私は靴を履いて、外に出ようとした
先程まで泣いていたのが嘘かのように前を向く
外はなんだか暗かった
厚い雲が、私の行く末を邪魔するように見えた
もう目は乾いていたから
問題なく歩き出すことができた
私は必死に歩いていたから
君も出てきたことに気づいていなかった
雨の香りがするね、と声をかけてくるものだから
真正面から君を見てしまった
あぁ、雨ね。
傘持ってきたかな。
適当な会話は場を柔らかくする
君はなんだか早歩きで行ってしまった
私の涙の跡は
君には少し早すぎたのか
『雨の香り、涙の跡』
昨日の晩は雨が強く降った。
いや、今日の朝だろうか。
友達と電話を繋いで、適当に言葉を落としていくと、
三時間ほどを暗闇に溶かすことになる。
友達の持っている思い出っていうのは大体明るくて、
私の持っている思い出は、少し冷たかった。
隣の芝がなんとか、くらいの違いではなかった。
昨日は雷がうるさかったが、今朝はやけに静かだった。
多分昨日のこの時間も同じようだったのだろうが、
私にはやけに冷たく感じた。
猫背で、いつも下を向いて歩く私。
凛としていて、それでいてよく笑う友達。
今も、きっと友達は前を見て歩いている。
ふと、空を見上げる余裕まであるだろう。
私は今日も駅まで俯いて歩き、
水たまりに映る空をかろうじて見下す。
『水たまりに映る空』
小説チックにしちゃった!!
「書く習慣っていうアプリやってる人おいで!!!!」
っていうオプチャの管理人です!
誰でもおいでね!!!
私はいつでもにこにこ話した。
誰の前でも、にこにこ話した。
あなたの前では一層増して、
にこにこ、笑った。
元気を体現するように生きてきた私は、
今更あなたの前で弱みを見せる
なんてことはできなかった。
暇だから、といって駅までついてきてくれるあなたは、
きっとにこにこしてる私じゃなくて、
私の隣のあの子がいいんだ。
多分、私でもあの子でもないのは、分かっている。
知らないうちに、嫉妬が私を埋め尽くす。
明日もきっと、私はにこにこする。
あの人にも、この人にも。
自分を偽って、
あなたを騙している、ひどい罪悪感が、
あかい空をそっと包みこんでいく。
『そっと包みこんで』
地下鉄を使ってやっとたどり着けるような、
少し遠い場所にあるテニスコート。
朝から、顔に見合わない短いスコートをはいて、
君はラケットを手に持った。
君を見に来たよって言えたなら、
どれほど後悔から逃げれるのか。
君の試合はこの一つあと。
10番コートのフェンスに近づき、
特に興味のないテニスの試合を見ておくことにした。
そわそわしている君を見ていると、
なんだか僕も落ちつかなくなる。
君が僕を見つけなくたっていい。
君がその真面目な顔で、ラケットを振ってくれれば。
一人でいると欲が深くなってしまう。
僕は僕を暗闇の中に隠して、
泣きながら挨拶をする一方を目で追う。
君の試合はもうすぐだ。
君が僕の暗闇で、瞬く間に輝き出す。
『光輝け、暗闇で』
「書く習慣っていうアプリやってる人おいで!!!!」
っていうオプチャの管理人です!
おいでねみんな!!!
真っ暗な部屋の中、
僕は1人船に乗り込む。
画面だけが明るく光って、
さながら、イカでも釣りに行くようだった。
今日はもう店じまいにしようと、
目を閉じようとするも、
未来への道は、
未だひらけてはこない。
『未来への船』