ここどこ?
気づくと山の中にいた。
薄暗く日が傾いてる。
18時ぐらいだろうか。
不思議なことに
木はあるのに落ち葉がなく、
地面も土が見えず
緑の雑草だらけだった。
こんな山見たことない。
私の家の近くに山はあるけど
こんな感じじゃなかった。
もしかしたら人工の山かもしれない。
だとすると管理してる人がいるかもしれない。
そう思い、
少し歩くことに。
ねぇ、キミ迷子?
白髪の綺麗な少女に
後ろから声をかけられたのは
数分歩いた頃だった。
ボクさ、ここらじゃ見ない顔だなーって
キミのことそこから見てたんだよね。
そしたら宛もなく歩いてる感じがしてさ。
人の気配なんか無かったのに、
この少女はずっとそこに居たと言う。
案内してあげるよ。
少し迷ってから
私はお願いすることにした。
ここは白雲峠というらしい。
冬は雪が沢山降るが、
夏は涼しく過ごしやすいんだとか。
私のように迷子になる人は稀にいるらしく、
その度に案内してるんだと。
この山は降りにくいからね。
道が複雑なのかなーと思っていたら
少女はいきなりオオカミになり
岩を飛び降りていく。
確かに道という道じゃない。
というか、オオカミ?
なんでオオカミになったのか、
手を貸してもらい降りながら聞く。
言ってなかったっけ。
白雲峠はネブラスオオカミの
集落があるところだよ。
ボクもそこにいて、
迷子の人はオオカミの時に見つけるってこと。
なるほど。
だから人の気配なんか無かったところから
出てきたのか。
"Good Midnight!"
引っかかっていた部分が解けて
スッキリしたのか
猛烈な眠気が襲ってきた。
気がつくと21時で
家のベットで寝ていた。
夢だと思いたかったのに
なぜか現実としか思えなかった。
3/19/2025, 3:41:31 PM