バスクララ

Open App
5/12/2025, 1:49:52 PM

君は闇の中から私を助け出してくれた。
君は私に世界のことや人のことを教えてくれた。
君はいつも優しい笑みを私に向けてくれた。
だから私は君のことが大好きになった。
ただ君だけがそばにいてくれる。それだけで私は満たされる。
私は君が大好き。だから君も私が大好き。そう信じていたけど、本当はちょっと違った。
あの日私は見てしまった。君がとびきり優しく慈しむ顔をあの人に向けているのを。
あの人が特別なんだってすぐにわかった。だって私にそんな顔見せたことなかったから。
……ううん。謝らなくていい。
君は君のままでいて。私への態度を変えないで。
だけど待っていて。いつか必ず君を振り向かせてみせるから。
そんなこと出来ないってわかっていても、私に出来ることはそれくらいしかない。
納得できる私になったら君に教える。だからその時はちゃんと返事をして。
どんな言葉でも絶対に受け止めるから。

5/11/2025, 12:19:39 PM

もしも現代でタイムマシンが出来たのならば、その形はどんなものになっているだろう。
有名どころは某青いネコ型ロボットの方だが、彼の妹の方もデザインが可愛らしい。
まあどちらにせよ未来への船であることには変わりない。
一般人でも乗れるようになったらこの目で見てみたいものがある。
それは某青いネコ型ロボットでもない。人類の終わりでもない。ましてや宇宙エレベーターでもない。
今をトキメクあの人気漫画たちの結末だ。
現時点ではそれがどんなものよりも一番気になる……のは私だけだろうか。

5/10/2025, 12:04:32 PM

人が立ち入らないところにはとてつもないお宝が眠っていることが多い。
というのは僕の持論だけど、割と当たってると思う。
そうしてそこそこ名の知れたトレジャーハンターになった頃、僕は今まで以上に価値のあるお宝を求めて静かなる森へと足を踏み入れた。
確かに静かなると言われているだけあってこの森は生き物の気配が全くしない。
それどころか風で葉が擦れる音も水のせせらぎも何一つ聞こえない。僕が落ち葉を踏む音と息遣いだけが響いている。
だけどそれ以外は何の変哲もないただの森だ。
ではなぜこの森は絶対立ち入ってはいけないと言われているのだろう?
でもそういうところほど何かどデカいすごいお宝が眠っているはず。
どんなお宝だろうなあ。めちゃくちゃ楽しみだ!


……彼は知らなかった。
生き物が吸い込んだら幻覚作用と知能が低下してしまう毒が木の葉から常時放出されていることを。
この森の宝が命を吸い取るものだということを。
命を吸い取れば吸い取るほどその力が増していくことを。
彼は果たして森の一部となるのか、ならないのか。
それは森と彼の気力次第……

5/9/2025, 1:56:10 PM

白い画用紙と色とりどりのクレヨンが目の前にある。
『将来の夢を描いてみましょう』と先生が言う。
私は一瞬の迷いもなく画用紙に線を踊らせる。
そうして出来上がった幼い私の描く未来は極彩色で明るかった。
では今、白い画用紙と色とりどりのクレヨンが目の前にあったとして、大人の私は将来の夢を迷いなく描けるのだろうか。
それはきっと難しいし、あの極彩色も今となってはもう描けない。
だからせめて嘘であっても明るい色だけを選んで描こうか。
何のまとまりもない、そして何を描いているのかよくわからない絵になりそうだ。

5/8/2025, 2:10:30 PM

「よく、小さい子が一生懸命背伸びをして高いところにある物を取ろうと懸命になってるシーンとかに微笑ましさを感じる人も多いと思うけど……
あれ、本人的には大真面目で真剣だから微笑ましさを感じないでよね!」
 いつだったかそう言い放った友達は自分では隠しているつもりでも周りにバレバレなくらい身長にコンプレックスがある。
 背の順では常に一番前。体育で前にならえと言われた時腕を伸ばした経験もなし。
 だけどいつかクラスの誰よりもビッグになると闘志を燃やす中学二年生。
 ちなみにクラスで一番背の高い男子は190近く。言うまでもなくかなりデカい。
 まあそれはさておき、今日その友達が日直で黒板を消していた。
 高いところに書かれているのはジャンプで消していくけど、一番上に書かれているところには跳躍力が足りないみたいだった。
 それでも諦めずにぴょんぴょんしていたけど、やっぱり届いてなくて文字が見えていた。
 友達はそれを無言で見上げている……
 絶対内心「と、届かない……」って思ってるに違いないし、その時の絶望もよくわかる。
 だけど本当に申し訳ないけど、やっぱちょっと微笑ましい。
 顔に出したり言ったら怒られるんだろうけど!

Next