愛する、それ故に
私はその人から
だんだん離れていく。
だってその人私の事なんか
どうせ好きじゃないし、
むしろ苦手だと思うし。
あの私の友達の方が
その人と楽しく話せるし、
可愛いし、面白いし。
きっと友達の方がお似合い。
私はおじゃま虫だから
さっさと居なくならなきゃって。
でも、
どうしても足取りが重い。
だって私も愛して欲しいもん。
好きになってもらいたいし、
沢山話したい。
こういう言えない思いは
涙として外に流して
消してしまう方が楽だって。
なんでかなぁ。
諦めなきゃいけないって
ずっと思うのに
でも…やっぱり…って
私は立ち止まっては振り向くばかり。
"Good Midnight!"
人の幸せを願うほど
自分は幸せになれないって
気づいた時にはもう遅いね。
静寂の中心で
誰かがパチンと指を鳴らす。
どこからともなく現れた霧と共に
サァーっと姿が見えてくる。
白髪の少女の正体は
ネブラスオオカミだった。
普段は白雲峠にいるが、
今日は風が強いので
少し風を弱めてもらいに
人里へ降りてきたという訳だ。
少女は迷わない足取りで
ある神社へ向かった。
修行僧が何十人といる中、
一際目立つ者がいた。
1人だけ錫杖を持っている者。
そう、少女が会いに来た人だ。
世間話をして本題に入る。
話はすぐに終わり、
少女は峠へと歩き出す。
さっきの者が500年ほど前より
理解力が上がっていることに
驚きを隠せず、
修行僧をまとめる者はやっぱり凄いなぁと
オオカミに戻っていった。
"Good Midnight!"
そよ風が心地よくなってきた頃、
次は300年後にでも
顔を出そうと空を見つめていた。
山の中で燃える葉。
焼け落ちて
焦げて消えていく。
自然を壊すのはとても簡単だ。
だから私は火も兵器も嫌いなんだ。
雨上がりのにおい。
私の大好きなにおいも
火のにおいで消されてしまう。
悲しくて涙が止まらないよ。
龍のお面からボタボタと水が零れる。
そして1度笛をひゅーっと吹くと、
火は消え去り
燃えていたところには苔が生えていた。
天気は黒い雲の曇りから
冷たい雨へと変わっていった。
天気の神。
それはあまりにも
私にピッタリで
天気以外に力を持たないところも
またいい。
"Good Midnight!"
人に雨を恵むつもりは無くとも、
自然を守るためには
こうするしかなかったんだ。
moonlightが
アスファルトを照らす。
ここは君の来る場所ではないと。
楽しい出来事があって、
気分が高揚していて
今ならなんでも出来るかもなんて
思ったりして。
本来歩くべき自然に溢れた森林の道から
ガクンと段差を降りた分かれ道で
アスファルトの方へ外れてしまった。
moonlightは知っている。
真夜中、
暗くて道が見えにくくて
持っている懐中電灯は
狂っていて道を照らせない。
そのせいか
違う道を進んでいること。
これ以上進むと戻れないこと。
アスファルトは固められている道だが
時に暗く黒い沼となり
飲み込まれてしまう。
だから月が照らしてくれる。
そして元の道に戻る路地まで
導いてくれる。
でも一番危ないのは
昼間に道を外れること。
道が見えているのに
知らないフリをして道を誤ってしまう。
それは月にはどうにもできない。
太陽は進むべき道を
常に照らすという役割を貫いているので
太陽にもこれ以上何も出来ない。
こうなると
人は止められなくなる。
自分でも、友人に助けてもらっても。
そうしてアスファルトの一部になってしまうのだ。
"Good Midnight!"
正解の道は
自分一人では絶対にわからない。
月や太陽の明かりがあるからこそ
今ここにいるのだと。
ノリやすいリズムで
安っぽい歌詞。
そんなあるあるの量産型の曲が
私は大好きだ。
この歌手が好きだとか、
ロック系が好きとか、
そういうのじゃなくて
私に似てるものに好感が持てる。
社会の渦に飲まれて
他の人との違いが曖昧、みたいな?
でも私にとって音楽は
ノリノリで聴くものでもなければ
生きがいって程でもなくて、
彩りのあるものじゃなかった。
音楽にガチになってる人は
それはそれでいいと思ってる。
私は何かに夢中になれる人を
尊敬しているから。
"Good Midnight!"
何もかも上手くいかなかったんだ。
1日に10回以上も床を拭いたのは
初めてだった。
今日だけは
他の人と一緒だとダメだと思った。
だから今日だけ許して。
私の大好きを、
今日だけ否定させて。