∮やるせない気持ち
仲が良い友だちとか、ずっと昔からずっと付き合いのある幼馴染とか
たくさん喋って遊んで笑って
ふとしたときに考える
(でも私は一番じゃない)
数いる友だちの中の一人で、
私が特別な訳じゃない
その事実に思わず泣きたくなることがある
「この子ね、いちばん仲良いんだー!」
「〇〇のことは遠くからでも見つけられるんだよね、厄介オタクしてる笑」
知っていたことなのに少しずつ傷ついている自分がいる
別に私が大切にされていないとかそういうのじゃないしお互い一緒にいて楽しいのだって分かってるけど、
一生あなたの隣の席に座るには少し足りない。
知っているんだ、私の特別が重いことなんて
それでも私は
誰かの一番になりたい。
恋愛感情みたいなメンドクサいものじゃない
かと言って友愛に留めておけるものでもない
お互いがお互いを一番だと即答できるくらい私のことを好きになってくれる人をずっと探してる
日韓女子の話題を見て、気持ちを誰でもない誰かに吐き出したくて久しぶりに帰ってきました。
いつの間の300♡ありがとうございます❣
ノートを遡ってもらえれば初恋の話をしています、これはその話の延長線なので、興味を持って最後まで読んでくれた貴方に向けてメッセージを残します。もう少しだけ私のことを知りたいと思ってくれるなら読んであげてください
∮海へ
なんとなく、家を飛び出してみて
ふと海が見たくなった。
路面電車に揺られながら舟を漕いでいると
開いている窓の風が髪をくすぐる
重たかった瞼を上げてみれば
潮の匂いと共に一面の青が飛び込んできた
その日は雲一つない快晴で、まるで水平線が空にとけているようだった。
思わず衝動に駆られ、停車駅で見知らぬ土地へ降り立つ
うだるような暑さと駅員室の風鈴が夏を詠んでいた。
海にたどり着くのは簡単だった
どうやら小高い丘の上に自分はいたらしい
ゆるやかな傾斜をひたすらに下っていく
途中にある昔ながらの駄菓子屋でアイスを選ぶ小学生やブレーキを知らない高校生が二人乗りで駆け抜ける様は夏の1ページにふさわしかった
いざ海を目の前にして
ここはやはりと言うべきか、緑がかった海水がそこにはあった。
ところどころに浮かぶビニール袋が波に揺れている
そのまま塀に沿って歩いてみれば海水浴場の姿が見えた
さらに進めばそこで道は終わってしまった
誰も使っていないような階段を見つけそっと降りる
宛もなく消波ブロックの上を渡っていれば、5㎡程度の砂浜に出た
街の喧騒が遠のき、波の音だけが頭に響く。
靴を脱ぎ捨て足で海に触れば、ヒヤリとした水特有の感覚にさらされた
私の中の何かが、ずっと探し求めていたものを見つけたように満たされていった。
(また来よう)
今度はちゃんと、全てに向き合ってから。
∮あいまいな空
毎日、丘の上にある家に帰る坂道を自転車で漕いでいく
いつもどおりの変わらない景色の中で
唯一姿を変えるもの
いつも空を見上げれば、365色のパレットが空を彩っている
ある時は朱々と染まる夕焼けだったり
ある時には快晴の星空が散りばめられていたり
何気なく見ている空を見て、ふと思ったことがある
『この空は、もう2度と見られない景色なんだ』
そう思うと無性に切なくなって、目一杯記憶に留めておこうとしてみるけど
3日も経てばその色は朧げで、あいまいだ
カメラ越しに遺したって、それは〝あの時〟の空なんかじゃなくて
だからいつも、そんなあいまいな空を眺めながら
変わらない景色だと思い込んで日々が過ぎていく
あなたは、昨夜の空の色を憶えていますか?
∮失恋
恋の終わり方には色々な形があるけれど
別れたからといって
必ず恋を失う訳ではないように思う
胸の中の灯火が、少しずつ、少しずつ、
小さくなって失われるのを待っている
でも、心から消えたとしても
いつかあんなときもあったなと
幸せだった記憶を思い出して笑いたいから
この名残は失いませんように
∮月に願いを
平安の時代、人々は今よりも遙か澄みわたる夜空を見上げ詩を詠んだ。
天の川でさえも燦爛と輝いて見えるだろう空へ
人々は月を謳った。
その当時に生きる者にとって月とは、
夜を照らす希望であり
別れを告げる余韻であり
共に空を仰ぎみる道導であった。
星に願いを祈る私たちは、月を見ているようで視れていなかったのかもしれない
何時だって月は、太陽よりも傍で私たちを見守っている
星を探して見上げる前に
お天道様に見られる前に
月に願いを