みなづきさおう

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ああ...まただ。また駄目だ...。

3回の流産後に授かった小さな命。
今度こそはと思っていた矢先の出血だった。
駄目だと思い、ひとしきり泣いた後に渋々病院へ向かった。

「すくに入院してください」

医師の言葉に、わたしの涙はもう出てこなかった。
流産後の処置をするためだと思ったけれど、医師の言葉はこう続いた。

「赤ちゃん、まだ頑張っていますよ。お母さんも一緒に頑張りましょう」

まだ生きているの? わたしのお腹の中で?

信じられない気持ちだった。
あれだけ出血していたのに?

そこから10日ほど病院で寝たきりの生活を送り、なんとか自宅で生活しても大丈夫との判断で退院した。

この小さな命は結局わたしのお腹の中にそのまま留まり、無事に出産となった。

わたしの人生において、「諦めなくて良かった」と思えた最大の出来事。17年前のことである。

2/24/2024, 1:37:24 PM