『My Heart』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#64 味わいのあるマイ・ハート
それは__
ガラスでできている
生まれた頃は
うすはりグラスのように繊細だったのに、
今はずいぶん分厚くなり、
透明感も少なくなってしまった。
そして、
ところどころひび割れて
そのひび割れを継いだ跡や
防弾ガラスのように
弾丸を受け止めたような傷跡
よく見たら少し欠けているところもあり...
だけど、
とても年季の入ったもののようで、
こういうひび割れや傷跡こそ
人生の「味わい」だと、
そう思わない?
お題 My Heart
私は心ってなんだろうって最近よく思う
心はなんだと考えた時
漠然としたもので、身体的な器官ではない
私的には心は脳神経の信号で
それを人は心と呼んでいるのであるだけ
その「心」という名の「脳」の構造を
当たり前のように学べる
そんな世の中だったら
精神疾患への風向きが変わるんじゃないかな
なんて、机上の空論ではあるが
私は思うのだ
お題【MY Heart】
My heart
お題について思いつかないや
てことで最近の私の愚痴をきいてもらいましょう
春から高校生なのでいろいろ買わなきゃいけないものがあるんですよ
その中のひとつが辞書なんです
で、辞書は高校側から買えと言われているのでもちろん買うんですけど、それと同時に電子辞書もおすすめされるんですね
家ではスマホが使えるので電子辞書なんてものは必要なくなりますよね
そして学校には買えと言われて買った分厚い何冊もの辞書がロッカーに常備されているわけですよ
紙の辞書が今時の電子辞書より使い勝手が良いわけは荷じゃないですか
と誰でも思うので結局みんな授業中使うために電子辞書を買う羽目になります
その結果紙の辞書の出番はどこなの問題が発生するんです
そして、じゃあ電子辞書の方買うの義務付ければという考えに至っちゃう訳なんですねそんなにおすすめするんだったら💢
至っちゃうだけ無駄なんですけど
はい以上でございます
完
My Heart がお題ですが、今回は書きません!
でも自分の思ってること、
これからのことについて書きます\(^o^)/
ちょっとそろそろ現実でやらねばならないことを頑張らなきゃならないので、しばらくの間筆が遅くなるというか、日記程度にひと言残していくか、何も書かないでおく日が続くと思います、
上げた書いてるものがすっごく途中で、頭の中だけにある裏設定盛り込んでるしもしかしたら伏線散らばってるように見えてるかもだし、もし続きが気になってくださってる方がいらっしゃったら申し訳ないんですが…😇
そろそろ私のいる世界で頑張るべきことを頑張らなきゃやばい😇笑
…と思ってるのに今日はその頑張らなきゃいけないことを片手に思いつくたびに人生初のr18シーンを書いてたんですけど…🤣
ここには上げられるはずがないので上げません!
ご安心ください!
また書き上がったら新しく作ったTwitterの専用鍵垢のサークルツイートでもでセンシティブ設定して公開するつもりです…読みたい人には読んで欲しいけど…IDを置くかどうか、難しいところですね…🤔
またやらなきゃならないことがちゃんとできて、書けるようになったら続きを書けたらと思っているので、しばらくはひとこと日記みたいなものを上げていくようになるかもしれませんが、
また書く時間を確保できるようになるまでお待ちいただけますと幸いです…目的を達成できるまでどのくらいの時間が掛かるかわかりませんが、できるだけ早く終わらせてまた続きを書けるよう、頑張ります…😇
一ヶ月と半月くらいは一日一文ずつここで書いてきたので、それらを読んででもお待ちいただけると嬉しいです\(^o^)/
前の方の文は最近書いている二人の話ではないのですが…そちらもお口に合いそうでしたら楽しんで頂けたら嬉しいです🥳
本日もお読みいただきありがとうございました☺️🌸
『My heart』
――カチコチ、どこかからそんな音がする……と思った。
時計の音だろうか、しかし耳をすませばカチコチ――カチッ……と不規則なリズムを刻んでいるのが分かる。
これでは時計の役目を果たせまい、では何の音だろう。
考えていると、不意に横から「どうしたの?」と声がかかる。長年の友人の声だ、そういえば彼と一緒にいたのだった。
「音がするんだ」
「へぇ、どんな音だい?」
「少し調子外れな時計の音……かな」
そう聞くと友人はパッと私の手を取り、自らの胸に私の手を押し当てた。
驚いた私が手を引こうとすると、それを押し留めて、空いた方の手を口元に寄せ、人差し指を立てる。
静かに。そのメッセージを受け取った私は、聞こえ続ける奇妙な音と、手のひらの感覚に集中する。
カチ、コチッ――カチン
どく、どくっ――どくん
ピタリと重なり合う音と脈動に、私はハッとして友人の顔を見上げた。
「僕の心臓がね、ちょっと機嫌を損ねているみたいなんだ」
そうか、君の心臓の音だったのか。
カチ、――コチン
どく、――どくん
ふと気が付くと私はリビングのテーブルに突っ伏していた。急速に明瞭になる意識の中、状況を理解する。
帰宅してひと息入れるつもりが、うたた寝をしてしまったらしい。壁掛けの電波時計を確認すると、1時間ほどが経っているようだった。
左腕には愛用の腕時計をつけたまま、だからこんな変な夢を見たのだろう。夢で友人だと思った人物も、私の記憶にはない存在だ。
「あれ?」
腕時計の盤面に目をやると、時間がずれていることに気が付く、いつの間に。
ポケットをまさぐってスマホを取り出して時刻を確認する、やはりズレている。電池切れにはまだ早いだろうに。
見れば、時折秒針が不規則に振れて、カチ、コチッ――カチンと、調子外れなリズムを刻んでいるようだった。
私は機嫌を損ねた腕時計を丁寧に取り外すと、この友人の修理をお願いする時計店を検索することにした。
私の心があなたとつながった時
ふたつの音が重なった
鼓動が伝える淡い想いを
かき消されないよう耳を澄ませる
私の心は崩れ落ちていく雪のよう
雪崩みたいに気持ちが荒ぶっている
「早く、早く」なんて思っても、体も気持ちも思うように動かない
まるで私は操り人形
「以前より疑問だったのですが」
窓の外から暖かな光が差し込む朝食時。男とも女とも取れる中性的な容姿の機械人形がはっきりとした声で呟いた。
「博士、貴方は何故、私に心臓を備え付けたのですか。私にとって鼓動は、無意味な機能ではありませんか」
「君は無意味だと思うんだね」
博士と呼ばれた白衣の青年は紅く透き通った液体の入ったティーカップを傾け、少し困ったように眉を下げた。
「なら僕からも質問するけど、君は〝心〟と呼ばれるものが身体のどこに存在すると考えるかな」
「心とは、大方感情の事を指すと考えます。そして感情とは、それを有する個体の経験や境遇によって判断基準が異なるものです。私の場合は、集積されたデータベースより得た過去の創作物や事例などからより適切な感情表現を選び、抽出しておりますので、それがどこにあるかと聞かれたならば、頭脳であると回答致します」
淀みない、淡々とした口調で機械人形は答える。奇妙なくらいにぴしりと伸ばされた背筋や瞬きひとつしない顔面は、どこか異質なものを感じさせた。
容貌以外人間味を感じられない機械仕掛けのそれの発言を聞き、博士は僅かに焦げ目の付いたパンを一口かじり、咀嚼する。そして口元に付いたジャムを親指で拭うと、機械人形の目を真っ直ぐに見つめ、ゆっくりと口を開いた。
「そうだね。それも一つの正解だ」
「納得頂けましたか。では、私の質問にもお答えください。なぜ貴方は、私に心臓を備え付けたのですか」
誤魔化すな、とばかりに見つめ返す機械人形の瞳に窓から降り注ぐ光が反射して、鈍い光を放った。
「僕はね、身体中の至るところが心の一部だと考えているんだ。腹が減り胃が収縮すると切なくなる。喜びを感じると視界が明るく見える。感情と臓器は互いに連動しているんだ。とりわけ心臓は喜怒哀楽、多くの感情と密接な関係にある。だから君にも心臓を作った。君の事は対等な友として生み出したからね。同じ心を共有する機能が――鼓動が欲しかったんだ」
機械人形は少し目を伏せ、口から少量の空気を放出した。
「不可解です。ヒトを模して作られたといえ、私は単なる金属の集合体。貴方の対話も、過去実績から算出した都合の良い回答と感情を選択しているだけに過ぎないのです。決められた感情に基づいて鼓動の速度を変化させているだけなのですよ」
「それでもいいよ。錯覚だとしても僕は心を感じたい。君に心を感じて欲しいんだ」
もう一度、機械人形は溜息をつく振りをした。こんな時、なんと言えば良いのだろうか。目を伏せ、データベースを参照する。数秒後、口角を少し上げながら機械人形は導き出した台詞を吐いた。
「案外ロマンチストなんですね、博士」
「そうだね、君を作るくらいだからね」
歯の浮きそうな台詞を返して、白衣の青年は微笑んだ。機械人形はおもむろに右手を胸に当てる。規則的で速度の変わらない自身の鼓動は、安堵のような悲しみのような、形容し難い感情を浮かび上がらせた。
【My Heart】
My Heat
僕は深い海の底へ沈んでゆく。
もうすぐ,光も届かなくなる。
ねぇ,誰かもう一度僕を
光のあたるところへ
連れ出して
今日も僕は深い海の底で
君が来るのを待っている。
満天の星と月明かりの下、土手に座って話をした。民家の明かりもすっかり消え、ネオンの喧騒は遠い。鳥や虫や風まで今日はやたらと大人しく、まるで世界に文士さんと私のふたりしか存在していないような錯覚を覚える。
そんな、人の目も耳も気にしなくて良い空間だったからか、適当に話して終わらせようと思っていたはずなのに、自分でも驚くほど言葉が出てきて止まらなかった。
ああ、そうか。そういえば、しばらく君と話していない。君に恋人が出来てから、ずいぶん声をかけづらくなったのだった。まぁ、君のことを君本人に相談するわけにもいかないし。私には君の他に話が出来る友もないから、必然感情を抱え込むことになった。私はそれを誰かに聞いてほしかったのかもしれない。
話し続ける私に嫌な顔ひとつせず、文士さんは時折相槌をうちながら聞いてくれた。彼の閃きの手助けに、自分の愚痴がなっているのなら幸いだが。
私の舌が乾いてきた頃合いで、文士さんが栓を開けた缶ジュースを差し出してきた。ずいぶん気の利く人だ。大きな赤いハートの中に可愛らしいフォントで“My Heart”と書かれている。初めて見る。新商品だろうか。私はお礼を言ってそれに唇を寄せた。
紅茶のような香りとほんのりとした甘さ。「美味しい」と口に出した次の瞬間には、吐いていた。
「なるほど。これがあなたの中にあったものですか」
まじまじと文士さんが私の吐き出したものを見つめている。毒を盛られたと思った。それはもう、とびきりおかしな。私は生まれて初めて、口から黒猫を吐いた。
状況を理解出来ず言葉を失っている私をよそに、文士さんは続けた。
「これが今あなたの中にある1番厄介な感情です」
毛づくろいをする黒猫を文士さんの手が示す。
「は…?感情?」
私の理解はまだ追いつかない。
「この飲料はですね、飲んだ人間の中にある1番強い感情を体外に出してくれるんです。大きすぎる感情って、内側にあると苦しいじゃあないですか。加えて、それに実体を持たせることが出来るんです。吐き出すものは人によって違いますけど。黒猫は呪いになる一歩手前なんですよ、危なかったですね。さぁ、では、こちらをどうぞ」
そう言って文士さんは金槌を私に手渡した。
「…これは?」
「ひとおもいに!」
「何をですか」
「決まってるじゃあないですか。あの黒猫を殴って殺すんですよ」
文士さんは爽やかな笑顔で言った。
「は?どうして、殺すなんてひどいこと」
「ひどい?いやだな、あれは生き物ではありません。あなたの中にあった今のあなたには不要な感情です。あれを殺すことが出来れば、あなたを苦しめる恋心は綺麗さっぱり消えてなくなります。悩み解決ですね」
「そんなバカな…」
「撲殺は嫌でしたか?他にもありますけど、どれにします?」
文士さんはサバイバルナイフやら何やらを、まるで異次元なのかと思わせるトランクから次々と出して私の前に広げた。
「いや、そんなこと出来ませんよ」
「どうして?今ある苦しみから解放されたいのでしょう?」
「そうですけど…」
「なら、躊躇わないで」
文士さんは、私が一度返却した金槌をまた私の手に握らせた。
「ああ、言い忘れていましたが、体外に出した感情を24時間以内に殺せないと、あなたが死ぬことになります。それでもよろしいので?」
「は?」
そんな大事な説明もなしに、なんてものを飲ませてくれたんだ。知らない人からもらったものを、警戒せずに飲んでしまった私も私だけど。
「では、私は執筆に戻ります。頑張ってくださいね。あれを殺せれば、あなたの心は晴れて自由なのですから」
私の脳が正しく再起動するのに手こずっている間に、いつの間にか文士さんは姿を消していた。土手には私一人がポツンと取り残され、先程まで心地よかった静寂が急に怖くなる。
夢だと思った。私はきっと今自室で眠りに落ちているのだと。
とりあえず落ち着くために深呼吸して、試しに足元にいる黒猫にそっと触れてみる。ふわりとした滑らかな感触と伝わる体温。癒やされる。しかし次の瞬間には、フーッ!と威嚇されて右手の甲を引っかかれていた。夢にしては痛みがリアルだ。夢ではないのかもしれない、なんて予感を私は頭を振って思考から追い出した。
すると、突然黒猫がどこに向けてか走り出す。私は遠くなっていく黒猫を呆然と眺めた。まぁ、夢なら放置で構わない。醒めるのを待てばいいだけなのだから。夢ならば。夢なら…
私の爪先は大きく踏み出していた。筋金入りの臆病と生存本能に突き動かされて。河川敷を全力で駆け出した私を、夜空の月が笑っている気がした。
My Heart
①
わたしのハートはまるい。
なんでまるいのか。
君ががやさしく包んでくれるから。
だから尖ったハートも丸くなる。
ひび割れたハートもまんまるく。
わたしのハートは君のやさしさなのかもしれない。
=========================
私のモットー
✨読みやすい文章を心がける
✨なるべく明るさがある文章
✨ゆる〜く続けてみる
よろしくお願いします。
今日退院した私がまず向かった場所は床屋だった。
腰まである長いロングヘアから男の子のような短い ショートヘアへ変えた。
久しぶりの学校では、元々在席していた文化部との兼部で運動部のフットサルを始めた。
交通事故から手術後のリハビリで多少戻った体力では試合どころか、練習の途中ですぐにバテる。
けど私は諦めなかった。
そのせいか周りから「まるで人が変わった」とよく言われるようになった。
人が変わった…。少し合っているのかな。
“私”は変わっていないが“私の体”が変わったのだ。
今の私は心臓含む臓器のほとんどが、同じ交通事故に会って 一人死んでしまった双子の兄さんの物だった。
今の私はただ、私を生かしてくれている兄さんと一緒に二人分の人生を幸せに生きているだけなのだ。
〘MyHeart〙
【My Heart】
人の心は分からない
だって見えないから・・・
本心を話しているのか噓なのか・・・
人は大なり小なり偽って生きている。
そうして人は暮らしている。
荒んだこれはもう、愛や恋じゃ高鳴らない。
廃れた涙と寂しさの中で微かに蠢くだけ。
キュートな形もしていないし、飾りにもならないほどに酷く醜さを纏っている。
でも、確かに誰かの救いを待っている。
誰かの肌を待っている。
————どくん、と心臓が跳ね上がる。
目の前のあなたの表情は、どこか判然としないものだった。
My Heart
僕はその日、買い物に出かけた。大学を卒業した時から結局引っ越す機を逃し、ずっと暮らし続けているワンルームのアパートから徒歩10分のスーパーで、食材を見繕う。
大きな駅から少し外れた立地の、子供連れや高齢夫婦もいる雑然とした店内で、僕は何を買おうか悩んでいた。
(……土曜日はやっぱり人が多いな)
次第に混雑してきた売り場に、買い物に出る時間を見誤ったかと一人溜息を吐く。
(えーっと……確か油が切れていたっけ)
こんな行き当たりばったりの買い出しではなく、きちんとメモを用意してから家を出ようとは思っているものの、結局いつもメモを忘れてしまう。
油売り場に辿り着き、いつもの油を探していると、足に軽い衝撃があった。
「…….おっと、大丈夫?」
五歳くらいだろうか、小さな女の子が僕の足にぶつかった様で、咄嗟に声をかけた。
「ごめんなさい! 大丈夫!」
そう元気に返事が返ってきたのでさらに笑顔を返し、迷子かなと周りへと視線を巡らせて保護者を探す。
すると、僕と歳の頃がそう変わらなそうな女性が小走りでこちらに向かってきている。
「ママ!」
どうやら女の子の母親らしい。よかった、迷子ではない様だ。
「すみません、うちの子が迷惑をおかけして」
「いえいえ~」
僕はへらりと笑い、油を手に取って会釈しその場を去った。
(あと、は…………肉でも買ってくか)
そうして会計も済ませて店を出た僕は、来た時もそうした様に、店の駐車場を突っ切って家路につく。
先程の親子も買い物を終えたらしく、僕の後から店を出たのが視界に入った。こちらに気づいた女の子が大振りに手を振ってくるので、こちらは小さく振り返す。
何とも微笑ましい光景だ。
なんだか心満ちたような気になって、気を取り直して歩き出す。
瞬間。
————————キキィッ!!!!
僕が今し方出たばかりの、駐車場の出口から逆走して侵入しようとした車が僕目掛けて走ってくる光景がスローモーションに見えた。
どくん、と心臓が跳ね上がる。
後ろへ飛ぶ様に転んだ際に視界に入った少女の顔は、判然としない表情であったことが瞼の裏に焼きついた。
【My Heart】
ねぇ、心って、どこにあるのかしら?
確かに、今も胸の奥でドクドクと波打つ心があることは知ってる。
確かに、何か言われたり、触れたり、見聞きしたり、感じることでドキドキとうずく心があることを知ってる。
確かに、誰かの愛を受け止めたり、誰かを愛することでドキドキと跳ねる心も知ってる。
でも、見たことがないのよね。その心を。
まぁ、見えなくても「あること」が分かれば、いいのかもしれないけれど。やっぱり気になるのよ。
本当に私の心って、どこにあるのかしらね?
窓を打つ雨音で目を覚ます。天気は晴れと聞いていたがこれでは洗濯物が干せそうになかった。取り敢えず水でも飲んで…
首辺りが擽られ動きにくい…。起き上がりにくいなと思ってたんだ。
「ふふっ…」
腕に馴染みの重さが消えていて、空気を取り込む量が少なかったのは君が布団のように俺の上に被さっていたからだった。
「おはよ」
「おはよう、この状態は何かな?」
「うーん?すぐ起きないように重しになってるとこ」
首をわずかに傾けて君を見つける。重しになっている君には夜の名残というものが所々に付けられて視界にチラチラと写り込む。柔い感触が意思とは関係なく押し付けられていた。腕を体に巻きつけ横に。今度は俺が、余すことなく君に隙間なくくっついて上目遣いで見つめる。
「これで君も動けないけど?」
極上の枕が出来たみたいで顔ごと埋めていく。やわらかくて気が緩み、また眠りに落ちそうだった。
「み、耳澄まさないでね」
「理由を聞いても?」
「私のどきどきが止まらないから…」
「ふはっ、なに言ってるんだよ」
俺のシャツを着たまま可愛いことを。言われたら気になるもので耳を寄せていく。君のちょっとした抵抗にあったが「直に触れて聞いたほうがいい?」と聞けば大人しくなった。
「あ、ほんとだ。心音早いね」
「言ったのに…ずっと馴れないの…!」
情事の時ほどではないがトクトクトクと早く、中で君の声が反響する。いつになっても初な反応が好ましく、だらしなくにやけてしまいそう。だが顔に出せば君の機嫌を損ねる。
「俺の心臓(『My Heart』)だって早いよ」
君を一緒に起き上がらせて手を自分の胸に導いた。後から君の耳もピタリとくっつく。さっきと同じ状況だ。
「早いような…そうでないような?余裕そうな音がします」
余裕がない男なんて格好つかないじゃないか。
「もっと早くさせたい?」
早くさせる答えなんて1つで、せっかく起き上がらせた君を押し倒す。シーツに広がる髪は美しく、寝起きで呆けてる表情はあどけない。
唇を、と近づけてぐぅ、と鳴った腹の虫。顔を見合わせて笑い合い
「朝ごはんにしなくちゃね」
ベッドを抜け出した君の背中を残念そうに追っていると、くるりと両頬を包まれておはようのキス1つ。
「早くなった?」
「…聞かなくても分かると思うよ」
君と比じゃないくらいの賑やかな音が心臓から。君の不意打ちには俺だって馴れないんだ。
(連日、のそのそ書きまして頂いたハートが昨日で1000越えました。大変励みになってます!いつもありがとうございます。)
「My Heart」
意外と純粋だと言われますが
汚れきってるぞーーー!
またね♡
あの日、私は君に堕ちた。
キラキラと輝く君を見て、鼓動が高鳴る。
私の心でありながら、それは君に操られているようで。
もはや、私のものではない。
私の心は君のもの。
My heart is yours.
これまでも、これからもー。
私の心なのに
私の感情を操るのは
いつだって貴方だよ