黄桜

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10/11/2023, 11:57:49 AM

カーテンの向こう側には、何があるのだろうか。私の夢は決まってカーテンの向こう側で、映画のように上映される。
けれど、その夢を見るのは私だけであって他には誰もいない。そのため、何をしたところで現実のように誰かに舌打ちされてたり、蔑んだ目で見られることなんてのは100パーセント有り得ない事なのだ。
それなのに、私は現実と同じ映画を観るように静かにカーテンが開かれるのを待っている。カーテンが開かれた時に、始まるのは間違いなく喜劇では無いだろう。
なぜなら、私自身がそんなつまらない物を望んではいないからだ。

カーテンは、間もなく開かれる。

お終い

10/10/2023, 10:37:55 AM

涙の理由、そんなの分かりはしない。だって、何度思い浮かべても私の脳裏に刻まれているのは、いつだって笑っている君で、決まってそこには私がいる。
けれど、目の前の君は全て嘘だったなんて減らず口を叩きやがる。うるさい、その口を閉ざして今すぐ私の目の前からも、私の脳裏からも姿を消してしまえ。
そうしなければ、私は涙に理由を与えられない。

目の前の存在は、最後に私へ涙をプレゼントした。

お終い

10/9/2023, 10:39:54 AM

子供の頃は、全てのものが想像力によって補われていた。スーパーの天井には人が居て、そこで会議をしてるのかもしれないだとか、本当は学校の先生は国のエージェントで私達を監視しているのだとか、今となれば笑い話になりそうな事ばかり考えていたのだなと思うと、目を丸くしてしまいそうな程に疑問な世界で、あの時は生きていたのだなと改めて実感する。

あの頃の私は、心踊るをココロオドルと頭では考えていたのかもしれない。

お終い

10/9/2023, 9:17:06 AM

束の間の休息でした。私は、人が嫌いです。勿論、人類を憎んでいるとかではなく、純粋に人という動物を受け容れるのに、私が適していないだけなのです。私も、同じ人だと言うのに感受性の違いと言うのでしょうか、誰も私の考えに理解できないと首を傾けたり、横に振ったり、終いには溜息を疲れる方もいます。
だから、私は1人の時間を望みます。本を読む時間が好き、音楽を聴く時間が好き、空を眺めるだけの時間が好き。けれど、これらはあくまで自分がテレビの画面を通してアニメやドラマを観るような感覚に近いのです。
ですから、やはり私が1番好ましいと思う時間は眠っていられる時間です。その間は、自分をテレビ画面のように眺める必要も、誰かを受け容れる必要もないからです。

束の間の休息、いつか永遠に。

お終い

10/3/2023, 11:57:54 AM

人は立場を時に、支配を目的に使う。親が子供に対して私の言うことが聞けないのかと言うのに対して、喉に魚の骨が引っかかっているような感覚が私にはあった。
どうせならば、自分と他者の線引きをした上で対等な言葉で話すことのできる人が、いや、何かに巡り会えたなら、私は馬鹿げた事を嬉々として話して笑ってくれるのを待ち望む事が出来たのだろう。
だが、現実の私は、目の前の誰も座っていない椅子に目線を掛けながら1人静かにため息をつくだけだった。

目の前の椅子は埋まらない。

お終い

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