黄桜

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人は立場を時に、支配を目的に使う。親が子供に対して私の言うことが聞けないのかと言うのに対して、喉に魚の骨が引っかかっているような感覚が私にはあった。
どうせならば、自分と他者の線引きをした上で対等な言葉で話すことのできる人が、いや、何かに巡り会えたなら、私は馬鹿げた事を嬉々として話して笑ってくれるのを待ち望む事が出来たのだろう。
だが、現実の私は、目の前の誰も座っていない椅子に目線を掛けながら1人静かにため息をつくだけだった。

目の前の椅子は埋まらない。

お終い

10/3/2023, 11:57:54 AM