霜川菜月

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10/4/2025, 2:12:19 PM

今日だけ許して


メイクを落とさずに寝落ちした。

次の日最悪なのはわかっているのに、
眠気にはどうしても勝てない。

未来の自分に謝罪しながら眠り、
過去の自分を呪いながら朝シャワーを浴びる。

今日だけなんて嘘つきな自分に呆れ、
毎日がんばっている自分をちょっと労う。

10/1/2025, 1:27:05 PM

秋の訪れ


モノクロの世界を生きている。

心が弾む音楽やおもしろい小説、美しい絵画や身を焦がすような恋に出会うとき、世界は色付いて見える。

色付いた景色も、モノクロの世界も、永遠なんてないけれど、終わりが来るまで旅は続く。

モノクロの世界の中で、出来れば色付いた景色の連続の中を生きていたい。

近頃は肌をかすめる風が心地よく、こんなセンチメンタルなことを考えるなんてもう夏ではない証拠。

季節は巡り、大好きな秋が来たようだ。

9/28/2025, 8:30:48 AM

涙の理由


私が落ち着くまで理由を聞くことはなく、
あなたは温かいコーヒーを淹れてくれた。

カップとあなたの気づかいが温かくて、
本当はコーヒーが苦手なことは黙っておいた。

今日の涙も、紅茶が好きなことも、
いつか言えるくらいの間柄に、なれるといいな。

9/25/2025, 4:05:02 PM

パラレルワールド


毎日同じことの繰り返しに、
何の疑いもなく暮らしていた。

ところがここ数日、隣にいる親友に
どこか違和感を拭えない自分がいる。

あの子に何かが起きていて、
私だけが気づいているのだとしたら...

私は思い切って親友を問い詰めた。

「気づいちゃったんだね」

覚悟していた返事に戸惑いはなかったが、
またしても違和感を感じた。


あ...そうか。
そういうことだったのか。



この世界の違和感は、私自身だった。

9/25/2025, 12:25:29 AM

時計の針が重なって


「ねえどこ?どこにいるの!」

君の声が聞こえた。
決められた時刻を刻んだ瞬間、
震える君の手を取って重ねる。

「会いたかった。がんばったね。」

めいっぱい抱きしめると、
さっきまで氷のように冷たく
青白かった君の頬に赤味が差してゆく。

「さ、僕と一緒に」

僕らは虹色の架け橋を渡り始めた。
これからはもう、何にも怯えることはないんだよ。

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