートさせ、夜の首都高を、さっきとは逆のルートで走らせる。
助手席に誰もいないことに、一抹の寂しさを感じながら。

誰が間違っている訳でもないのに、人生はうまくいかないことばかりだ。
会いたい人に会えなかったり、伝えたいことが伝わらなかったり。
遠く離れて暮らす、大切な人達。
それぞれの生活。それぞれの事情。
妻を乗せた飛行機は、今頃、南アルプス上空だろうか。
無事に向こうに到着して、子供達に父親の無事を伝えてもらいたい。

車窓に流れる東京の夜景は、何故か心を落ち着かせる。
きっと、その明かりの中に人々の暮らしを感じ取ることが出来るからだろう。
この街で日々を送り続けている人達の中には、きっと自分と同じように、大切な人と遠く離れて生活している人も少なくないはずだ。
どうやって孤独と闘っている?
私には、会えた時に出来るだけ軽口で返すくらいしか、この切なさを乗り越える術は思いつかない。

一人で住むアパートの部屋に帰って、私もひとつ、明かりを灯そう。
この東京の夜景に、彩りをひとつ加えるんだ。
それを見て、心に安らぎを感じてくれる人がいるかもしれない。
たとえ、今は家族と遠く離れて、会う度に別れの切なさを感じているとしても。

9/17/2024, 12:42:48 PM

夢の中で花畑にいたら、懐かしい人達にたくさん会えた。
ジョン・レノンとか、デヴィッド・ボウイとか、マイケル・ジャクソンとか。
もちろん、英語で会話なんて出来ないから、花を愛でる彼らを遠目に見ていただけ。
それでも、幸せだったな。
出来れば、それぞれ一曲ぐらい歌って欲しかったけど。

花畑の横を小川が流れていて、その向こうは白い霧に包まれていた。
行ってみたい気もしたが、行ったら戻れなくなるような気がしてやめた。
霧の中で、何か恐ろしいものが身を潜めているような、そんなイメージが頭をよぎる。
背後をホイットニーが通り過ぎていったので、慌ててイメージをかき消した。

夢から覚めて、「Imagine」と「Blue Jean」と「Human Nature」、そして「Saving All My Love for You」を聴く。
当時、何度もリピして聴いた曲達。
彼らは、これらの曲達を残して逝った。
素晴らしい功績だ。
自分には何が残せるだろうか。
そんなことを考えながら、他愛もない文章を書き連ねている。

今思えば、白い霧に包まれた小川の向こうが、現世だったのかもしれない。
私は戻ってきたのだろうか。
この、何やら恐ろしいものが蔓延る現世へ。
彼らが残した素晴らしい作品を堪能できる現世へ。
ホイットニーの後をついていったつもりだったが。

まあ、所詮、夢の話だ。
あの花畑自体が、自分の頭の中の緩さそのものかもしれない。
さて、仕事も終わって、家路を辿る電車の中、いつもの風景とともに、もう一度彼らの曲を聴こう。
花畑にいた彼らではなく、この世界で生きていた頃の彼らの曲を。
その、素晴らしい作品達を。

9/16/2024, 2:23:35 PM

「空が泣く」か。
なんか好きな言葉だな。
空を擬人化するのは壮大な試みな気がする。
空が泣いたら街は雨降りなのだろうか。
それとも、泣き声を轟かせて雷かな。
さめざめと泣いたら梅雨の季節を思うし、人知れず泣くのなら、深夜にしんしんと降り積もる雪のように。
夏になれば、まるで号泣のように荒れ狂う台風がやって来る。
悲しみが去れば、温帯低気圧となって、嵐過ぎ去りし後の穏やかさを取り戻す。
空って感情豊かだな。

だけど、本当に空が泣くようなことがあれば、それは地球の一大事なのかもしれない。
いつだってちっぽけな私達を包みこんで、どこまでも青く広がる大空が泣き出すような事態は、何か取り返しのつかない惨事を引き起こすんじゃないだろうか。
泣くのは悲しいからだと思うし、あんなに大きな存在の悲しみたるや、それこそ地球規模な気がする。
いや、具体的にどうなるのかは想像できないが、例えば、悔し涙が塩辛くなるように、空が機嫌を損ねて酸っぱい酸性雨なんかを世界中に降らし続けたら、これは怖いことになる。
「ACIDE」みたいに。

観てもいないので番宣をするつもりはないが、なんか世界的にエライことが起きる映画らしい。
こんなのは勘弁して欲しいな。

大空よ、泣かないで。
元気出して。明日はまたイイことがあるよ、きっと。
会社帰りの歩道で空を見上げ、少しオレンジが残る吸い込まれそうな空間に想いを投げる。
「空が泣く」…か。
夜が来て、この空に星が瞬けば、それはまたキラリと光る涙のように、なんだかカッコイイ演出となるだろう。
空って役者だな。
泣きの演技が上手い役者は売れるって、誰か言ってなかったっけ。
脈絡も筋もなく、突然号泣が始まるゲリラ豪雨なんかはやめて欲しいけど。

あ、脈絡も筋もないのはこの文章だった。
まとまらないので、無理矢理の俳句でシメ。
「空が泣く それは私の 涙雨」

9/15/2024, 12:27:24 PM

君からの LINE は、泣き言ばかり。
やれ、友達に約束をすっぽかされただの、やれ、母親から仕送りを増やしてくれと脅されただの、やれ、腕にペイントのあるオッサンに肩が触れただけで慰謝料請求されただの。
読んでるこっちの気が滅入るような出来事のオンパレード。
なんでわざわざ、逐一報告してくれるのか。
君の人生は君が立て直すしかないんだよ。

SNS の普及により、戯言を伝えやすくなった。
だからどーした?それ今いる?なメッセージが、虚空を飛び交っている。
それはより普段の会話に近く、気さくでテキトーなやり取りだ。
だからこそ、君の泣き言がすべて僕のもとに届く。
ズラズラと並べられた弱音がスマホの画面を埋めて、この呪われた端末を放り投げたくなる。

ちゃんと会って話せたらな。
無機質な文字でなく、温度を感じる言葉で伝えてくれたら、泣き言を言いながらも頑張っている君の姿が見えてくる。
君の人生は君が立て直すしかないから、面と向かって余計なことは言わないけど、後で君が帰ったら、LINE で僕からのアドバイスを送っておくよ。
直接言うのは何だか気恥ずかしいし、心に残る名言は文字として記録しときたいだろ、なんてね。

こーゆー時の LINE の使い道はさ、弱音や泣き言を送るんじゃなくて、ただ「会いたい」や「会おうよ」でいいんじゃないかな。
そりゃこっちの都合もあるけど、救いたいと思える友達からのメッセージなら、その一言ですべて伝わるよ。
君が本当に頑張っていることが。
だけど挫けそうになっていることが。
僕の助けを必要としてくれていることが。

君からの LINE。
「昨夜はありがとう」
そんな他愛ない言葉はわざわざ送らなくてもいいって。
…でも、大切に受け取っておくよ。
僕が君の力になれたことの証だから。
ちゃんとスクショして、鍵付けて保存して。
たまにそっと取り出して、君と僕がこの「線」でつながっていることを感じて、安心するんだ。

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