くっか

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8/23/2024, 12:29:53 PM

海へ

ぼくは君が嫌いだ
なぜって?
君は覚えてないかもしれないけれど
ぼくは傷つけられたんだ
痕だって残っているよ

まぁ別にぼくを傷ものにしたことは
怒っちゃいない
寧ろ勲章のような感じがして誇らしい

でも、ぼくの家族は違った
あの時を行かなければ
見誤らなければ
って何度もぼくに謝ってきた
ぼくは本当に怒っちゃいなかったし、
責めちゃいなかった
君がぼくに傷をつけたから
家族は重荷を背負ってしまった
だから、ぼくは君に怒っている

責任転嫁だって?
言ってろ
ぼくは海が嫌いだ

ぼくより

〜海へ〜

8/20/2024, 7:14:56 PM

「ごほん ごほん
えー みなさま 
本日は『私』のお葬式に御出席いただき、
まことにありがとう御座います。
『私』からみなさまに直接御挨拶をと思いましたが、
御覧の通り話せる状況ではありませんので
誕生日を迎えたての私から
メッセージを送らせていただきます。


みなさまには『私』はどのように映っていましたでしょうか。
『明るくて、真面目で、元気で、涙もろい』
という感じでしょうか。
『悩みなんてなさそう』
なんて言われたこともありましたね。
その時は笑って、そんなことないよと言いましたが
内心は傷ついておりました。
『私』だってみなさまと同じように悩んでいました。

私は『私』というやつのことが
一番理解できませんでした。

他から『明るい・元気』と言われました。
そうそう『私』は明るくて元気な子だと思うと同時に、
それが仮面な気がしてなりませんでした。

また、『しっかりしていて真面目』と言われました。
分かる、『私』ってしっかり者でまじめって感じよね
でも、それが演技な感じもしてくるのです。

『お喋りだ』とも言われました。
何でもかんでもあったこと・感じたことを
ぺらぺらと話しますものね。
でも、全部を話している訳でもないですし、無言の空間が耐えられなく、みなさまに楽しんでもらわなければという気持もあるのです。

友達と話している時、とても楽しかったです。
もはや脳ではなく脊髄で話していました。
心の底から本当に笑っていました。
しかし、バイバイと友達と別れると
付き物が落ちたように、すっと表情が消えました。
私ですらさっきの笑いは嘘なのかと疑う程です。

人によって態度を変えていました。
いや、変わっておりました。
誓って言います。わざとではないのです。
お喋りな方でしたら聞き役になり、
話さない方でしたらお喋りになり、
おとなしいグループでは進んで笑われる行動をとり、
明るいグループではツッコミ役を買ってでました。
今日の参列者で初対面の方と話してみると、
『私』の印象が微妙に違うかもしれませんね。
みなさまからみる私は1人しかいないかもしれませんが、
1番『私』のそばにいる私から見ると
何人もいる気がしてなりませんでした。

1人になると、よく考えました。
本当の私は一体どれだと。
自分は明るいのか暗いのか何者なのか
年々分からなくなっていきました。

友達を信頼していましたが、
これを打ち明けられるのは母だけでした。
母は『私』と同じようなタイプでしたので
よく理解してくれました。
分かっています。
私が『本当に辛くて…』と話せば、
みなさま親身に話を聞いてくれていたことは。
こんな私を見せたくなかった・見せられなかったのと、
みなさまも見たくないと思うからです。

なので、愚痴を笑い話にしながら零しても、
本当に辛いことはひた隠しにし、
悩みは自分で消化しようと必死になりました。
心のうちは泣きながら、
本当に辛い話を笑い話に変えていました。
私はむしろ話せる人が1人でもいただけ、
幸せなのかもしれません。

しかし、最後に少しでも
みなさまが見れていない私を
理解してほしかったので、
お葬式でこの話をさせていただきました。

きっと私が知らないだけで同じような方も
いらっしゃると思います。
私自身どうしてほしいのかは分からないので、
対応の仕方をお教えすることはできませんが、
頭の中はきっとこのような感じです。
『私』に似た人に出会ったときに、
『私』のことを参考にしてくだされば嬉しいです。

『私』を信頼してくれていたみなさま
本当の私を見せることがずっと出来ず申し訳ないです。
本当に面倒くさい人でしたが、
本人に代わって言わせてください。
ありがとうございました。

メッセージをここまで書いていた私は
『私』の人生に戻ろうと思います。
『私』を愛してくれたみなさま
それではサヨナラ」

〜サヨナラを言う前に〜

8/16/2024, 5:56:44 PM

人よりも少し頭が良かった
でも、学年1番ではなかった

人よりも少し絵が上手かった
でも、そんな人ネットに沢山いた

人よりも少し元気な性格だった
でも、本当はそんなに元気じゃなかった

人よりも明るく振る舞っていた
それは、自分が周りに対して
出来ることがそれだけだったから

大海を知れば、自分が卑しく醜く感じる
背筋が曲がっていく
誇らしさはメッキの如く剥がれていった

人と比べるのをやめた
その代わり過去と比べた

前よりも絵が上手くなった
前よりも綺麗になった
前よりも賢くなった
前よりも心が元気になった

ナルシストに見えるだろうか
構わず、背筋がただして胸を張る
井の中の私は自分を誇った

〜誇らしさ〜

7/17/2024, 12:23:59 PM

友と訪れた居酒屋
手を洗いに席を立つ
ミックスフルーツの香りのハンドソープ
泡を手に乗せ
揉み込む

ふわり
香りが感覚神経を刺激する
ふうわり
祖父の飼っていた犬が
亡くなったあの時を
悲しみで泣きはらして
洗面所にたったあの時を
微かにあの情景が頭に浮かぶ

楽しかった気持は残っているのに
同時に悲しみを想起する
水で泡を流す
鼻に手をやる
手に残る幽かな香りを
すーっと吸い込み
友の待つ席に戻った

〜遠い昔の記憶〜

7/14/2024, 2:44:14 AM

芸術というステータスがあるのなら
神様は美術にそれを振ったのだろう

どんなに音楽をやっても
上達もしなかったし、
楽しいとも思えなかった

それよりも云と
文字を書くことや
絵を描く方が時を忘れられた

上手いかはおいといて
私の心にあるものを
誰かに表現出来るものとして
それらがあるのは誇らしいが
同時に音楽の才がある人がとても恨めしい

文字で直接描写するでもなく
絵で情景を描くでもなく
音階でそれを想起させる
音の並び 音の重なり
それらで情景を聴衆に魅せる

「Summer」や「きときと」は素晴らしい
見えないはずの澄み渡る青空がありありと見える
涙を流していた
私も音で自分の芸術を表現してみたかった

無いものをどんなに羨んでも仕方ない
自分のやり方で 
神様に与えられた方法で
今日も表現する

〜優越感、劣等感〜

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