るに

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3/21/2025, 7:02:33 PM

迷いのないエルフ耳の線。
落書きでメモ用紙に描いたエルフの少女が
すごく可愛く描けて
推しになった。
それまでは他の人と比べて
絵が下手な方で
絵柄も安定しなくて
模写じゃないと何も描けなくて
自分の描く絵が
すごく嫌いだった。
けどエルフの少女、
君を描いた時
初めて自分の絵を好きになれた。
初めて人に見せて褒めてもらった。
自分で推しを何枚も描ける。
自給自足は楽しいものだった。
汽車の中でも外をチラチラ見ながら描いた。
君と見た景色は数え切れない。
誰かに布教したいとすら思えてくる。
寂しさも恋しさも
全部固めて
丸めて飲み込んで
君を描いて。
"Good Midnight!"
私の描く絵は
よく人に
君みたい、と言われる。
もしかしたら
無意識にこうしたかった、
こうありたかったという
私の理想が詰まっていたのかも。
エルフの少女も
私にどこか似ている目で
真夜中の月を見ていた。

3/20/2025, 3:25:42 PM

手を繋いで
温もりが感じれたら。
私の前に
手を繋いでくれる人がいれば。
目を瞑った中に広がるのは海。
私は浅瀬に、
そこらのへん人は沖にいた。
人間関係は広く浅く。
それが1番楽で
問題事にも巻き込まれず
安全だと思った。
実際そうだった。
挨拶だけで済ます時もあった。
いつしか
他の人には1番特別な人がいて
その人も相手のことを特別だと思ってて。
狭く深い人間関係、
海溝が綺麗だと思った。
一方沖の方は
広く深い人間関係を持った人の
群れがいくつかあった。
沖に綺麗だとは思わないけど
海溝には惹かれる。
誰かから特別を貰って
私も特別をあげたい。
その誰かからは
私を他の人と違うように扱って
特別ってことをハッキリさせて
私に特別をあげたよって
ちゃんとわかるようにして欲しいなぁとか
考えたり。
けど当然
見渡す限り名前しか知らない人だらけ。
特別って私は一生わからないままなのかな。
"Good Midnight!"
多分私は
突き放されるのが嫌で、
拗ねる自分が嫌いで、
人と距離を取ることで
安心してたのかもなぁ。
暖かくなってきた春の昼頃
机の上で突っ伏して
そよ風に吹かれてそんな事を思う。

3/19/2025, 3:41:31 PM

ここどこ?
気づくと山の中にいた。
薄暗く日が傾いてる。
18時ぐらいだろうか。
不思議なことに
木はあるのに落ち葉がなく、
地面も土が見えず
緑の雑草だらけだった。
こんな山見たことない。
私の家の近くに山はあるけど
こんな感じじゃなかった。
もしかしたら人工の山かもしれない。
だとすると管理してる人がいるかもしれない。
そう思い、
少し歩くことに。
ねぇ、キミ迷子?
白髪の綺麗な少女に
後ろから声をかけられたのは
数分歩いた頃だった。
ボクさ、ここらじゃ見ない顔だなーって
キミのことそこから見てたんだよね。
そしたら宛もなく歩いてる感じがしてさ。
人の気配なんか無かったのに、
この少女はずっとそこに居たと言う。
案内してあげるよ。
少し迷ってから
私はお願いすることにした。
ここは白雲峠というらしい。
冬は雪が沢山降るが、
夏は涼しく過ごしやすいんだとか。
私のように迷子になる人は稀にいるらしく、
その度に案内してるんだと。
この山は降りにくいからね。
道が複雑なのかなーと思っていたら
少女はいきなりオオカミになり
岩を飛び降りていく。
確かに道という道じゃない。
というか、オオカミ?
なんでオオカミになったのか、
手を貸してもらい降りながら聞く。
言ってなかったっけ。
白雲峠はネブラスオオカミの
集落があるところだよ。
ボクもそこにいて、
迷子の人はオオカミの時に見つけるってこと。
なるほど。
だから人の気配なんか無かったところから
出てきたのか。
"Good Midnight!"
引っかかっていた部分が解けて
スッキリしたのか
猛烈な眠気が襲ってきた。
気がつくと21時で
家のベットで寝ていた。
夢だと思いたかったのに
なぜか現実としか思えなかった。

3/18/2025, 1:04:58 PM

大好き。
だって文句言わないんだもん。
どんなにもふもふしても
私の黒猫はどうでもいいって顔して
お腹を見せてくれる。
大好き。
だって雨が好きなんだもん。
窓際に座って
私と一緒に雨音をずっと聞いててくれる。
たまに一緒に寝たりもね。
大好き。
だって私が泣いてる時、
抱きついたら逃げずに居てくれるんだもん。
寂しい、不安、焦りが混ざった夜は
苦痛でしかなくて
ここにいるのも一苦労。
そしたら感情を整理しようとして
涙は自然に出てくる。
落ち着くのには
涙と暖かいものがいる。
黒猫はその暖かいものになってくれる。
こんな理由で、
あんな理由で、
私は私の黒猫が大好きだ。
"Good Midnight!"
そんな黒猫との思い出が詰まった
この家とは
もうさよならになるかもしれない。
2人でどこか遠い所で
また雨が見たくて。

3/17/2025, 3:07:03 PM

金魚。
金魚がたくさん泳いでた。
ライトが入った水槽で。
カラフルに光ってる水を
綺麗だなぁと思いながら
中の金魚を見てた。
昔金魚すくいをした時、
金魚の着物を着た、
狐に似た人が
私にぶつかって
袖が水についたり
すくう紙が破けたりして
がっかりしたけど、
狐に似た人は
あらぁ、すんません。
焼きそばの屋台に並んでてんけどね。
酔っ払いに押されてしもて。
ここは人が多くてかなわんわぁ。
と言っていた。
金魚なんかどうでもよくなるぐらい
綺麗な人だった。
ん、金魚すくいしてはったん?
私がぶつかってしもたから、
金魚すくえんくなってもうたなぁ。
ほんますんません。
お代渡しますわ。
つい見とれていた。
狐に似た人はお金を渡してくる。
あ、いえいえ。大丈夫ですよ。
別に金魚を取ろうとしてしてた訳じゃなくて、
暇つぶしにやってみただけなので。
そう言って私はお金を返した。
そぉ?と言って
焼きそばの列に並び直したその人は
金魚みたいに人と人の間を泳いでいった。
いつかまた会いたいな、って
ちょっと思ったり。
アートアクアリウムは
いつ来ても綺麗。
"Good Midnight!"
まあでも、
叶わぬ夢を見てるくらいなら
死んだ方がまだマシだとも
思ったり?

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