『1年前』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
1年前
何も知らずにただ好奇心のまま冒険者になった
それから1年
仲間ができた
仲間を失った
友ができた
自分をかばって死んだ
自分の手で友を殺した
沢山の人を殺した
沢山の生き物を殺した
歴史を知った
過去を知った
宇宙の広さを知った
思えば遠いところに来たけれど
未だ知らぬことばかり
未知を求めて今日も歩みを続ける
1年前
私たちが生きているこの世界は心のうつし世と言われます。おそらく、人は心の欲する所へ移動するものだからでしよう。この1年で私も大きく変わりました。急に老けてしまった気がいたします。物ごとが大きく変わる境目のことを臨界点と申しますが、社会も私もこの臨界点を通過したようです。人は安定した生活を望みますが、外部からの力で変化を余儀なくされることがあります。思えば、一転して戦争へ向かうことは歴史が教えるところであります。この世は心のうつし世でありますから、心を清らかに、そして明るく保ちたいと肝に銘じました。
1年前に何があったかなんて覚えていない。
それほどボクは苦痛に耐える日々を送っていたから。
内容なんて思い出したくもないから、口には出さない。
本当に、本当にしんどかった。
だけど――
今は、笑ってる。
心の底から笑えるようになった。
これも全部キミのおかげ。
ありがとう。
ボクを救ってくれて。
〜1年前〜
1年前の僕は
自己肯定感なんて1ミリもなくて、
カーテンも窓もドアも
全部閉めて
真っ暗な部屋で布団を被って
縮こまっていた。
だけど、今は
自己肯定感はあまりないけれど、
毎日外に出て
お日様にあたって
毎日楽しく過ごしている。
そうやって過ごせるようになったのは、
半年前に出会った
愛しい君のおかげだね。
だから、僕は今日も君に
『ありがとう』を伝えるよ。
【1年前】
#52
【1年前】
こうして行くあてもなく気の向くままに歩くのはいつぶりだろう。
越してきて1年が経ち、ここにもだいぶ慣れてきているはずなのに1つ小さな路地を曲がったらもう知らない景色だ
『にゃーん』
いつの間にか猫が着いてきていた。
真っ黒な毛に目を奪われるような澄んだ瞳
『おまえも散歩?』
返事をするかのように猫は小さく
「にゃん」と鳴き、僕の横に並んで歩き始めた
朗らかな日差しを感じながら目的もなく彷徨っていると、いつしか広場に出た。
何か遊具があるわけでもない、遊具どころかベンチの1つもない ただ開けた空間
そんな広場に何故かデジャブを感じる。
「チリン」
鈴の音が聞こえた気がして振り返ると
着いてきていたはずの猫がいなくなっていた
風にそよぐ一本の木が目に付く。
半ば引き寄せられるように木へと近づく
あぁ、思い出した。
1年前のあの日も僕はここに来た。
そして今日、導かれるかのようにここに訪れるまで全て忘れていたんだ。
僕は 黒猫も 広場も 樹木も
全部知っていた。
越してきたばかりで入り組んだ住宅街に迷い込んでしまい、困り果てていた僕が偶然見つけた広場。
あの日も僕は黒猫と共にここへ来たんだ。
またこの場所を忘れてしまうかもしれない
でも、きっと大丈夫だという根拠の無い自信がある。
僕が忘れたらまた君が連れてきてくれるでしょう?
「にゃーん」
風に揺られる葉っぱの音に紛れて
猫の鳴き声が聞こえたような気がした。
1年前、噂や印象などであまり好きではなかった先生が担任になった。最初の話し合いの授業では早速怒られ、悪口や陰口に厳しく、問題児が転入し、その問題児が最後の最後に英語の教科担任を泣かしてしまい、担任の先生は即座に謝ってくれた。そのことて怒られていた時は、「自分は関係ない」と思っていて、少し苛立っていた。だが、今考えてみると、先生は、買い出しに連れて行ってくれたり、ほんの小さな悩みでも真剣に考えてくれたり、差別をしないでみんな同じように接してくれたり、とても良く、優しい先生だなと思った。私は、先生のおかげで陰口や悪口をあまり言わなくなったり、悩みがなくなり気が軽くなったような気がする。私は今、先生に「ありがとう」と思えるようになった。
#1年前
「もう、出会って1年も経つんだね」
「まだあとちょっとあるけど」
「もぉ、そんなこと言わないでよ」
「折角思い出に浸る時間作ろうと思ったのに」
「や、いらないその時間」
「なんでそんなこというのーっ」
「今までの俺振り返ってみ?」
「あー、、確実に泣くね」
「そ。だからこの話はやめ」
「ふーん、でもさっ、2人との時間もみんなでの時間も、泣くほど良い1年だったってことでしょ?」
「………まぁ、そういうこと」
ああ、ちょうど転職する為に
就職活動していました
結婚でそれ迄の仕事場が遠くなり
週一で通っていましたが
其れも限界となり
代わりの方も程よく習得されたので
晴れて就職活動へ
歳が歳なので
特殊な技術スキル経験はかなり長いですが
なにぶんまだまだ男性社会な為
なかなか受け入れて貰えませんでした
今の会社が拾ってくださったので
何とか就職出来ました
もうすぐ一年経ちますが
まだまだ勉強が必要だと感じます
感謝です
良かった良かった
#1年前
1年前の今日、僕は事故にあった。
起きた時には全て終わったあとで、僕を轢いた人は捕まっていた。
家族は僕が事故にあったっていうのにいつも通りギスギスしてた。父と母は口喧嘩ばかり。妹はずっとスマホをいじっていた。
ある意味いつも通りと言えばいつも通り。
だけど息子が事故にあったんだからこんな時くらいは喧嘩をやめろよな。そう言ったけど無意味だった。
妹は妹でスマホを弄っていたかと思うと誰かと電話を始める始末。
1年、1年だ。
僕は1年我慢した。それでも何を言っても無駄だった。それならもう僕は諦めるよ。あなた達と家族でいることを。――バイバイ
その日、とある家族の家が火事で焼けた。
その一家の住民で生き残ったのは唯一、1年前に事故にあい、ずっと植物状態のまま病院で眠る息子だけだったそうだ。
時を戻せるのならば一年前の自分に伝えたい
今のわたしは幸福だということを
一年後のわたしも幸福であることを願おう
#1年前
1年前の今頃はあくねこに出会って少し経った時だった。
1月に大好きだった愛犬が死んで、2年目の仕事が忙しかった。精神はボロボロ、出勤中にバスの窓から流れる毎日同じような風景を眺めながら、癒しが欲しいと思った。
そういえば、メンタルを癒す美男子が出てくるアプリがあったなと思いついた。前見かけた時に、自分が好きそうなキャラクターがいたなと思ったんだった。
家に帰って、調べて、悪魔執事と黒い猫をインストールして、ラト・バッカというキャラクターを担当執事にした。彼が執事になって、メンタルサポートをしたりしてくれるのだ。
彼に入れ込んだ。毎朝おはようございますと挨拶してくれる。帰ってきたらおつかれさまと言ってくれる。無理はダメですよと労ってくれる。
そう言われ続けて1年後の今、仕事を辞めた。鬱だった。
新卒で入った会社は若干ブラックだったので、本当はきつかった。1年目くらいでもうダメかもとわかっていながらズルズル続けていたのだ。その踏ん切りをつけさせてくれたのが、あくねこのラト・バッカだった。
毎日同じように繰り返される彼の言葉が染み付いて、無理しなくてもいいんだと考え方が変わったのだ。
それに、あくねこを好きな人達とも繋がれた。新しいコミュニティを持つことで、仕事を辞めても自分は1人にはならないと思えるようになっていた。
まだ仕事を辞めたばかりで、体調もそこそこだけど、仕事を辞められたことが大きいと思う。一年前よりずっと生きている心地がする。良かった。ありがとうあくねこ。
「1年前」
まだ傷が少なかったことろの自分に会って、
これ以上自分を傷つけるなって言いたい。
些細なことで人は変わっちゃう。
プツン
何か糸が切れた音がした。
かと思えば
何かが縫われていくみたい。
私はなんだが人が変わっちゃったみたい。
外に出るのがあんなに好きだったのに
今じゃ玄関先が怖くて仕方ない。
一年前が羨ましくて
ちょっと怖い。
人は歴史を学ばなきゃいけないけど
過去を振り返る自信はないよ。
–一年前–
1年前
書くというのは、タイムカプセルを埋めるようなものでもある。
なんでもない、取るに足らない、その時の自分にとっては当然のことを書いていても、1年後の自分にとって新鮮なこともある。
「学生の頃、憧れていた先輩のことやその時の気持ちとか」
「頑張れたあの時、なにを考えながらやっていたのか」
「友達と朝までカラオケ行って楽しかった時の気持ちとか」
「学校の先生のちょっとした一言が支えになったこととか」
1年後の自分がこれを読んだ時に、「1年前の自分こそが自分を助けてくれる」と気がつけるかもしれないこととか。
1年前、私はきっと笑ってた。
進路にあたふたする3年生のこと。
恋人がいない人のこと。
友達がいない人のこと。
片方でも親がいない人のこと。
それら全てを、1年前の私は持っていたから。
1年後、私も笑われる方になるなんて知らずに。
1年前は
高校三年生、学園祭の準備をしてたかな
茶道部に所属していて
最後のお茶会で
お点前をするから練習してた
来てもらったお客さんには
コロナの影響でお茶を飲んでもらうことは
できなかったけれど
お点前の見学だけでもできて良かった
これが終わったら本格的に受験だっていう
プレッシャーと一緒に
お茶会の緊張感と楽しさが
記憶に残ってる
1年前
花壇の花が風に揺れ、蝶々が飛び回る中、君はそれを見ながら微笑んでいた。楽しそうに、愛しそうに目を細めて笑う顔が、印象的だった。
それが一年前の話。
好きだったはずの花が植えられた花壇も、その周りを飛び交う蝶々もあの時と同じなのに、その瞳には何も映っていないみたいに空虚を眺めていて。
「壊れたものは直せないんだよ」
そう悲しげに言っていた言葉が頭によぎって、後悔する。
ああ、なぜ壊れてしまう前に助けを求めてくれなかったのだろうか。
救えたかもしれないのに、なんて言葉は今さらだってよくわかっていた。
1年前、私は勉強を始めた頃だった。
前職で持病が悪化し、休職。
ただ何もしないで休むなんてできず、
『将来のため』と思い、資格取得のために必死になっていた。
学校には同じように資格取得を目指す仲間がいた。
だけど私はその輪の中に入れなかった。
苦手な勉強に加えて、コミュ力不足な私。
学校に通うのが辛かった。
狭い部屋、無造作に本が敷き詰められた本棚の上には修理中の壊れたラジオ、部屋の真ん中にある小さな机には食べかけの朝ごはん、本棚の隣にはお気に入りのレコードが山積みになっている。家にプレイヤーは置いてないんだけどね。
わたし好みの服が部屋中に散らばっている。そりゃわたしが買ってきた服だから好みで当然なんだけど。
なんとなくテレビをつけた。家の調子の悪いテレビは数瞬、砂嵐を映した後に正常な画面に切り替わった。たぶんドラマ?をやっている。熱心にテレビを見ないのでよくわからん。
新たに大学生になった子が周りに馴染もうと必死に努力して、だんだん苦しくなって、疲れちゃって、壊れちゃうお話だった。
くぅ、泣かせるぜ、だってこれは
#1年前
一年前はまだ私は、あれでした。1歳だけ若かったんです。以上、1年前でした。