霜川菜月

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消えた星図


図書館で整列した背表紙を眺めながら、
ふと気になったタイトルの本を手に取った。

消えた星図...ミステリー小説かな。
表紙をめくると、何か白いものが床に落ちた。

「わたしをさがして」

5センチ四方ほどの折り畳まれた小さな紙に、
青いペンで書かれたか細い意味深な言葉。

僕は寒気がして、すぐにその紙を挟み直し棚に戻した。

その夜から、
世界中の星が夜空から消えた──

どこにでもいる大学生の僕が、
失われた星図を探し出し、
夜空に星を取り戻す壮大な冒険が、今始まる。

10/16/2025, 2:10:54 PM