『0からの』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
気になって見に行くと、部屋はがらんとしていた。
「やっぱり」
自分と同じ間取りの、それほど広くない部屋。
元々物を置かない子だったけれど、からっぽのそこはずいぶん広く感じる。
正面にある掃き出し窓のすぐ下には1枚の紙が置かれていた。
拾い上げて目を通す。
《ごめんなさい。やっぱりあなたの隣りにはいられない。何もないわたしと、あるあなた。あなたとわたしは全然違う。》
「そんなこと、ないよ…」
白い紙にポタリと丸いシミができる。字が、にじむ。
「いっちゃん…」
急に後ろから声がかかり、とっさに涙を拭って振り向く。
「にぃくん。ごめん、やっぱりいなくなってた。わたし、いつも隣りにいたのに、全然、わかってあげられてなかっ」
「いっちゃんのせいじゃないよ」
そういって抱き締めてくれるあなたはいつもわたしの隣りにいてくれる。わたしたちの間に誰かが来たとしても、隣りはあなたなんだと信じていられる。
「大丈夫。必ず帰ってくるよ。君の隣りに僕がいるように。」
「うん…」
わたしの手から、ハラリと紙が落ちる。
わたしの隣りのあの子、0からの置き手紙が。
〈0からの〉
ぱち、ぱち、ぱち、
爪を切りながら、ぼうっと物思いにふける
ぱち、ぱち。……。
汚い。何だこの色は。良かれと思って塗ったが、
やっぱり、気に食わない。
ぱち、ぱち、ぱちん。
やはり、あの人の言う通りに、なんて、
そんなの、性にあわない。
前に屈んで、小指から。
パチ、パチ、パチ、……
誰もがみんな0から生きる。
便宜上この世に産み落とされたその時を「0」として数え始めるけど、じゃあ、母親の胎内にいたときの命のカウントは0未満?
時代劇でこんな台詞があった。「数え年は腹にいるときから数えるんだ。」なるほど、これはこれで腑に落ちる考え方だ。
誰もがみんな0から生きる。全ての生命が0からはじまる。
他者が出会って、異なる遺伝子を持つ細胞が出会ったそのときから、0は0でなくなる。
(追記)
紀元前と紀元後があるように、0は「ない」を表すだけじゃなくて、境界線の側面もある。便宜上のスタート地点を0としているだけで、それ以前に積み重なったものを「なかったこと」にする訳じゃない。掛け算しちゃうと全部0になるけど、足し算ならば今まであったものは何も変わらずに「ある」ままだ。
数学は苦手だったけど、0の持つ強制力と無影響という相反する性質は面白いなと思う。
そういえば学生時代に夏休みの宿題で0のはじまりに関するレポートを書いた。詳しいことは忘れちゃったけど、「0という存在」に気づいた古代の人、すごいな。
0からの
と言えばスタートだろ
何をするんでもスタートする時は何もなくて
作り上げて行く
日本人は1を、2. 3 とする事は得意だが、0を1にするのが苦手
昔そんな話を聞いた事がある
今はどうだろう、日本人とか、アメリカ人とか違いがなくなってきてるのかな?
年齢を重ねると、新規スタートは億劫で、ゆるくいきたくなる
若いうちにやれる事はやっておけ!
そこのお前ら!
どこからやり直したい?
そうだね。あんまり前だと
子供たちが居なくなるから
困ったな。
家族がいる今のオレには答えが出せない。
ただ、今の自分には満足していないから
分岐点までは帰ってみたい。。。
0からのスタートだ。
そう、1からではない。
私は、0を1に変えるところから始める。
つまり、何かを生み出す必要があるのだ。
しかし、本当の0からでは何も生まれない。
0を1にする過程にも、
0.1やそれ以下、それ以上があるものだ。
私はその為に、外に出る。
やらねばならぬことは沢山あるが、
急いては事を仕損ずる。
私はドアを開け、朝の光を浴びる。
私に影響を与えてくれる、
0を1に変え得る何かに出会う為に…。
「人間関係って、距離が近すぎるとうまくいかないって言うだろ?」
いきなりなにを言い出すのかこの人は。
「見たいものが近くにありすぎると一部しか見えないだろ? 拡大しすぎたみたいにさ」
「ま、まあ」
最前列の映画館みたいなものだろうか? 一部しか見えないわけではないが、近すぎるのに変わりはない。目も痛くなるし。
「適切な距離感を学んで、初めてその全貌が見える。ここが好き、ここは嫌い。そんなふうにね」
「つまり、なにが言いたいんです?」
よくぞ聞いてくれたと言いたげな、眩しい笑顔が向けられた。……確かさっき告白してきて、私に振られた人ですよね?
「今の僕と君は、ある意味距離が近すぎると思うんだよ」
そう繋がるとは思わなかった。
「だから僕の悪いところしか見えていないんじゃないかな。僕の人となりをもう少し観察していればまた見方が変わるんじゃないかと、そう思うんだよ」
……つまり、このまま振られて終わるわけにはいかないと言いたいのだろうか。普通、もう脈はないと渋々でも受け入れるものだが、よほど諦めが悪いらしい。
「確かに、私はあなたのことよく知らないですね。仕事で絡んだことないし、正直初めて知ったくらいだし」
「だ、だろう?」
胸を押さえているが事実なのだから仕方ない。
「今も無茶苦茶言ってるなーって呆れてもいますし、あなたが言うような奇跡は全く起こりそうにないって思ってもいますけど」
「あ、あくまで予定だろ? 予定は未定と言うじゃないか」
「全く、って言いましたよ」
……なんだか少し楽しくなってきてしまった。この人、変だけど面白い。
「わかりました。ここはベタに『お友達から始めましょう』?」
呆気に取られたように、目を丸くしている。うまくいくとは思わなかった、とでも言いたげだ。
「やっぱりやめようかな……」
「ま、待ってくれ。すまない、君の懐の深さと思いきりのよさを改めて噛み締めていたところだったんだ」
「改めて、って、私たち初対面なのに」
「僕は君のことを好き、だからね」
ずっと物陰から見ていました。つまりそういうことなのに、こうも堂々と言い切られると変な説得力を感じてしまう。
「わかりました。そういうことにしときます」
「本当だぞ? 僕は嘘は嫌いなんだ」
「だからわかりましたって」
少なくともさっきの無関心さはなくなっていた。
どうやら「適切な距離感」に少し近づいたらしい。
お題:0からの
私宛に0からの手紙が届いた
「大丈夫、勇気を出して」の言葉と
「1」への切符が入っていた
なんだか分からないけど
前に進める気がした
#0から
白湯は健康にいい。以前から飲んでいたのだが、最近のど飴ドリンクなるものにはまった。
作り方は白湯にのど飴を入れるだけで簡単。だからはまったのだが。どれだけ美味くても作るのがめんどくさいと作らないからな。
ほんのり甘くてハーブの爽やかも少しあるのがいい。はまったのが最近だから試したのはカリンのど飴と龍角散ののど飴、それとのど飴じゃないけど小豆の飴くらいだ。
小豆の飴はお湯に溶かすと薄くて不味かった。溶かすのはのど飴がいいと思う。龍角散よりもカリンのど飴のほうが好みかな。普通に食べるなら龍角散のほうが好きだけど。
のど飴のカロリーは10~20くらいだから満足感の割にはカロリーは低い。とはいえやはりダイエット中の身としては1日1.2杯くらいにしたほうがいいのだろうな。
そういえば今日のお題は0からだとか。
芸術とは、0から作るのではない。
0とは無であり、芸術は0.1から作るものである。
脳がない状態では何も作れん
0.1とは、発想のことである。
0からの
何もかも
リセットして
やり直せるなら
もう一度...
一緒に笑って
一緒に泣いた
君と出逢いたい
愛する君に
0からの
そこにはもう
なんの文字もない
あるのは残した余韻
その形は見えますか?
その姿はどうですか?
きっとあなたの心には
残っているはず
そこからなんかしら
意味を見いだして
いけるのならば
あなたは歩んでいける
気持ちに響いた
その音の形に
素直になれますように
そう思えればもう
0ではなく
1になってるから
#38 『0からの』
何も無い
無だ
まさしく0だ
俺は神に祈ったんだ
クソみたいな人生、0からのスタートをしたい
…、と
何も無い
誰もいない
俺の肉体すらない
ただいま考えている思考や気持ち、こころは残っている
すると、そのこころに誰かが語りかけてきた
『すまぬ、まだ残っていたものがあったようだな』
その言葉が終わると同…………
もし0と無がおなじならば
無の対義語は有で
0の対義語はすべての数だ
気が遠くなるような数を対義語に持たされて
0は重くないのだろうか
それはまるで初めて旅に出るときの
不安いっぱいの重すぎるリュック
だから、1歩だけ踏み出した
#0からの
私はもう応援することしかできない。
きっとそれが自分のベストだと思う。
絶対に受かる。みんながそう思ってる。
だから絶対なんて言うことはできない。
【0からの】
今日も0から始まる・・・
0から始まる物語は世界に何億だってある。
それは人が生きているそれだけでその人の物語だ。
全ては0からの何かで始まる・・・
だけど始まるということは終わりも必ずある・・・
だから私は今を後悔なく精一杯生きていきたいと思う。
2つあることで
苦しかった
バランスがとれない
なんか心地よくない
でも手放せない
どちらも持っていたい
やはり欲が深いのか?
私は思い切って
一つにすることにした
今の私の始まりは
あの時だから
0からの
ここ1ヶ月くらいかな
君への気持ちわからなくなってきた
好きなのか、ただ肌恋しいだけなのか。
君にも聞かれたね
もう1年以上片想い
気持ちを告げたのは最近だからきっと様子を伺ってるんだよね
慎重派の君は。
でもね私は気づいたよ!
嫌なことを言われてめちゃくちゃ腹が立っても、冷たい事を言われて悲しくて泣くときがあっても
それでもいつも君の隣に居たい
一緒に居たい
ホントは優しいから
その隠れてるけど優しい君を大好きになったから
だから私は肌恋しいわけじゃない
ここからが私の0からのスタート!
瞼の残像はあたたかなのに
観る世界は寂しい
心の筆圧に鉛筆で浮き上がらせた
君の名前
リセットしながら
微かな君をまた探してる
昨日のことなんか忘れて今日をスタートしよう
“きっと上手くいくよ”
昨日がマイナスな気持ちで終わっても
朝を迎えたら0にきっとなってるから
1日1日が0からのスタート
さぁ,今日はどんな日が待っているのか楽しみだね?
過ごす日々が自分にとっての宝物になるように
大切に過ごしていこう
─────『0からの』