『1000年先も』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
1000年先も
もし
馬鹿馬鹿しい事だけど
私が紡いだ詩が 1000年先も残っていたら
私は 少しは何かができたのでしょうか
何か残せたのでしょうか
劣化しないデジタルの時代において
私の詩は 消えずに残り続けるのでしょうか
ええ もちろん
私たちの信念は変わりませんとも
今を精一杯 我武者羅に 格好良く
周りにとって馬鹿げていて
自分にとって誇らしい
そんなものを本気で追い求める
それが私たちの 当初からある生き様なのですから
1000年先なんて 誤差ですって、ね
わが命 生まれ変わりて 蘇り
千年先も 詠む句は同じ
#1000年先も
【1000年先も】
刀が見つかった。
数十年とそのままだったのだろう、刃には汚れもついていた。打刀ほどの真剣が一口。
研ぎ師のもとへ旅立ち、鞘を新調し、装いを新たに帰ってきたその刀は、私の目にはとても凛々しく映った。
末永く継承されることを願う。
〝 10年 、 100年 、 1000年先も
キミのこと愛すって誓うから 〟
なんて 、 本当バカみたいだね
愛がそんなにも長く続く訳ないのに
1000年経って、おれもおまえも誰もいなくなっても
おれがおまえを愛してた数十年があったことは、変わらなだろ?
【1000年先も】
「1000年先はどうなっているんだろうな」
部活後に夕食を摂り、帰宅している途中だった。
瞬く星で覆われた空を眺めながら友人はいった。それをロマンチストなどと一笑してもよかったが、僕は少し乗っかってもいいかという気分になっていた。
「もしこれからも人類が続いていたら、科学がどのように進歩しているのか気になるね」
「理工学部の学生は勉強熱心だなあ」
友人は苦手な理系分野を思い出し眉を顰めるが、歩く足をふと緩めた。
「1000年先の人類にも、勉強をしてご飯を食べて空を眺められる時間が続いているといいよな」
「……そうだね」
その未来にするには僕たちも勉強を頑張らないとなと付け加えると、友人はうわあ〜と情けない声を出して、ヨロヨロと歩道のガードレールにぶつかっていった。僕は思わず笑った。
1000年先も、人々には優しい友人と出会える世界が続いてほしいと、夜空に願った。
あなたと逢えてよかったけれど、
あなたは私のことを忘れちゃうのかな
1000年先もあなたのことは忘れない
この気持ちや思い出が消えてなくなっちゃうかもしれないけれど
あなたのことは忘れない
1000年先になっても、きっと変わらずきみのことが好きだろうな。隣にきみは居るのかな。居てほしいな。
どんな世の中になっているのか、人間が人間でいられているのか、それどころか地球はあるのか、想像もつかないけれど。
人間を生み出した愛というものはどんな世界になっても変わらず存在してると信じてる。
生まれ変わってもきみがすきだよ。
来世では今より少し離れた関係になってもいいし、その次の世では今よりもっと近い関係になりたいな。
そんなことを繰り返しながら、だらだらとふたりでなんとなくを過ごせていけたらいいよね。
また会おうね。おやすみ。
「引っ越すって、なんで」
「仕方ないよ、お父さんの仕事だもん。俺だって引っ越したくない」
「もう会えなくなっちゃうの?」
「わからない。スマホも持ってないし、、」
「私のこと忘れないでね」
「忘れないよ!5年先も10年先も100年先も1000年先も忘れない、絶対に。だから、俺のことも忘れないで」
「大きくなったら必ずまた会おうね」
「うん。必ず--」
「1000年先も」
スマホの光に寄ってきた小さな、小さな虫を、ゴミだと思って無意識に指で押し潰してスライドした後に、虫だったと知るあの瞬間、ああ人間ってなんて気持ち悪いんだろう、と思った。
それは、罪悪感からでもあったし、潰した虫の嫌悪感もあったし、その二つの感情を殺した側が持ってしまう人間の機能に対してでもあった。
無意識の殺しを、あとから知った時。それは自分の中で意識した殺しになってしまう、と気付いたのは何時だっただろうか。
この光に寄ってきた哀れな虫も、きっと、一生懸命に生きてた筈だ。眩しいくらい、クラクラする光に近寄って、それから抗えもしないような大きな脅威に襲われた時、この虫はなんと思っただろうか。
騙された、罠だった、だなんて思わないで欲しい。
あぁ、ほら、またこんな小さな虫にも言い訳をしてしまう。
きっと私は気持ち悪い。
ゲームセンターで、他のぬいぐるみよりも少し顔や形が不格好なものを獲得した人の「この子不細工だから、あの子の方が良かった」っていう言葉を聞いた時、あぁ。人間は恐ろしい生き物だ、と思った。
相手が感情を表に出せる生き物ならば、こんな言葉は言わないだろうに、それが喋りもしない動きもしないぬいぐるみになったら、容赦なく言葉の槍で突き刺していく。
本当に、このぬいぐるみ達には心がないんだろうか。昔の日本では、道端の石にも神様が宿っている、と考えたそうだ。
ならば、心はなくともそれに準ずる何かは宿っているんじゃないだろうか。
ぬいぐるみの目に縫われた黒い黒いボタンと目が合った気がした。その黒が、どこか悲しそうだったから、心の底で「どうか。君が幸せになれますように」と呟いた。
私も結構、全てを見下しているのかも知れない。
人間は、大変身勝手な生き物だ。
この地球の頂点は私達だ、と言うように無様に威張っている。
全ての悪魔はここにいるとは、よく言ったものだ。全くもってその通りなのだから!
それに因果応報、この言葉があるように、沢山の命を奪った人間はいつか同じ目に合う日が来るのだろう。
私はそれを受け入れたい。
この世に人間と同じように生まれ、無意識に殺しの対象にされ虐げられた生き物たち。
その存在を私は、1000年先も、忘れないと誓おう。
この地獄の中で。
───────
命は平等、の中に人間や愛玩動物以外の存在は含まれて居ないんでしょうね。
虫一匹でも殺せば、地獄行きだと教わりました。私は、きっと地獄に行くでしょう。もし、天から蜘蛛の糸が見えたとしてもそれを掴みはしない。
小さな虫程度、と思っている時点で、私たちは命は平等だなんて思っていないんだろうなと思います。
人のその地位によって、お金によって、何かによってやはり変わるんです。
私の命はきっと軽い。それは、小さな虫を自分で潰した時からずっと。
好意がゆっくり死んだんだ
朝ごと
夜に弔って
(鎖のような音がする)
どこにもない
この気持ちは
あゝ
嗚呼
1000年先も今みたいに泥酔してハッピーになれる人生送りたい
by泥酔20歳
1000年先も
生まれ変わって
貴方とずっと一緒に笑っていたい
「1000年先も一緒にいよう、とかいう言葉もあるけど」
コーヒー豆を挽く音に混ぜながら、青年は続けた。
「ほんとは1000年どころか、愛なんてものは100年ももたなくて、」
コーヒーの粒が細やかになっていることが、ミルの音色から伝わってくる。青年は構わず腕を動かして、眼鏡の奥の起き抜けの瞳に臆病な影を落とす。
「ひょっとするとこの世界も最初から存在しなくて、きみも僕もはじめっから、この世のどこにもいなかったのかも....」
そう言ったきり、青年は腕も口も完全に停止させた。
ソファに横たわり、腹の上の猫と戯れている少女の耳に、青年の言葉がどれほど届いたかは分からない。ただ、少女は猫を床に下ろし、台所まで歩いていき、
「ねぇ、その話難しい。今度じゃダメ?」
と呟いて、青年に抱きついた。
複雑な沈黙の後、青年は小さくため息をついた。少女は少し不安げに、
「ごめん、嫌なこと言った?」
と尋ねた。
「違うよ、逆。どうしていつも欲しい言葉をくれるのかと思って、不思議だった」
ぽかんとした少女を尻目に、コーヒー豆を機械に投げ込む。香ばしい匂いがワンルームのアパートを満たし始めた。少女はソファに戻りながら、今日こそどこの豆か当てる、と猫に宣言している。青年はもう、1000年先のこともこの世のことも、急速にどうでも良くなった。少なくとも、このコーヒーを飲むまで、彼女は青年と一緒にいてくれるのだ。
あの夏に君がくれた涙
僕があずけたサヨナラ
波に返しに行こう…
ふたりもう1度やり直せるなら
抱き締める痕が残るほど
君を離さないから…
1000年先でも
Love Story
最後は君と
……
Because I love you
Because I love you
時は大事な夢も悪戯に傷つけるね…
To young
……
Good night M
貴方が苦しいならそれに気づきたい
貴方と共に生きたい
笑いたい
今よりももっと幸せに
幸福に溢れる笑顔をさせたい
苦しいなら支えるし
泣きたいならそばにいるよ
いつでも聞くよ
だから
一緒にいてください
【1000年先も】
ここは、人間が住む予定となっている惑星。
今はまだ調査中で誰も住んでいない。
そして自分は、その調査に数週間前から駆り出されている。
「機体017号。異常無し。引き続き調査を行います」
本部に連絡を送り、再び開始する。
気づいただろうか。自分は人間ではない。
この惑星の調査をするためだけに生まれた人形だ。自分を作った博士は遠くに見えるあの青い星に住んでいる。
そうして今日も調査を終える所だった。
「こんにちは」
声のする方に顔を向ける。
「初めまして、僕は吹雪(ふぶき)です」
「.........初めまして、機体008号。お会いできて光栄です」
「ありがとう。ですが吹雪、という名前があります。機体008号ではなく」
「吹雪ですか。機体008号、我々は調査の為に作られた、ただの捨て駒に過ぎません。名前など不要かと」
「僕の博士がつけてくれたんです。君の名前は吹雪だって。博士が初めて僕にくれた物なんです。だから大事にしたい。覚えていたいんです。名前で呼んでほしいんです」
「成る程。機体008号の名称を吹雪に設定。これかは自分は貴方を吹雪と呼びます。よろしくお願いします吹雪」
「よろしくお願いします...あの、貴方の名前は?」
「機体017号とお呼びください」
「何か名前はないのですか?貴方を覚えるためなのですが...」
「自分は機体017号です」
「......わかりました、017号。よろしくお願いします」
自分達は冷たい握手を交わした。
「機体017号。異常無し。引き続き調整を行います」
今日も本部にそう送り、調査を終える。
「こんにちは、017号」
岩の影から顔を出したのは、吹雪だった。
「こんにちは吹雪。何か用でしょうか」
「いえ、ただ顔を見に来ただけです」
「用はないのでしょうか。でしたら自分は戻ります」
「ちょっと待ってください!あの...お話しませんか?夜明けまでまだ少し時間がありますし...」
吹雪はこちらの様子を伺うように見てきた。
「わかりました。お話する、という用ですね。少々お待ちください」
「あ、ここに座りませんか?丁度良いところに倒れた木が」
よいしょ、と吹雪は先に座る。
「お隣失礼します。本日はどのようなお話をなさいますか?」
「えっ、あぁ......お互いにここに来るまでの話をしませんか?僕はまだ貴方の事をよく知らないので...」
「機体情報は内部データに登載されています。ご覧になりますか」
「そういうことじゃなくて...貴方の口から聞きたいんです」
「わかりました。お喋りモードに切り替えます」
「じゃあまずは僕から話します。僕の博士は雪(ゆき)という名前の人です。雪はオールラウンダーでした。それ故に苦労することもあったそうです。そんな時、僕が出来たそうです。彼にとって初めての家族以外の友達の様な人。雪は僕に色んな事を教えてくれました。雪と離れるのは心細い気がしましたが、雪の為を思いここへ来ました」
「吹雪は雪が大切なのですね」
「家族ですから」
そう言って吹雪は微笑む。
「では、017号お願いします」
「...自分の博士の名は優雨(ゆう)と言います。優雨は17歳の時、自分の元となる1号を作ったそうです」
「優雨さんもオールラウンダーだったのですね」
「えぇ、ですが自分が作られた時には、既にそれらは過去の栄光となっていたそうです」
「栄光だとしても素晴らしい事です」
吹雪は適度に相づちを打つ。
「...こんな風に話していると、まるで恋人の用ですね」
「恋人とは恋の思いを寄せる相手です。自分は寄せていないので恋人ではありません」
「確かにそうかもしれません。ですが、友達ならどうでしょう。ピッタリではないでしょうか?」
「そうかもしれません」
なんだか不思議な会話だ。自分が自分でないようだ。
「では僕はこれで。おやすみなさい」
人形は眠る必要がないから、言う必要もないはずなのだが。
またこれも覚えていたい、なのか。
自分達は毎日不思議な会話をした。
そうして1年が経とうとした頃だった。
「017号、名前はいりませんか?」
「名前は不要かと」
「1年前も同じことを言っていましたね」
吹雪は笑う。どこが面白かったのかはわからない。
「僕は今、貴方にピッタリの名前を思い付いたんです。聞くだけ聞いてもらえませんか?」
「わかりました」
「017号、僕が考えた貴方への名前は
『夜(よる)』です」
「夜、ですか。何故でしょう」
「貴方の髪が、夜空のように青く、深く、綺麗だからです」
「...それだけですか?」
「それだけです。駄目でしたか?」
「いえ.........夜。わかりました。本日から自分の名称は夜です。よろしくお願いします吹雪」
「よろしくお願いします、夜。これで貴方を覚えていられます」
名前などなくても我々は記録することが出来るのに、とは心の中に仕舞った。
そうして10年後。吹雪は役目を終え、壊れた。
自分より何百年も長く生きていたそうだった。
最後に「貴方に会えて良かった」と言われた。
自分も彼に、貴方に会えて良かったと告げた。
人形は記録することが出来る、ただその時の感情は記録出来ない。
やっと、貴方の言っていた事に気づきました。
自分も忘れません、貴方のくれた名前を覚えたいる限り。
お題 「1000年先も」
出演 夜 吹雪 雪(名前) 優雨(名前)
本当は知ってるんだ
君にはもう二度と会えないことも
君がもう私のことを思い出したりしないことも
最初から知ってた
それでも
やっぱり
どこかでばったり会えるんじゃないかと
君が私と同じ気持ちでいてくれるんじゃないかと
期待している自分がいる
1000年先には
巡り巡って
今度こそ一緒に生きていけると思っていたい
百年先も愛を誓った歌があったが、実際千年も生きてみれば人の命は儚いもので、瞬きをする間もなく死ぬのだ。築き上げた記憶は砂のように崩れ去り、「昔話」として語り継がれることなく己の中の片隅に仕舞われていく。果たして自身の隣でいつもニコニコと笑っていたものは何だったか。顔も、声も、匂いも、仕草も、忘れてしまった。
瞬きをしている合間に流行が変わり、欠伸をしている合間に世代が変わる。長く生きることは退屈であると思っていたが、目まぐるしく変わる景色は見ていて楽しい。しかし同じ景色を見て、笑いあえると信じた相手は一晩経たぬうちに老いて死んだ。
儚いものだ。
しみじみと思う。愛を誓ったならば同じぐらい生きてほしいものだが、無理難題、諸行無常、人という生き物は短命で、脆くて、それでいてただでさえ短い一生を死に急ぐのだからなかなかどうして面白い。
No.1 1000年先も
私が恒星だとしたらさ、
どこかの遠い星に、
いつか届いたりするのかなー、
ずーっと先だろうけど!
ね、君はどうだと思う?
#初投稿