みなづきさおう

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3/9/2024, 1:35:49 PM

もう半世紀以上も生きてきたなんて...。
時々自分でもその事実に驚いてしまう。

過ぎた日々を思えば、確かにいろいろなことがあったな。
父がアルコール中毒で、わたしの学生時代は暗黒の日々だった。
母が出て行った日のこと...
夜中に電話で誰かに謝る母の声...
父が暴れてガラス窓が割れた音...
今みたいにインターネットがなかった時代、誰に相談すればいいのか、若かったわたしにはわからなかった。
そんな日々から逃れたくて、卒業を起に家を出た。
一人暮らしは楽しくて、でも安月給じゃ生活は苦しくて、気づいたら借金地獄になってたな。
助けてくれた人と結婚して、子どもにも恵まれ、今がある。
だけど、父には長く苦しめられた。
女を作って出ていった父とは、10年近く音信不通だった。なのにある日、父が入院しているという病院から連絡が来た。
恐らく余命は1年以内...。
ボロボロになっていた父。
さまあみろという気持ちと、なんでこんなことになってしまったのかと悲しい気持ちで、わたしは父を見舞った帰りの車中で一人泣いた。
後にも先にも、父の余命がわかってからわたしが泣いたのはこの時だけだ。
亡くなった時にも泣かなかった。冷たい人間に写ったかもしれない。
そんな父でも、わたしが幼かった頃には、良い思い出もある。
父が仕事をしているのをそばで見ているのが好きだった。
父の帰りを待って玄関先に立っていたこともあったな。
死んだらあの世で会えるのだろうか。会いたくないような会いたいような複雑な気持ち。
まだ直ぐに行く予定はないけれど、いつかわたしも行くんだよな、あの世に。
それまでは、将来の“ 過ぎた日々”をつくるとしよう。

3/9/2024, 8:36:09 AM

わたしには友達と呼べる人が、いまや本当に少なくなってしまった。自分の成長とともに、あるいは置かれている状況とともに、その時々で楽しい時間を一緒に過ごせる友達はいた。
だけど考えてみれば、そのひと時何かで繋がっていられて友達だっただけで、だんだんと繋がりが薄れ、連絡もしなくなった。
連絡したら、それなりに付き合ってくれる人もいるかもしれない。
でも、その時の反応をいろいろ想像したら億劫になり、そこまでして時間を共有したいとも思えなくて、今のこの有様だ。
お金より大事なものか...。
わたしには子どもたちだけかな~。

3/7/2024, 12:58:31 PM

遠い昔の記憶である。
眠たい目をこすりながら、母と深夜に見た月食。
そうね、あの頃からわたしも母も月を見るのが好きだったんだね。
大人になり、今は、空に美しい月が出ていると、わが子と月を眺めるようになった。
最近は、遠方に住む母に、「今日は月が綺麗だね!」とLINEを送ると、「こっちも綺麗だよ」と返事が来る。
遠く離れて暮らしていても、お天気さえ良ければ同じ月を見ることができるのだ。
母と繋がっている気がして嬉しくなる瞬間だ。
月のようにそっと見守ってくれている母。月を見上げながらわたしもいつも想っているよ、お母さん。

2/24/2024, 1:37:24 PM

ああ...まただ。また駄目だ...。

3回の流産後に授かった小さな命。
今度こそはと思っていた矢先の出血だった。
駄目だと思い、ひとしきり泣いた後に渋々病院へ向かった。

「すくに入院してください」

医師の言葉に、わたしの涙はもう出てこなかった。
流産後の処置をするためだと思ったけれど、医師の言葉はこう続いた。

「赤ちゃん、まだ頑張っていますよ。お母さんも一緒に頑張りましょう」

まだ生きているの? わたしのお腹の中で?

信じられない気持ちだった。
あれだけ出血していたのに?

そこから10日ほど病院で寝たきりの生活を送り、なんとか自宅で生活しても大丈夫との判断で退院した。

この小さな命は結局わたしのお腹の中にそのまま留まり、無事に出産となった。

わたしの人生において、「諦めなくて良かった」と思えた最大の出来事。17年前のことである。

2/23/2024, 3:07:36 PM

こんなにも愛しいと思える存在になるとは、まったく考えてもみなかった。

猫...

つい数年前まで、わたしは猫が大嫌いだった。
その昔、実家では犬を飼っていて、犬派だと思い込んでいたわたしは、猫には見向きもしなかった。
そして、初めての就職での仕事で、ある家庭を訪ねた際、家の中にかなりの数の猫がいて、その家の中の臭いたるや、一生忘れないほどの強烈な臭さだったのだ。
以来、猫なんて大嫌いと思っていたし、世の中あれこれ猫柄のものがあるのはなぜ?と不思議でならなかった。

そんなわたしがなぜ猫をわが家に招き入れたかというと、ある種の洗脳を受けたからだと思う。
それはYouTubeの動画だ。
某有名YouTuberさんが猫を飼っており、しょっちゅう猫の姿を動画にあげていた。
それを何気に見続けているうちに、ある日ふと、「猫ってもしかしてめちゃくちゃかわいいんじゃない?」と思ったのだ。

職場に猫を飼っているという人に話を聞くと、猫そのものは犬に比べたら無臭と言えるほど臭くないし、むしろ日に干した布団同様のなんとも言えないいい匂いがするのだと言う。
じゃあ、過去にわたしが臭ったあの臭い臭いはなんだったのか...?
恐らく多頭飼いにより、トイレの清掃や、粗相をした後始末などが追いつかず、それらがあの臭い臭いの元になっていたのだろう。

実際、猫と一緒に暮らし始めて、猫そのものが臭いと思ったことはない。犬臭さ(実は嫌いじゃない...)を知っているわたしは、猫の清潔さに感心している。
もちろん、うんちは臭いし、なぜかわたしの腕なんかをペロリと舐められた場合は、そこが臭いということはある。
でも不思議~、あんなに体のあちこちをペロペロ舐めているのに、猫自体は臭くならないのだから。

猫と同居を初めて約3年。
愛おしくてたまらない彼らと、できるだけ長く共に暮らしたいと思う。
猫達よ...I love you!

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