るに

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12/23/2024, 12:06:07 PM

足も頭もお腹も痛い今日。
部屋の電気をつけるのさえ億劫で、
何故か近くに
ライターとキャンドルがあったから
火をつけて焚く。
匂い付きだったみたいで
部屋に凄い広がった。
更に頭痛くなってきて
消したかったけど
消せなかった。
重い瞼をそのまま閉じた。
世界とかどうでもいいけど
起きたら痛いの全部無くなってますようにって。
珍しく夢を見た。
季節外れだけど
綺麗な夜桜が
一面に咲いてて
花吹雪が耐えなくて。
起きたら家で、
夢だったことに気づいた。
痛みは全部無くなってて
サンタさんからのプレゼントかななんて。
"Good Midnight!"
ちょっと早めの
ちょっと嬉しい贈り物。
明日も頑張れそう、
溶けたロウを眺めながら思った。

12/22/2024, 11:13:37 AM

私は逃げるように家を出た。
部屋に充満していた、
私の大嫌いなゆずの香り。
姉と2人暮らしなのだけど
好みが恐ろしく違う。
喧嘩しそうになると
無言でどちらかが頭を冷やしに行く
それが私たち。
今日は私が出ていく番。
といっても
行くところも特に無く、
頭も冷めず
目を擦って歩くことしか出来なかった。
こんな毎日を過ごして
果たして幸せになれる日は来るのか。
そんな考えばかり浮かんでくる。
少し上を向いて歩いていた時、
白髪の綺麗な少女とぶつかった。
謝ろうとすると
ほぉ。これは中々良さそうだ。
と言い
私を強引に引っ張って
どこかへ連れていった。
よくわからないまま
ただ走っていた。
ここは?
聞くとここは白雲峠と言うらしい。
見晴らしが良かったので
そっちに気を取られていると
少女はオオカミになっていた。
キミ、今の生活が気に食わないんでしょ?
ボクも人間の時はそうだった。
でもね、ネブラスオオカミは
ボクを救ってくれたんだ。
この少女は何を言っているんだろう。
そろそろ分からなくなってきたんじゃない?
ボクは優しいから
キミみたいな人を救いたくてさ。
少女の言葉の意味がわからない。
なんというか、
知らない言語で話しかけられてるみたいな。
救う…と言っても、
偉い人に頼まれてキミを呼んだんだけどね。
あー、2割に入っちゃいそう。
最後に聞こえたのは
そんな少女の狂った声だった。
"Good Midnight!"
ちょっと
家を出ていくってどういうことよ!
しかも白雲峠に行くって、
どこよそこ!
荒らげた姉の声が聞こえてくる。
お姉ちゃん私
素晴らしいことに気がついて
それになりたくなったの!
白髪の少女がね、
私のことを救ってくれるって!
私、ネブラスオオカミって素晴らしいと思う!

12/21/2024, 11:55:40 AM

オーバーサイズのパーカー、
短い黒のスカート、
ひらひらがついた
かかとの高い靴。
どれも昨日買ったばかりの新品。
私の大好きが詰まった物ばかり。
幸せすぎて辛くなってくる。
どうせ1週間もすれば
全部普通になっちゃうけど。
家を出て
真っ直ぐ山へ向かう。
山登りの格好じゃないことはわかってる。
でもそれがいい。
少し登ったところで
登山コースを外れ
右に大きく曲がっていく。
すると
湖と綺麗な紅葉が広がるところに出る。
ちょっと上がって
羽根なんか無いのに
あるかのように
大空へジャンプして飛び出す。
もちろん垂直落下。
冬の水は冷たくて
凍ってしまいそうだった。
溺れるみたいに
息を全て吐き出す。
水中の空気は綺麗だ。
水面も泡沫ができて綺麗。
でも陸では見えない。
綺麗なのになぁ。
本当に溺れて溺死しそうだったので
仕方なく水面に顔を出す。
白鷺が丁度水を飲みに来ていたらしく
私が顔を出して驚いて飛んで行った。
至福のひとときを邪魔しちゃったかなと
申し訳なくなった。
大好きな物と大好きな場所に包まれてる時
大好きな言葉にも包んでもらおうと
大好きな漫画の一言を小声で言う。
"Good Midnight!"
まだ真昼なのに夜とか
全然あってない。
けど
そんなことはどうでも良くて
ただ好きなことを好きなだけしていたかった。
それだけ。

12/20/2024, 5:02:31 PM

山と山に挟まれている
大自然の中にある
白い屋根の家に住んでいる。
毎朝決まった時間には起きない。
なんなら昼に起きることの方が多い。
ダラダラと過ごすだけで、
退屈な日々。
人はほとんど来ないから
話し相手も道案内することもなくて、
一応身だしなみには細心の注意を払ってるけど
もう裸で外に出ても別にいいのでは?と
思い始めている。
少し上に登っていくと
茶色い柵が見えてきて
メェー、メェー、
羊の声と
ベルの音が近づいてくる。
こんな山奥の冬はもちろん寒い。
だから羊の毛は貴重で必要なもの。
動物は暖かいから
見つけたら何でもかんでも
この柵の中に入れるようにしている。
なぜこんな暮らしを始めたのかというと、
小さい頃、
「ターシャ・テューダー」という人の
人生を書いた本を読んだ時、
私もこんな暮らしがしてみたいと思い
田舎で自然だらけのところに家を買った。
ターシャ・テューダーさんが
好きなことをして楽しそうに暮らしてたから
真似してみたくなった、
ただそれだけ。
好きなことに一生をかけれるのは
素敵なことだ。
昔も今も
その考えは変わらない。
ただ流石に暇ではある。
川は近いから
飲水を汲むのは簡単だ。
食料も山菜と木の実と動物で
何とかなっている。
どうやらここは
私のあと何十年も残っている
人生の無駄使い場のようだ。
"Good Midnight!"
夜は冷えるから
羊の毛で作った服を着て
憂鬱がないこの場所で
暖かく明日を迎えようと。

12/19/2024, 4:09:24 PM

スノードームにある
白い粉みたいな。
なんて言うんだろう。
雪みたいで
寒くて冷たくて
でも綺麗で、
大切にしたいって思う。
ああ、
寂しさ
それを言いたかった。
ぐちゃぐちゃに
適当に塗った絵の具が
全部計算されてたみたいに
綺麗な絵に変わっていく姿。
それは私にはできないことだった。
魔法みたいに
絵を綺麗に魅せることなんか。
想像は固くて
広い考えが思い浮かばない。
だからずっと
練習してた。
どう言えばいいのか、
どう想像すれば
硬い頭を破って
白い鳩が飛び散って
世界を超えていけるのか。
歩いて、歩いて
走って
立ち止まって
下を見て
空を見て
また歩き出して。
何か足りない私でも
それが私なんだって
言えるように。
でも
ねえ、私もう歩きたくない。
しゃがんで
歩こうとして
でも足が動かなくて
下を見て
もうここしかないのかもって
縋り付いた地面は冷たくて
寂しさみたいだった。
私には目の前にいる人が
なんで泣いてるのかわからないし、
理由を聞こうとしたら
周りにとめられる。
「やらない善よりやる偽善」なんて
私いつまで
偽善擬きなんだろうって。
善にも偽善にも入れなくて
中途半端で
でも足を引き止めてあげたくて。
どう言えばいいんだろう。
また絵の具の色を間違えたらどうしよう。
"Good Midnight!"
不安だらけの中で
1つでもいいから
想像で世界を変えて
アンテナみたいに
飲み込むんじゃなくて
テレパシーみたいに
言葉が無くてもいいから
もう一度
絵の具を塗り直そうと。

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