『今日の心模様』
空は快晴。
雲ひとつなくて太陽が優しく微笑む天気。
ほわほわして、目を瞑ると思わず眠ってしまいそう。
心が穏やかってこんな感じなんだなって。
買い物のために歩いているとそう思える。
最近スケジュールが詰まりすぎていて、
のんびりとした時間を作れなかったから
今この時間がすごく心地よい。
最近聞くことができなかったラジオを聴きながら歩く。
『えー、今日は久しぶりに天気が変わることなく
気分のいい1日になることでしょう』
だそうだ。
そう聴くと今からなんでもできそうだ!
語り部シルヴァ
『たとえ間違いだったとしても』
ガベルの叩く音が場内の静寂を呼び覚ます。
前にいるのは私の幸せを奪った人だ。
スマホを片手に運転してハンドルを誤って歩道へ...
そこにはちょうど集団で帰る小学生たちが...
被告人は何食わぬ顔をしている。
まるで自分は悪くないって顔。
それともたくさんお金を積んだから何とかなると思ってるのか...
どっちにせよお前は人の命を奪った。
ひとりじゃなくてたくさんの命を。
少なくともお前よりは素敵に育つであろう命をお前は摘んだ。
何も出来ない自分が悔しい。
今はこの世界が正しくこいつを裁いてくれることを願っている。
語り部シルヴァ
『雫』
今日は雨。
ずっとずっと。雨。
外じゃみんな傘をささずに歩いているけど雨。
私も今日は傘を持ってきていない。
それでもいいんだ。もう濡れたっていい。
全部終わったんだ。振り向いて欲しかった相手には
もう素敵な人がいたんだ。
あの人も傘をささずに歩く。それでもきっと幸せだろう。
私とは大違い。こんなに空は青いのに雨がずっと降っている。
...まだ止むことは無さそう。
語り部シルヴァ
『何もいらない』
「ありがとっ」
そう言って君はクラスの別の輪に入っていった。
「いいのか?もっと責めても嫌われないと思うが...」
友人に聞かれたが別にいいと返した。
「普段好きだの可愛いだの言うくせに
本人には恥ずかしいってか?」
そういうのじゃない...
確かに彼女のことは好きだけどだからと言って
恋人になりたいかと言われたらNOだ。
「わがままだな。」
僕の力じゃ彼女を幸せにできないだけだ。
僕はただ、彼女が幸せで
笑っていられるならなんだっていい。
それだけだ。
「カッコつけちゃってさ。」
友人には笑われながら肘でつつかれた。
そんな僕たちを遠くで見ていた君も笑っていた。
語り部シルヴァ
『もしも未来を見れるなら』
春の陽気がこんなにも心地の良いものだったかと感じる。
春は毎年来ているはずなのに
今まで凄く心地の良いものとは感じるほどではなかった。
それもきっと君が隣にいるからだろう。
毎日が少しだけ明るくなった。
気分が落ちた日も少し前を向けるようになった。
だからこそ不安になる。
君のような素敵な人が隣にいるから
考えたくないもしもがよぎる。
...もしも君が離れてしまったなら
次の春の色はちゃんとあるだろうか。
そんな不安を払拭するために君の手をそっと握る。
握り返された手から伝わる
慣れない温もりが少しずつ不安を薄めてくれた。
語り部シルヴァ