空は青く、心は重く、一日が始まる。
楽しいことなんて、きっと今日も起こらない。
何となく気分が悪いし、昨夜の頭痛も少し残ってる。
それでも、当たり前のように今日が始まる。
幸せそうに笑い合う人達。
あの空間に自分がいた記憶はない。
生まれた世界が違うのか、まったく別の人種なんだろうか。
ぼっちの昼食や会話のない休み時間。
私は誰よりも、ずっと無意味な時間を生きてる。
今日という一日が当たり前のように始まる。
空は青く澄み渡り、人々は幸せそうに笑い合っている。
どんな風に今日一日を過ごすか、それを決める自由がある。
無意味な時間でもいい、今日を生きることが出来る。
生まれた世界が違えば、人種が異なるだけで存在さえ否定される。
世界から弾かれ、不衛生な環境に置かれ、自分達の言葉は通じない。
きっと今日も不自由で、差別された時間を過ごすのだろう。
それでも彼らは、起こるはずのない楽しみを、自分達の心ひとつで作り出す。
彼らは誰よりも、ずっと幸せで意味のある人生を送っているのかもしれない。
もう、あれが何年前のことだったのかも覚えていない。
ある朝、通勤の電車、結構満員で、車両の端っこで目の前には人の壁。
何となく、ホントに何となく、
「あーこの状態だと、降りたくてもすぐには降りられないな」と思った瞬間に、それはやって来た。
心臓がバクバクして、冷や汗が吹き出し、追い詰められたような気分になる。
「俺をここから出してくれ!」
洞窟の中で迷子になり、暗く右も左も分からず、永遠にここから出られないんじゃないか、みたいな錯覚。
出口のドアはすぐそこにあるのに。
次の駅に着いてひとまず安心するが、またドアが閉まり電車は動き出す。
さらに人が乗り込み、乗客は増える。
壁は一層強固になった。
岩が崩れて洞窟は行き止まりだ。
頭の中ではそんなことはないと分かっているのに、このままここで死ぬんじゃないかという恐怖に襲われる。
結局、目的の駅のいくつか手前で、人混みを無理にかき分けて途中下車した。
ホームのベンチに座ってしばらくすると、心臓はドキドキしているが、やばい状況は治まってゆく。
ものの数分。
次の電車には何とか乗車して、その日は普通に仕事した。
そこからは葛藤の日々が続いた。
まずは、自分が情けない、という感情との闘い。
なんでこんな、当たり前のことが出来なくなったのか、と。
映画やライブなどの人の集まる場所、飲み会やタクシーなどのすぐには抜け出せない場所が苦手になった。
もちろん、満員電車が一番の恐怖だった。
それでも仕事には向かう。
何度も途中下車したり、車両の片隅で汗だくで堪えたりして、何とか職場に辿り着く毎日。
電車の時間や車両を変えたり、リラックス出来る音楽を聴いたり、気が紛れるスマホゲームをしたり。
でも、そうやって気にし続けている自分がいる限り、コイツとはオサラバ出来ないんだってことも…分かってる。
これからもずっと、付き合っていくんだろうな。
まあ、それでもいいかと思うようにした。
そうするしかなくて、そう思うことが必要だと思うから。
個人差はあるだろうけど、これは医者には治せないと思ってる。
すべて、自分が心に描いたことが原因となっているから。
自分ですらままならない心の動きを、他人がどうこう出来るとは思えない。
こんな状況の中で、心というもののパワーを思い知らされた。
いや、正確には頭で考えたことだが、冷静に脳が活動したのなら、こんな風に自分が苦境に陥るようなことになるとはイメージしにくい。
病は気から。まさにコレ。
そして、このパニック障害のおかげで、たくさんの本を読み、ポジティブに生きるための術をたくさん手に入れたように思う。
悪いことばかりじゃない。
少し生きづらくはなったけど、まだまだやれるよ。
生きてる限り、その生き方は幾通りだってある。
そこから自分がどれを選ぶか、それすらも楽しんで、こんなもんに負けない自分を誇りに思うよ。
沈む夕日は下りる緞帳のように一日の終わりを告げる。
自分は今日も、理想の自分を演じきれなかった。
数多の共演者も、今頃は自分の中で反省会を開いているのかもしれない。
誰もが素人丸出しの大根役者。
それでもまた、明日のステージに立つ。
必ず幕が上がるから。
あの頃、君の目を見つめると、
熱い想いが心に湧き上がった。
すぐにでも、君に触れたい衝動。
誰にも止められない、二人だけの情熱が燃え盛り、
そして君に問いかける。
「なにガン飛ばしてんだ、コラ」
バイブルはビーバップ。
今考えれば、目があっただけで喧嘩が勃発するという理不尽な状況。
きっと理由なんて何でも良かった。
自分が強いと思われたい一心での愚行でしかなかった。
強さってのはそーじゃないと教えてくれたのはジャッキー・チェン。
強靭な肉体で、あの人たらしの笑顔。
目を見張るアクション、スタント、アクロバット。
すべて、観客を楽しませるために命がけで演じていた。
好戦的なキャラではなく、巻き込まれ系のヒーロー。
間違ってもガンは飛ばさない。
奇しくも今日4/7は、彼の70歳の誕生日。
昨夜はHuluで彼の懐かしいカンフー映画を観た。
若かった。強かった。大好きだった。
時の流れって切ないね。
もう、彼のあんなアクションは見れないんだろうな。
話をビーバップに、いや、人の目を見つめることに戻すと、人と話す時は目を見て話せとか言うけど、あれもどーかと思うんよ。
目を見て話すのは、真剣に何かを訴えたい時だけでいいんじゃないかな。
他愛ない世間話をしてる時に、じっとこっちの目を見つめてくる奴は何か怖い。
目は口ほどにものを言うってゆーし、あんまり眼力強すぎると、もうそれだけでガン飛ばされてるようなもんだよね。
熱い想いが湧き上がって、話をビーバップに戻しちゃうから、目線はさり気なく虚空を漂うくらいがイイと思います。
面接等は除く。
たぶん、こーゆーことじゃないんだろうな、君の目を見つめる、ってのは。
分かってるけど、昼メロじゃあるまいし、ただただ見つめ合うなんて行為はそーそーしない。
時折家猫と見つめ合って逃げられる、それくらい。
ガンを飛ばしてるとでも思われるのだろうか。
強引だが、最後に、
ジャッキー、誕生日おめでとう!
ハローハロー、応答願います。
宇宙人の皆さん、私は地球人です。
お友達になりませんか。
宇宙戦争とかインディペンデンス・デイとかマーズ・アタック!みたいなのは嫌です。
スターウォーズは好きだけど。
きっとこの星の文明じゃ、皆さんの星には太刀打ち出来ないんでしょう。
分かってます。まだ月にまでしか行けてないんだから。
だけどね、この星には、素晴らしい映画やドラマ、アニメに音楽、そして小説やマンガまで、各種取り揃えております。
あなた達の星のそれらのものと、交換して文化交流しませんか。
負ける気はしませんよ。
何も生み出してはいない私が言うのも何ですけど。
マンションの屋上。
満天の星空の下で、スマホを高く掲げて。
この機械の中に、この星のすべての文化が詰まっています。映画も音楽も小説も。
月にまでしか行けないけど、想像力なら太陽系を軽々と越えていきます。
想像出来るものはいつか、きっと現実となるでしょう。
この、機械のように。
ところで、明日は高校の入学式です。
新しい友達が出来るかどうか、不安です。
あなた達の星に、吃音症というのはありますか?
それとも、テレパシーで会話が出来たりして。
きっと、私の些細な悩みなんか、吹き飛ばしてくれる能力があるんでしょうね。
言葉が通じなくても、心と心で会話したりして。
東の空から太陽が昇るまで、私は私の友達を探す。
宝石を散りばめたような夜空の向こうに、誰かが待っていてくれると信じて。
ハローハロー、応答願います。
宇宙人の皆さん、私も宇宙人です。
お友達になりませんか。