霜川菜月

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10/16/2025, 2:10:54 PM

消えた星図


図書館で整列した背表紙を眺めながら、
ふと気になったタイトルの本を手に取った。

消えた星図...ミステリー小説かな。
表紙をめくると、何か白いものが床に落ちた。

「わたしをさがして」

5センチ四方ほどの折り畳まれた小さな紙に、
青いペンで書かれたか細い意味深な言葉。

僕は寒気がして、すぐにその紙を挟み直し棚に戻した。

その夜から、
世界中の星が夜空から消えた──

どこにでもいる大学生の僕が、
失われた星図を探し出し、
夜空に星を取り戻す壮大な冒険が、今始まる。

10/14/2025, 4:11:30 PM




連絡しても梨の礫だった幼馴染が、
大量の梨を持って突然私の前に現れた。

「連絡くれてたのに梨の礫でごめん」

...だから梨なの?

「うん。結婚しよ」

なんなの昔からほんと...
こんな勝手なやつ、ついていけるのは
私ぐらいしかいないっての!

10/13/2025, 2:20:16 PM

LaLaLa Goodbye


「昨日あのドラマ見た?」

「見た見た!もー嘘だって気づいて〜!」

「ほんとだよぉ、このまま別れちゃうのかなあ」

「次最終回でしょ?まだどんでん返しがあるかも」

「えーだといいな〜!」


昔、親友とそんな会話したっけ。

まさか私が、あのドラマみたいな展開を迎えるなんてな。

私の人生には、どんでん返しはあるんだろうか。

LaLaLa Goodbye...

頭の中で、あのドラマの主題歌が流れた。

10/12/2025, 8:04:34 PM

どこまでも


どこまでも広い心の君に甘えて

どこまでも愚かな僕は君を傷つけた

どこまでも続く空白は虚しく

どこまでも青い空の下で一人

どこまでも君の幸せが続くことを願った

10/4/2025, 2:12:19 PM

今日だけ許して


メイクを落とさずに寝落ちした。

次の日最悪なのはわかっているのに、
眠気にはどうしても勝てない。

未来の自分に謝罪しながら眠り、
過去の自分を呪いながら朝シャワーを浴びる。

今日だけなんて嘘つきな自分に呆れ、
毎日がんばっている自分をちょっと労う。

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