題:真夏の女神
『……その後、眩しい貴方の笑顔を眺めながら、星屑フラペチーノを堪能しました。
……本当に眩しい……。 お題【眩しくて】』
「へ〜、ロゼッタさん、こんなにすごい小説書いてるんだ……」
ロゼッタさんの小説を読み終わって充足感に浸っていると、水飛沫が上がる音がした。
「ちょっ、やめてよピーチ!」
「やめないわよ〜、喰らいなさい、デイジー!」
「ひゃっ!」
ピーチさんとデイジーさんの水遊びを見て、俺は此処に来た理由を思い出した。
「ああ、そうだった。海に遊びに来たんだった。てっきりロゼッタさんの小説を読みに来たのかと……」
海に遊びに来たことを忘れるくらい、ロゼッタさんの小説がすごかったってこと……だよな。
来たからには遊ばないと損……だとは思うんだけど。
「せっかく来たんだから遊ぶべき……いや、でもな……そうだな……」
チコと楽しそうに話すロゼッタさんを眺めながら、考えた。
数分悩んだ末、遊ぶことを選んだ。
(ロゼッタさんの近く行きたいし……)
今、とてつもなく変態なこと考えてた気がする……。
(靴脱ぐだけでいっか)
「あ、リンクさん!」
ロゼッタさんが笑顔で手を振ってくれる。
(本当はロゼッタさんに会いたくて来たんだけどね)
そんな事は口には出さず、待っているロゼッタさんの元へ走った。
お題『8月、君に会いたくて』
題:近くて遠い
同じ学校に通っているけど皆のスターの貴方は遠い。
触れてみたいけど遠くて触れられない。
そう、貴方は眩しい。太陽のように。
私では到底釣り合わない。今も私の前でたくさんの友達と話してる。
……笑顔が眩しい。
「ねぇ貴方、今日キノバ行かない?」
友達とキノバ行くんですね。普通に眩しい。
「ピーチ他の子と行くんだ、珍し〜」
「別に良いじゃない。それにこの子には何かを感じるのよ」
「何それ不思議ちゃん?」
あれ、友達と行かないってことは……。
「ね、行きましょ。えーっと……ロゼッタ?」
私みたいな陰を誘ってる!?
けどやっと触れられる気が……。
「で、では、お言葉に甘えて……」
「やった、決まりね!」
その後、眩しい貴方の笑顔を眺めながら、星屑フラペチーノを堪能しました。
……本当に眩しい……。
お題『眩しくて』
題:レジェンド審査!
今日は、私ーーキノピーチ含め八人が審査に出る日。
ふーっと、私は長く息を吐いた。
だって今日は……。
私がめちゃくちゃ推してる『レジェンドチーム』が審査してくれるんだもん!!(超早口)
一生に一度あるかないかだよ!?というか無いでしょ!!
「ではご参加頂いた皆さん、審査が始まりますので、移動をお願いします」
わー、もうアナウンス入った!というかこのアナウンスの声ロゼッタさんぽくないですか?神。
しかも審査バトルなんだ。今回は『風船バトル』らしいです。心臓の音すっご。鼓動が……。
「試合5秒前……3、2、1、START!」
よし来た。風船バトルは風船を割った数が一番多い人が1位ね。じゃあ私流のやり方で。
私のやり方は、ジャンプ台かグライダー場所でアイテムをとにかく投げまくる。以上!(これはリアルでもやってます)
これが当たるんだわ。審査前にも練習出来るんだけど、その時の最高記録20個余裕で超えてた。(これはリアルでの記録もそうです)
話してる間にもう5個割ってた。早い。
「ロゼッタさん、あの人……」
「はい、キノピーチさんのことですよね。採用できるかもしれません。……このレジェンドチームに」
「かなりの実力を持ってますね」
あと30秒!!このままやられなかったらいける!!5、4、3、2、1……。
「試合終了です。参加者は、直ちに控室へ向かってください。結果が出るのは明日です」
明日か……。緊張するなぁ。
いよいよ結果が出るらしいけど……。あっ、エントランスに張り出されてるっぽい。
どうなってるのかな、私……。
………………………………………………。
マジ?
マジかレジェンドチーム入っとるえちょ待ってどゆこと何かの間違いいやそんなはずはないはずああああああ。(混乱中)
「えー、レジェンドチームに配属されたのはキノピーチさんです。あとの皆さんはホープです。では解散」
簡潔にまとめすぎでは??てか視線が痛い。
その後呼び出された私は……。
「よろしく、キノピーチ」
「後輩ということで呼び捨てにさせて頂きますが、タメ口がよろしければタメ口にします」
「なんでロゼッタさんは俺のことさん付けと敬語なんですか?」
「教え子だから?」
「キノピーチも実質教え子になるではありませんか」
「うっ」
二人の会話の内容が全く理解できず、ただ胸の鼓動だけが聴こえました。
お題『熱い鼓動』
題:友達作り(ロゼッタとピーチは学校に通ってる設定)
【ロゼッタ視点】
夏休み真っ只中の世の中。そして夏休みを楽しめないでいる私ーーロゼッタは、大変困っています。
その理由は……。
『友達が作れてない』!!
今まではすんなり作れてたからナメてました。全然できない。
これは『ぼっち確定』なのでは……!?それは普通に嫌だ。
一学期友達できなかったからずっと図書室で過ごしてました……。
あー、友達つくるタイミングって、難しいんですね……。
……はぁ……。
【ピーチ視点】
夏休みに入ってしまった……。
未だ友達をつくれていない私ーーピーチは、夏休みの時間を友達作りについて考えるのに費やしているわ。
だってこのまま友達つくれなかったら『ぼっち確定』じゃない!!嫌だよ〜。
ふつーに地獄。せめて一人でもいいから欲しい……。私と一緒でぼっちの人いないかしら。こんな考えは最低だけど。
でもこれくらいしか思いつかない。あーぁ、二学期始まったら勇気出して話しかけようかな……。図書室に籠もっていたのが間違いだった。
あっでも、毎日図書室に来てる人同クラ(同じクラス)でいた気がする……。えーっと、誰だっけ……。やばい忘れた。
あー、友達つくるタイミングって、難しいのね……。
……はぁ……。
お題『タイミング』
題:砂漠
ここはサラサ・ランド。辺り一面砂漠の場所。
私はピーチさんの誘いで、ピーチさんのお友達の城に遊びに行くことになりました。
そして私の目の前にあるのが、ピーチさんのお友達の城。
「ここがピーチさんのお友達の……」
「ええそうよ。それにしても、とっても素敵なオアシスだと思わない?」
「そうですね。砂漠地帯では水は貴重ですから、助かります」
「オアシスの感想がそれって……。……真面目なのね」
「?」
オアシスの感想を言ったところで、城のエントランスに入ります。
城なので当然、いちいち名前と出身地、それから身分を言わなくてはいけません。というか、身分とか言わなくて良くないですか?っていっつも思うんですが。
「ピーチよ。キノコ王国出身で、キノコ王国の姫。デイジーの友達なの」
「……ロゼッタです。えー……」
ヤバッ。出身地何処だっけ?もう何百年も前だし……。あっでも、百年に一度は故郷に帰ることにしてるから、キノコ王国か。
「キノコ王国出身です。それから、ほう……貴族の娘です。ピーチさんの友達です」
「はい、キノコ王国の姫君と貴族の娘さんっと。どうぞお入りください」
危ない危ない。ほうき星の天文台の主って言いそうになった〜。貴族の娘というのはあながち間違いではありません。記憶の中だと私は城に住んでいたし、ママは国を治めていたし……。(それはもう姫では?)
「やっほー、ピーチ!待ってたわよ!」
「あらデイジー、久しぶりね」
「後ろにいるのはピーチの友達?」
「ええそうよ、紹介するわ。彼女はロゼッタ。高貴な身分だから、失礼な事はしないようにね」
(別にそこまで高貴な身分では……)
この後、私達はデイジーさんの部屋で思う存分遊び、帰る時刻になりました。
「楽しい時間はあっという間ね!」
「そうね。また遊びに来るわ」
「ええ、楽しみにしてる!もちろん、ロゼッタも一緒に!」
「……はい、また来ます」
「じゃあ楽しみにしてるから!」
デイジーさんと別れて、馬車に乗り込む。
馬車に揺られながら、今度遊びに行くことを密かに楽しみにしている私でした。
お題『オアシス』