『20歳』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
20歳
二十歳を名乗れた昔、私はまだ元気だった。
晴れやかな着物を着て写真スタジオで前録りをしたり。
メイクさんはアイメイクが苦手な方みたいで、ビューラーで瞼をよく挟まれて涙目になりながら化粧された。
祖母と写真を撮ったり。
綺麗ねと褒めてもらえた。私は自分が綺麗だとは思っていなかったけれど天真爛漫に振る舞って祖母の理想を演じた。
私は元気になるために、健康を求めて今日もリハビリをする。
身体年齢だけでも二十歳に戻れたら……。
二十歳という年齢はアンバランスだ。
周囲から大人として見られるこの年齢は
心の何処かで大人であるべきと叱咤しても、
心の未熟さが足を引っ張る。
大人と子供の間をふらふらと行き来して定まらず、
未熟なれど大人。大人なれど未熟。
そんなどっちつかずな状態をもて余す。
強制的な、子供から大人への入り口故
アンバランスやらアンビバレンスやらが起きても致し方ない。
こんな時こそ
焦らず自分らしさを大切に。
周囲ではなく自分の心が、未来を作っていくのだから。
もう随分前に入口を潜った大人から
新成人への餞とならんことを。
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真面目よりな文を書いたのでこちらでは気楽な感じにしましょうかね。
大人って一日にしてならず、なのですよ。
成人式迎えて、「ハイ。じゃあ今日から大人として振る舞いなさい」なんて大抵の人は無理なんです。
成人の日や成人式は、大人の入口に過ぎず、そこから時間や経験を得て大人らしくなっていくものだと自分は思っています。
そうそう、
未熟なれど大人。
大人なれど未熟。
言葉を逆にしただけと思われてしまうかもしれませんが、個人的にはそれぞれ違う意味を持たせています。
未熟なれど大人=未熟なのに大人として振る舞わなくてはいけない。しかし、まだ大人に成り立て(若い)なので、未熟なことをしてしまう。
大人なれど未熟=大人としてあるべきなのに未熟なことをしてしまう。大人(高齢も含む)なのだけれど、未熟さがある。
年齢的には大人でも未熟な人は案外います。
私もその一人。
もしかしたら、皆、未熟さを抱えながら大人への階段を登っている最中なのかも。
そう思うと、大人への道は存外長いのかもしれません。
20歳になった私は、10代の私が思っていたほど大人じゃなかった。
だから早く社会人になりたいと思った。
社会人になったら、早く結婚したくなった。
結婚したら、早く子供がほしくなった。
母になったら、途端に全て面倒になった。
幸せそうに笑う娘を見て、
子供に戻りたいと思った。
私はいつも、私ではない私になりたがっている。
20歳になった誕生日、成人になったという事で、両親がお祝いでアクセサリー…指輪を買ってくれた。
シルバーの指輪。人差し指のサイズに合わせた。
そう言えば、付けなくなったなぁ。あまりアクセサリーって身に付けない。でも、きちんととっておいてある。
「20歳」
【20歳】
休日に買い物に出ようと、俺は昼間に街に出た。用を済ませ街中を歩いていると、華やかな衣装を身にまとった若い男女の集団とすれ違う。
そういや今日は成人の日か。祝日なんて仕事が休みだ、ラッキーくらいにしか思わないから今日は何の日か知りもしなかった。
俺は当時の自分の成人式を振り返る。
中学の頃、好きだった女の子がいた。だが当時は人目を気にして告白することが出来ず、そのまま卒業した。高校に入ってからお互い別々の高校に通い出した。
時が経ち成人の日、彼女にまだ相手がいなかったら告白しようと心に決めた。会場では浮かれた連中が馬鹿騒ぎしているが、俺にとってはそれどころではない。
その日、俺は撃沈した。彼女に相手はいなかったが、見事に俺の告白は断られた。
振られたものは仕方ない。むしろずっと彼女を思い続けた俺を褒めてやりたいくらいさ。
その後、振られた俺は浮かれた連中と一緒になって馬鹿騒ぎした。…後で警察沙汰にまで発展してしまったが。
すれ違う彼らを見て当時の苦い記憶を思い出してしまった俺は、かき消すようにかぶりを振って帰路を急いだ。
「20歳」
子供の頃の色々な夢を
追い求める事をやめ
諦めるという事を覚え
手の届きそうな小さな目標を掲げ
自分で決めた
身の丈に合った小さい男に
なった瞬間が、20歳かなぁ
一度自分の居場所も存在理由も
わからなく もがいたからこそ
形を変えながらも
夢を持ち続ける事が出来ている
きっと
大人になる為に必要な時が
あの頃だったような気がします
金を積まれても戻りたくないなあ。
『20歳』
「じゅうきゅう」の次は「はたち」と知ってから、少し「おとな」になれた気がした。
/お題「20歳」より
「20歳」
20歳というとやっぱり成人式を思い出す。
成人式で久しぶりに友達と会えた喜び。
友達と一緒に写真をいっぱい撮った事。
友達の着物の柄やどんな髪型かを見るのも楽しかったな。
そして好きだった人をチラチラ見てた。話しかけたりは出来なかったな…。
20歳=大人、という感じだけどまだ少し子供の部分も残ってる。そんな20歳が懐かしい。大切な思い出。
20歳から◯年過ぎた今の私。
毎日仕事に追われてる。
成人式の後は仕事が忙しくなるのは毎年の恒例。
それが今日から始まった。
今日のお題で20歳の頃を思い返してたけど、思い出を懐かしむ気持ちも半減…。
これが私の現実だと思うと少し悲しいし、寂しい。
20歳
18歳成人に変わっても、20歳が"本当"の大人になる年だと思っている。
20歳か。
想像もできない。
自分が何をしているのか。
恐らく変わらない日常を送っているだろう。
何気に変わらないことが幸せを生む気がする
恋だって
お互いを思う気持ちが
変わらなければ
永久の愛となる
人生の節
20歳
変わらない生活を送っていたい。
まだ16歳で高校1年生だけど、20歳って大学受験とかしてたら意外と早いんじゃないかなって思ってます。20歳って大人の始まりみたいでなんか憧れてます!今を精一杯楽しんで、一生懸命勉強して、あの時はこうだったなぁって語れるような日々を送りたいです。
私は20歳になるまであと4年くらい。
20歳になったら、自分はどんな感じになるのかな?
もしかしたら20歳になる前に成人式と20歳の集いみたいなのが分かれてるかもしれない。
20歳になったらいろんなことができるけど、私は絶対にタバコは吸わないって決めてる。
でも、未来なんて誰にもわからない。 だから、私たちは全力で今を生きるしかないんだ!
両親がいないまま、オレは大人になった。
祖父母が祝ってくれたし、友人も祝ってくれたけど、少し寂しい。
あと何度、ふたりの不在を思い知らされるんだろう?
20歳
成人式 久しぶりに同期の皆と顔を合わせ
近況を語り合い これまでの人生を振り返る
この日を境にお酒を嗜む者
この日を境に煙草に火を着ける者
この日を境に大人としての誓いを立てる者
20歳 これから先を見つめ
どんな人生を歩むか
何を信条に生きていくか
前を見つめて思考する
でも、それだけで良いの?
何か忘れてない?
20歳 今まで支えてくれた
沢山の方々を振り返り
心から感謝しよう
それが出来たら
新たなスタートラインは見えてくる
進むべき道を歩み出す
20歳の貴方に 乾杯
20歳
20歳になると、お酒が飲める。
20歳になると、タバコが吸える。
20歳になると、大人として認めてもらえる。
で?だから?
って感じだ。
体がどれだけ大人になろうが考え方が子供の人だっている。
大人だって迷子になる。
大人だって間違える。
人として産まれたのなら一生「人」だ。
男女で区別しないように。
あまり大人と子供を区別しない方が良いと思う。
例えば、とても幼そうな人がいる。
その人がお酒を飲んでいたら?
でも本人曰く、20歳以上だと言う。
こんなことも世の中にはたくさんあるだろう。
大人と子供を分けないといけないかもしれない。
社会を成立させるためには。
けど「大人だから」「子供だから」と考え方を指摘してはいけない。
そんな基準なんてどこにもないんだから。
これを読んでいる方、自分は大人だからと、考え方を変えようとしなくて良いんです。
自分は子供だからと、自分の意思を隠す必要なんてないんです。
僕は自分の意思を隠しています。今もずっと。
けど、後悔しかしてないです。
ただ苦しいだけです。
だから、あなたはあなただけの考えを持っていてください。
言える時に言わないと辛いだけですから。
20までに3回引越しをして、
高校は地元から
ちょっと遠いところに通ってたから
成人式に出席しなかった。
でも、
毎年この時期になって
綺麗な振袖に包まれて歩いている女性を見ると
なんだか少し羨ましいし
男女共に少し浮かれた様子を見ると
微笑ましくなるね。
300字小説
二十歳の神事
この家には二十歳の夜に行われる神事がある。二十歳になった者は三宝に酒の入った瓶子と盃を乗せ、家の一番奥の神棚の部屋に参る。そして、家神様と一夜を共にするという。
今夜、私はその神事を行う。しんと静まり返った夜半過ぎ。カタカタと神棚が鳴り、扉が開く。家神様が三宝の前に降り立ち、私に問う。
「酒は好きか?」
「まだ飲んでませんが、おそらく」
「そうか」
家神様が盃に酒を注ぐ。
「なら、儂がお前に正しい飲み方を教えてやろう」
うちの家神様は酒好きで、代々二十歳の子と酌み交わし、楽しい酒を飲む術を教えていらっしゃる。
「ご教授ありがとうございました。気をつけて参ります」
神棚に手を合わせ、私は初めての飲み会に向かった。
お題「20歳」
二十歳、
二十歳だ、
やっと二十歳になったーーー!
20歳になった今日この日。
私は開放感にバンザイした。
だって、お酒も飲めるようになるし、周りの目が、大人って扱いをしてくれる。
ずっと大人になりたいって思ってたから、すっごく嬉しい!
私が大人になった実感に浸ってると、隣の家に住む幼馴染がやって来た。
「よお、今日で20歳だな、おめでと」
そう言って、ビールを差し出す。
「えっ?いきなりお酒?」
私がびっくりして言うと、
「飲みたがってたじゃん。記念に飲んでみたら?」
という。
「う、うん・・・」
飲んでみたかったのは本当。大人の象徴的な飲み物な気がしてて。
「の、飲むよ?!」
「確認しなくていいよ」
吹き出す幼馴染を一睨みして、ゴクッと一気に飲む。
「うっ何これ?!にっがっ、まずい〜〜!」
私の絶叫が辺りに響く。
「ちょっと、うるさいって」
慌てて口を塞ぐ幼馴染。
「だって・・・苦いだけなんだもん」
涙目で見上げると、幼馴染爆笑。
「まー、まだお前はお子様ってことだよ」
「なにをー?同い年のくせにっ」
叩くマネをする。
というか・・・。
「二十歳になったら大人になれるって思ってたけど、自動的に大人になれるわけじゃないんだねぇ」
私はため息をついてビール缶を眺める。
「そりゃそーだろ。1日で、いきなり子供が大人になれるわけないだろ」
からかうような声に再び睨む私・・・。
でも・・・。
「そーだね。焦らず、少しずつ、大人になっていけばいいよね?」
急がなくてもきっと経験を積み重ねていればいつの間にか大人になっているんだ。
「それより、今日誕生日なんだから、どっか連れてきなさいよ」
私は思い出したように幼馴染に要求する。
確か、幼馴染の誕生日には、私のおごりで食事に連れてったんだよね?
「はいはい。そー言われると思って、映画のチケット買ってきたから、すぐ用意しろよ」
ヒラヒラとチケットを取り出し揺らす幼馴染。
「やった、すぐ用意してくるね!!」
私は急いで家に入ると、階段を駆け上がる。
・・・途中で足を滑らしこける。
「あいたたたぁ・・・」
大人になるのはまだまだ先かもな、と思った20の誕生日だった。
「20歳」
振袖を着て笑ってる姿を見ると
楽しそうで羨ましいなと思う
私は振袖着なかったし
成人式も行かなかった
20歳の頃なんか思い出したくもない...
″あの頃は楽しかった″なんて時は全く無い...
振袖を着て笑ってる姿を見ると
幸せそうで羨ましいなと思う
1度はあんなにルンルンに
浮かれてみたいなと思う...