『My Heart』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
己の心臓の鼓動を感じたことあるだろうか?
己の心臓の鼓動の音を聞いた事あるだろうか?
私はパニック障害を持っているのだが
発作が起こったら呼吸が上手くできず
自分が死ぬかもしれないという
"恐怖"に頭の中が侵される。
その時に何を聞き何を感じるか。
家族が慌てて歩く足音と
己の心臓の鼓動の速さを聞き感じる。
頭の中は真っ白で呼吸が浅く
何も考えることができない
その時は感じ、聞こえる事しか
脳の中で把握することしかできない。
苦しく、動けず、悶え苦しむ
パニック障害を馬鹿にしてはいけない
健常者は「甘え」とよく言うが
掛かった本人にしか分からない
死と隣り合わせの恐怖に毎日震えているのだから
my heart is weak
障害ある者に救いの手を…
P.S 実話です!
昔は傷つきやすかった
My Heart
今はゴムボールくらいには
柔軟になつたよ
これからも宜しく
now My Heart
「戻って...!」
『...』
「お願い...だから!」
『無理』
「私まだ...死にたくないよぉ〜...!」
『え、無理』
「酷いよ...」
『しょうがないじゃん、これが君の心臓の限界』
「...」
生きている。
今日も鼓動を刻んでいる。
しっかりと脈打っている。
私の心臓
お疲れ様。
これからもよろしくね
死ぬまで
My Heart
あなたの瞳とあなたの心を
私はもっと深堀したかった
私の心をもっと見て欲しかった
「君の瞳には何が見える?」
後ろから聞こえた彼の声は、微風によって耳に届いた。
こちらを臨む彼の表情は、いつにも増して凪いでいた。
街にはそろそろ着くというのに、今になって何を聞こうというのだろうか。意図の見えない質問に、疑問を抱いた。
「空と、砂漠と街です」
日は既に傾き始め、砂漠の天蓋には少ないながらも、煌めく星々が瞬いている。故郷の地を離れ、もう三日も経つ。
目的の街は、もう目前に迫っているというのに。私は足を止め、振り返って彼の方を見つめた。
「そんなに恐い顔をしなくてもいいじゃないか。ただの気分転換だよ」
彼の悪びれない様子に、思わずため息が出る。
こんな調子では、日が完全に沈む前に街に着くことは叶わないかもしれない。再び前を向いて歩み出す。街が少し遠ざかったような気がして、気分が沈んだ。
「何故、そんな事を訊いたのですか?」
「ん、興味あるかい?」
質問を質問で返した彼は、荷物を砂の上に投げ出して
道の傍に腰を下ろした。左手で隣に座るようにジェスチャーをする彼に渋々従い、私も彼の隣に腰を下ろす。
「空を見てごらん」
彼の言葉通りに、空を見上げる。日は西に落ちかけ、夜の群集が覆い隠しつつある空は、黒の絵の具を水に溶かした時とよく似ていた。絵の具の黒のように、やがて白藍の空を黒く染めるのだろう。砂金の如く明滅する星は、黒の群集に乗り、丸く湾曲した天蓋に灯をともした。幻想的だ、と一言で表すのは簡単だろう。しかし、この光景の全てをその言葉に収めてしまうのは、酷く惜しいと感じた。
「ほら、あそこには星の導き手がいるだろう。あの星を中心にして、他の星は動いているんだ。それと同時に、僕らを導く星でもある。僕らは道に迷ったら、間違いなくあの星を探すよ」
彼の指差した処には、北極星がある。その名の通り北に位置する星で、僅かしか動かない星として知られている。
「では、あの星は何を見ているのでしょうね」
ふっと私の口から漏れた言葉に、彼は小さく微笑んで言葉を紡いだ。
「もしかしたら、僕らかも知れないね。あの星はずっと動かずに地上を見ているんだ。必ずしも同じものを見ているとは限らない。あの星に瞳があるならば、きっと地上の隅々まで観察するのに忙しいだろうさ」
そう言って彼はまた笑った。しかしその瞳は北極星を、というよりは、空をも越えた広い世界を目にしているかのように思えた。星々の瞳は、彼の瞳のように澄み切っているのだろうか。
「こうやって空を見るとね、自分の存在がちっぽけなものに思えてくるんだ。初めて街を出て、ひらけた場所で満天の星を目にした時は目を疑ったよ。空はこんなに広いのかってね。僕らが普段目にしているものが、全て真実とは限らないんだ。ちょっと視点を変えるだけで、世界は大きく形を変えるよ。君にも覚えがあるだろう」
「そう、ですね。故郷を出て、初めて見た外の世界に驚きました。故郷から出た事の無かった私にとって、故郷の外は未知の世界でしたから。そして、貴方と出逢い、私の世界はさらに広がった」
「うん。何事もやってみないことにはわからないさ。その経験が、君を強くしてくれる。街に着いたら、もうこんな話は出来ないだろう?だから、最後に話しておきたかったんだ」
寂寥の念が静かに心に宿った。別れは、もうすぐそこだ。そんな簡単なことすら、私は忘れていた。それ程までに、彼と過ごした限りなく短い時間は、確かに幸福で心地の良いものだったのだ。
「君は、心の在処を知っているかい?」
「いえ、……」
彼の問いに、私は答えられずにいた。心とは、精神に宿るものであると考えていた。しかし、在処と訊かれると、どうもピンと来ない。押し黙った私を見て、彼はゆっくりと口を開いた。
「心はね、人間の最も奥深く……核に寄り添った処に在ると思うんだ」
彼の答えは、妙に腑に落ちた。
「表面をただ見るだけでは、物事の本質まで見極める事は難しいだろう。だからこそ、心の目で見るんだ。目に映るものだけが全てなのだと思い込まないで、自分の心に寄り添ってみるんだ。きっと、新しい道が見つかるはずさ」
そう言い切るが早いか、気付けば彼は立ち上がっていた。彼の横顔は月の光に照らされ、どこか寂しそうにも、満足そうにも見えた。彼は、夜空をじっと眺めていた。私も、彼と同じように空を見る。日はとっくに沈み、黒く染まった空の上で、月と星だけが輝いていた。この空を、この光景を、しっかりと心の目に刻んでおこう。目を閉じた時、脳裏にこの想い出がはっきりと思い浮かぶように。
しばらく、そうしていただろうか。彼は、私に向かって手を差し出した。その手を強く握って、私も立ち上がる。
星々の照らす道を二人で往く。この先、どんな事が待ち受けているのかなんて、今の私には見当もつかない。けれども、私は進むのだ。進んだその先に、必ず道があることを
私は確かに知っているのだから。
# My Heart
心臓が割れる。
血管を裂き、皮膚を破り、胸から覗いた欠片はバラバラと地面に落ちる。ステンドガラスが割れたみたいに、色鮮やかな欠片が散らばる。
私はそれに手を伸ばす。指を切って血が滲んでも、構わず強く握りしめる。
ああ、わたしのかけら。
#My heart
私の心は、彼に盗まれてしまった。
私は、最高位につく貴族の令嬢に産まれた。
長女だったこともあり、私には、プレッシャーで押しつぶされそうな日々には、うんざいりしていた。
そう、彼がくるまでは。
最近、メイドたちがよく噂している話があった。
怪盗Rと言う、まぁ、ふざけている名前だ。
こいつは、貴族の財産を盗む怪盗だった。
ある日、館が騒がしかった、いろんな声が聞こえた。
だが、一番大きな声でメイドがいった。
怪盗Rが、私達の館にきたんだって とメイドがいった。
すると、メイド長が奥から足音、物音すらたてずに近づいてくる。
すると、メイド長はこういった、私、怪盗Rいたから蹴っ飛ばして追い出したのよね~ っと予想外なことをいってくるので、一人のメイドは、倒れてしまったのです。
私は、部屋にいると、何か物音がした。
何かを漁るような音が、私は、猫かとおもいのぞいてみると、バッチリ人間だったのである。
それも、怪盗R!けど、一番驚いたのは、噂で聞いた容姿だったからだ。
青い目、見た目は、高身長で顔は、無駄にイケメンでムカつく口調らしい。
本当に、噂どうりだった。
私は、その時動揺していたのでなぜか、話しかけてしまったのだ。
「あ、こんにちわ」っと言ってしまった。
彼は、まるで像のように固まった。
すると、彼も動揺していたので彼は、「あ、あぁこんにちわ?」
すると彼は、私にこういった。
「しゃーない、みられたもんは仕方ないな、まぁ、ちょうどいいか。」 といいながら近づいてくる彼。
私は、彼から何か打たれた、その直後に物凄い眠気におそわれた。
目が覚めると、手足を縛られた状態だった。
彼はいった、「俺、君のこと気に入ってたんだよね~ だから、君のことそれに、君をだしにしてお金、もらえるじゃん?」
私はまぁ、誘拐には慣れていた。
けど、彼はどこか違った、目の奥には何かが見えた。
それは、本物の愛といわんばかりに強い力だった。
彼の罪は数え切れない。
私は、彼に一目惚れした。
彼は、私に一目惚れした。
私は、彼と一緒に罪を背負うと決めたのだ。
さぁ、行きましょう。
地獄でも何でも、つきあってあげますよ。
そして、後日に彼女達の遺体が発見された。
その顔は、まるで幸せに溢れている顔だった。
心って、どこにあると思いますか?
この質問を聞くことって、意外と多かったと思う。
でも、そう聞かれた時には、心の場所がどこかなんて考えても分からなかった。頭っていう人もいるし、心臓っていう人もいるし、、、
自分の心に正直にってアドバイスもあるけど、自分の考えと心って、何が違うんだろうって思う。
自分には、気になっている人がいた。その人のことが好きなのかどうかは、自分でもよく分からなかった。
ある日、その人が付き合い始めた。相手は分からないけれど、SNSで付き合っていることを知った。
なんだかモヤモヤして、胸の奥がギュッってなった。
そのとき気づいた。
心って、ここにあるんだって。
(これ好きなお話の言葉なんです!!これがいいたかっただけなんだ!!!ちなみにこの後「心って、痛いときに分かるんだ」って続くんですけど、個人的にはそれだけじゃないと思うんですよ。だって、そのお話の中できゅんっっってしたときに、胸の奥が(🫰🏻°ᾥ°)⊃ ギュン!!💕ってなって、あー心ってここにあるんだなあーーってなりましたもん!)
心の場所が分かるときって、自分の本音を知るチャンスだと思う。これから先ギュッってなったときには、本心を大切にしたい。
人間ハートが大切よ。熱意がないとなんにもできない。
花粉症が収まったのか最近体調がいいけどメンタルはぼろぼろだ。なんにもやる気がしない。
ただぼーっとしてるだけで一日が終わる。そうしてるうちに十年二十年、そして人生が終わるのだろう。
やる気というのは実際に行動しないと出ないと聞く。それは理屈として理解できるのだけどその行動する気力すら出てこないのだ。
こういうのって習慣付けるのがいいんだろうな。でも仕事じゃないことってついさぼっちゃうから結局やらないできないんだよな。
怠けぐせがついている。どうにかせんといかんよなぁ。このままじゃほんとにぼーっとしてるうちに人生が終わっちまうよ。
まいはーと
多分そこら辺の虫より弱い
ぼーっとしてると発言が幼稚になる
少し安心して喋りすぎた
君は言葉の刃物を向けることは無いから
「 」
君はぽかんとした
私は普段、疑問もマイナスの感情も表にださないから、驚いたんだろうな
そこで会話は止まった。自分の素を出しただけで会話が止まった。
その事をずっと引きずった私を今でも引きずってる
私のはーとは弱いのね
No.40『卒業』
散文/掌編小説
教室から見える景色に目を細める。カーテンに隠れた窓際の席で、わたしは階下に見える中庭を見やった。渡り廊下の両側に並んでいるのは下級生だろうか。一人の生徒が通り過ぎるまで、行儀よく一律に、頭を下げている。
「卒業、かあ」
もう直ぐわたしはここからいなくなる。そうして、このクラスにいるみんなもだ。卒業を間近に控えているというのに、とうとうわたしは最後までこのクラスに馴染めなかったのだった。
思えば入学した時からつまづいていた。入学式の前日に事故に遭い、二週間、入院をした。高校デビューを目論んでいたわたしは出鼻をくじかれ、そのまま三年間を過ごしてしまったのだ。
カーテンに隠れているというのに、誰もわたしを気にかけない。今、この時間は高校生活最後の休み時間なのに、このまま何もなく終わってしまうのだろうか。
意を決して誰かに話しかけようとして、誰に話しかけるかでまたつまづいた。一番話しやすそうな学級委員長は男子だし、隣の席は女の子だけど、携帯画面を鏡にしてメイクに夢中だ。
高校デビューを目論んでいたわりに、脆い硝子のように繊細なわたしの心。鋼の心を持ちたかったなあと、階下に視線を戻して溜め息をついた。
お題:My heart
元物書き乙女、現概念アクセサリー職人たる彼女は、新たな概念雑貨の製作に集中していた。
長方形の小さなフィナンシェ型に、無色透明な光硬化レジン液を薄く流す。
LEDライトに突っ込み硬化をよくよく確認してから、上半分に黒のジェルネイルを、下半分に白のそれを。それぞれ二度塗りして、ネイルシールで飾り付けた。
長方形の短辺に、それより少し長めの金具、ゴールドの直パイプを、瞬間接着剤でくっつけた後、
パイプの穴を同色のメタルビーズと小さなラインストーンで隠して、上部に丸カンとカニカンを付ければ、巻き物風黒白概念チャームの出来上がり。
「できた」
満足のいくデザインに、よく仕上がったのだろう。
乙女は数度、深く頷き、写真を撮って己の呟きアカウントに投稿した。
『黒✕白巻き物チャームできた!別に誰と誰って決めてないけど誰誰に見える?(丸投げ)』
投稿内容は半分事実で、半分嘘を仕込んでいた。
誰をイメージした小物であるかを、物書き乙女はたしかに決めていた。
かつて薔薇物語作家であった頃の推しCP。「鶴」の略称で呼ばれる主従カプである。
乙女は彼等を思いながら、心を込め、まさしくその2名に相応しいように、色を決めシールを選んだ。
コスパや採算は無論度外視である。
CP非公表は二次創作界隈の解釈論争に疲れたため。
己の自由に想像した主従嗜好にいちいち外野から「解釈違い」「公式乖離」と口出しされては疲弊もする。
誰でもなければ指摘も来ない。
相手に勝手に想像させれば解釈相違も起こらない。
好きと好き、嗜好と嗜好の殴り合いに疲れた彼女の、これはいわば唯一の打開策であった。
『絶対雛✕蛇!』
『スラスラにも見える』
リプ欄は1時間程度で、乙女の意図せぬ各々の御解釈が、製作者の心から遠く離れた組み合わせが並ぶ。
「どうぞどうぞ。ご勝手に」
私はなーんにも、指摘しませんので。ため息に独り言を溶かすばかりであったが、
『鶴の黒白主従説』
画像投稿から数時間経った頃、フォロワーのひとりからひとつ、解釈の完全に一致したリプライが、短く投稿されて乙女を飛び上がらせた。
#64 味わいのあるマイ・ハート
それは__
ガラスでできている
生まれた頃は
うすはりグラスのように繊細だったのに、
今はずいぶん分厚くなり、
透明感も少なくなってしまった。
そして、
ところどころひび割れて
そのひび割れを継いだ跡や
防弾ガラスのように
弾丸を受け止めたような傷跡
よく見たら少し欠けているところもあり...
だけど、
とても年季の入ったもののようで、
こういうひび割れや傷跡こそ
人生の「味わい」だと、
そう思わない?
お題 My Heart
私は心ってなんだろうって最近よく思う
心はなんだと考えた時
漠然としたもので、身体的な器官ではない
私的には心は脳神経の信号で
それを人は心と呼んでいるのであるだけ
その「心」という名の「脳」の構造を
当たり前のように学べる
そんな世の中だったら
精神疾患への風向きが変わるんじゃないかな
なんて、机上の空論ではあるが
私は思うのだ
お題【MY Heart】
My heart
お題について思いつかないや
てことで最近の私の愚痴をきいてもらいましょう
春から高校生なのでいろいろ買わなきゃいけないものがあるんですよ
その中のひとつが辞書なんです
で、辞書は高校側から買えと言われているのでもちろん買うんですけど、それと同時に電子辞書もおすすめされるんですね
家ではスマホが使えるので電子辞書なんてものは必要なくなりますよね
そして学校には買えと言われて買った分厚い何冊もの辞書がロッカーに常備されているわけですよ
紙の辞書が今時の電子辞書より使い勝手が良いわけは荷じゃないですか
と誰でも思うので結局みんな授業中使うために電子辞書を買う羽目になります
その結果紙の辞書の出番はどこなの問題が発生するんです
そして、じゃあ電子辞書の方買うの義務付ければという考えに至っちゃう訳なんですねそんなにおすすめするんだったら💢
至っちゃうだけ無駄なんですけど
はい以上でございます
完
My Heart がお題ですが、今回は書きません!
でも自分の思ってること、
これからのことについて書きます\(^o^)/
ちょっとそろそろ現実でやらねばならないことを頑張らなきゃならないので、しばらくの間筆が遅くなるというか、日記程度にひと言残していくか、何も書かないでおく日が続くと思います、
上げた書いてるものがすっごく途中で、頭の中だけにある裏設定盛り込んでるしもしかしたら伏線散らばってるように見えてるかもだし、もし続きが気になってくださってる方がいらっしゃったら申し訳ないんですが…😇
そろそろ私のいる世界で頑張るべきことを頑張らなきゃやばい😇笑
…と思ってるのに今日はその頑張らなきゃいけないことを片手に思いつくたびに人生初のr18シーンを書いてたんですけど…🤣
ここには上げられるはずがないので上げません!
ご安心ください!
また書き上がったら新しく作ったTwitterの専用鍵垢のサークルツイートでもでセンシティブ設定して公開するつもりです…読みたい人には読んで欲しいけど…IDを置くかどうか、難しいところですね…🤔
またやらなきゃならないことがちゃんとできて、書けるようになったら続きを書けたらと思っているので、しばらくはひとこと日記みたいなものを上げていくようになるかもしれませんが、
また書く時間を確保できるようになるまでお待ちいただけますと幸いです…目的を達成できるまでどのくらいの時間が掛かるかわかりませんが、できるだけ早く終わらせてまた続きを書けるよう、頑張ります…😇
一ヶ月と半月くらいは一日一文ずつここで書いてきたので、それらを読んででもお待ちいただけると嬉しいです\(^o^)/
前の方の文は最近書いている二人の話ではないのですが…そちらもお口に合いそうでしたら楽しんで頂けたら嬉しいです🥳
本日もお読みいただきありがとうございました☺️🌸
『My heart』
――カチコチ、どこかからそんな音がする……と思った。
時計の音だろうか、しかし耳をすませばカチコチ――カチッ……と不規則なリズムを刻んでいるのが分かる。
これでは時計の役目を果たせまい、では何の音だろう。
考えていると、不意に横から「どうしたの?」と声がかかる。長年の友人の声だ、そういえば彼と一緒にいたのだった。
「音がするんだ」
「へぇ、どんな音だい?」
「少し調子外れな時計の音……かな」
そう聞くと友人はパッと私の手を取り、自らの胸に私の手を押し当てた。
驚いた私が手を引こうとすると、それを押し留めて、空いた方の手を口元に寄せ、人差し指を立てる。
静かに。そのメッセージを受け取った私は、聞こえ続ける奇妙な音と、手のひらの感覚に集中する。
カチ、コチッ――カチン
どく、どくっ――どくん
ピタリと重なり合う音と脈動に、私はハッとして友人の顔を見上げた。
「僕の心臓がね、ちょっと機嫌を損ねているみたいなんだ」
そうか、君の心臓の音だったのか。
カチ、――コチン
どく、――どくん
ふと気が付くと私はリビングのテーブルに突っ伏していた。急速に明瞭になる意識の中、状況を理解する。
帰宅してひと息入れるつもりが、うたた寝をしてしまったらしい。壁掛けの電波時計を確認すると、1時間ほどが経っているようだった。
左腕には愛用の腕時計をつけたまま、だからこんな変な夢を見たのだろう。夢で友人だと思った人物も、私の記憶にはない存在だ。
「あれ?」
腕時計の盤面に目をやると、時間がずれていることに気が付く、いつの間に。
ポケットをまさぐってスマホを取り出して時刻を確認する、やはりズレている。電池切れにはまだ早いだろうに。
見れば、時折秒針が不規則に振れて、カチ、コチッ――カチンと、調子外れなリズムを刻んでいるようだった。
私は機嫌を損ねた腕時計を丁寧に取り外すと、この友人の修理をお願いする時計店を検索することにした。
私の心があなたとつながった時
ふたつの音が重なった
鼓動が伝える淡い想いを
かき消されないよう耳を澄ませる
私の心は崩れ落ちていく雪のよう
雪崩みたいに気持ちが荒ぶっている
「早く、早く」なんて思っても、体も気持ちも思うように動かない
まるで私は操り人形