『麦わら帽子』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
8/11 お題「麦わら帽子」
お気に入りの麦わら帽子をかぶって、強い日差しの下で太陽のように笑う君を見ていられたのは、ほんの30分ほど。
天気の心変わりにも程がある、すさまじい雨だった。海の家の軒下は人で埋まり、車に避難する人もいる。
だが君は笑っていた。
痛いほど叩きつける雨で歪まぬように麦わら帽子を抱え込み、全身ずぶ濡れになりながら、空を仰いで笑う。
「楽しいー!」
君の笑みはやはり、太陽だ。麦わら帽子では隠しきれないことを、天気もわかっているのかも知れない。
(所要時間:7分)
日焼けた笑顔はチャームポイント
黄色いドレスをはためかせ
今日もあなたは背を伸ばす
蜂たちはあなたからの祝福に羽をたれ
眩しすぎる笑顔に僕は目を細める
麦わら帽子に隠れた瞳よ
どうか僕だけに
#麦わら帽子
どこからか飛ばされてきた赤いリボンの麦わら帽子が、穏やかな海に浮いている。
持ち主は、今頃悲しんでいるだろうか。
それとも、気がついていないだろうか。
誰かの夏の思い出が詰まったそれは、浅瀬に辿り着いた。すっかり緩んでしまった赤いリボンをカモメがつかみ、夏の青空をより鮮やかにして遠くへ消えた。
やがて浅瀬を赤いワンピースの少女が訪れた。彼女の泣き声が、波の音にのまれて消えていった。
今年の夏は暑いから、
新しく帽子を新調した。
つばが広くて顎で結べるタイプの
麦わら帽子だ。
ショートカットにしたおかげで、
首の後ろの日焼けが
気になるようになったから
新しい帽子は
なかなか活躍してくれている。
思えば麦わら帽子を被ろう、と
思ったのは幼稚園以来かもしれない。
今までは夏でも涼しい室内で過ごし、
日焼けは御免だ、と鷹をくくっていたから。
息子が生まれ、成長し
夏も再び外で遊び回るようになって
改めてこの帽子の良さに気付かされたのだ。
________麦わら帽子
季節は初夏。それは機能するモノとしてのモノを終わろうとしている。
ああ、これ麦わら帽子ですね――作業員はそれを手にして呟いた。へぇ、まあそれっぽい形してるもんな。一緒に登っていたもうひとりが応える。
大きさから量るに、子供のものだったのだろうか。つばはほつれ、半円形の部分にはつばだったわらや、どこかからもってきた雑多なもので埋め尽くされていた。そして大量の羽毛。
この帽子をなくした子供は、泣きながら家に帰ったのだろうか。家族にも叱られ、さらに泣いたのだろうか。そしてこの帽子は人知れず冬を越し、カラカラに乾いていたから、次の役割を果たすことになったのだろうか――作業員は休憩時間に考える。そうすると、あの帽子は多くの子供たちを見守っていたのだろうか。作業員は独身だし、子供も幼いきょうだいもいなかったからそのへんの感覚は分からなかったのだが、そうなのだろうと彼は思った。
だから作業員は棚から袋を取ってくると、帽子をそっとそこに入れて元の場所に戻した。廃棄されるのは変えられないし、さすがに作業員も欲しくはなかったから。
安田、行くぞ。
外から彼を呼ぶ声がしたので、作業員は部屋を出た。
じゃあ。たくさんの子供を見守ったどこかの帽子。たぶんお前はそんなに酷い扱いじゃなかったのかもな。
麦わら帽子か。夏の日差しがきついから欲しかったんだよな。でも近場で買えるのが普通の帽子しかなかったから普通の帽子を買った。
通販で買おうと思えば買えたけどそこまでして普通の帽子じゃなくて麦わら帽子が欲しいってわけでもなかったし早く帽子が欲しかったから通販では買わなかった。
通販だとサイズとか試せないからな。買ってサイズが合わなかったら返品ってのが今の主流っぽいけど個人的にしたくない。めんどうだしね。
性能や見た目は麦わら帽子が一番だと思うけど普通の帽子も捨てたものじゃない。俺が買ったのはつばがある緑の帽子で中々かっこいいから気に入っている。
帽子ってかぶってる人があまりいないから自分だけかぶるのはなんだか恥ずかしいって気持ちがあったけどかぶってみると全然人目とか気にならないものだな。
それに思った以上に涼しくてよかった。帽子でこれだから日傘はもっとすずしいんだろうな。でも帽子を持っているのに日傘まで買うのは出費がかさむからなしだな。
日傘もね。欲しいんだけどこれはそこそこ高いしいい感じのやつがないしで買う気が起こらないな。外出は自転車がメインだからあまり使う機会がないってのもある。
男で日傘を買う人が少ないから種類が少なくて種類が少ないから買う人が少ないという悪循環なのかな。そもそも男女問わず日傘を買う人って少なそうだよな。
でも最近の夏はやばいから来年以降は日傘必須になりそう。そうなると種類も増えてメンズ用も需要があるんじゃないかな。俺は帽子を買っちゃったから日傘は買わないけど。
夏が苦手だ。
鬱陶しい蝉の声、ジリジリ照りつける太陽の光、日陰なのに逃れようのない暑さも全て。
嫌がらせのようにしか思えないこの季節は決していいものじゃない、それでも。
苦手でも嫌いになれないのは夏の記憶の中で麦わら帽子の君が待ってるから。
麦わらの帽子の君がくれたマリーゴールドに似てる。あれはまだ空が青い夏のこと。懐かしいと笑えたあの日の恋。もう離れないでと泣きそうな目で見つめる君を雲のような優しさでそっとぎゅっと抱きしめて抱きしめて離さない。
昔…
まだ幼かった頃
麦わら帽子を被って
虫取り網と虫かごを持って
公園に行ったね
セミ
トンボ
ちょうちょ
カブトムシ
いろんな虫をつかまえて
無邪気に笑っていたね
子どもの頃の小さな幸せ
大人になるにつれて
求める幸せのかたちが変わっていった
本当の幸せって
何なのだろう…
麦わら帽子が落ちていた。きっと風に飛ばされて、ここに落ちたのだろう。きみはそれを拾って僕に被せてきた。
「似合うじゃん」
夏の匂いがした
大きな入道雲
肌にささる太陽の熱
暖かい風で舞う白いシャツ
頬を伝う汗
顔に影を作ってくれる麦わら帽子
夏の匂いがまた近付いている
私の日記 これは私の日記です。お話ではありません
人は誰の為に生きるのだろか。また誰の為に死ぬのだろうか。人は生きないといけないらしい。人は死なないといけないらしい。辛いことや苦しい事があっても生きないといけない。楽しい事や嬉しい事があっても死なないといけない。そもそも生きるとは?死ぬとは?
生きるにも死ぬにも意味がある。
そもそも私は何のためにこの世に居るのだろう。
その逆で何のためにこの世を去るのだろう。
私には生きる価値があるのだろうか?
自分がとても情けない。変えたいけど変えれない自分。
どうやって変えるのかも分からない未熟の自分だか自分を変える事が出来るのだろうか。
ごめんなさい。これは私が思った事?とかを書いてます。
麦わら帽子がひらりと舞う
無意識に手を伸ばしたが
指先さえかすりもせず
それは気持ちよさそうに青空を飛んで行った
私は気持ちを麦わら帽子へと移し、
清々しい水色の中を漂う想像して
あの人を待っていた
でもいくら待てども
その人は来なかった
日射しが完全に傾き、
暗い影が落ちきった頃
私は暗闇の中で1人想った
あの麦わら帽子は彼女だったのだ
ふわりと私の前に現れ、
しばらく私のところに留まり、
この先もい続けると思ったのに
あまりにも簡単に
飛ぶように姿を消す
私はその夜
真っ暗な中に彼女を見た
麦わら帽子と
ひまわり畑と
入道雲と
君と。
遠い昔の夏の記憶。
彼女は麦わら帽子の似合う人だ。
本人は気にしているけれど、ひまわりの種のようなそばかすを散らして笑う笑顔は弾けた水風船のようで心が水に触れたように洗われた感覚になる。
いつもみたいにそうやって笑ってる君が今も変わらず好きだよ。
たまに枯れそうな時は僕が傍で君を笑わせるから、だから安心してね。
僕は君の太陽にはなれなかったようだけれど、君の為の水になれていたら、それ以上に喜ばしいことは無いよね。
だからどうか笑顔を絶やさず、幸せになってください。
~麦わら帽子~
私はずっと麦わら帽子が嫌いだった。
被るとチクチクして痛いしなんにせよ私に似合わない。
だけど大切なあの人から貰った帽子はとても大切で、とっても可愛い。
【麦わら帽子】
何年か前から、麦わら帽子をかぶる人が怖い。
本当に怖いのです。
どうしたものか。
麦わら帽子
この帽子は、君がくれた大事なもの
とてもとても大事なもの
でも、君の次に大事なもの
僕の1番大事な人は、、
ここにはいない
僕は君に、もう会えない
だって、、、
死んでしまったのだから、、
さぁ、このお話
あなたならどう捉える?
麦わら帽子
母から麦わら帽子貰った。
少しデザインの変わった帽子だ。
私はそれが嬉しくて毎日被っている。
涼しい日、少し暑い日、
夏が、もうすぐ終わるその時まで、、。
m
麦わら帽子
子供の頃の夏の日
人生をかけた嘘をついた
大丈夫、痛くないよ
川に溺れた私は
夢中でつかまるものを探した
死んでしまうんだ
溺れもがいてる自分を
背後から見ている視界
走馬灯という言葉は
だいぶ後から知った
たまたま掴んだ戸板に
全てをかけて手を伸ばした
ずぶ濡れで帰る家路
またお母さんに怒られる
そう思って謝ると
お母さんは泣いていて
黙って体を拭いてくれた
安心させることを言わなきゃ
そう思って出た言葉
大丈夫、痛くないよ
お母さんとはあの川に
行かないことを約束する
死ぬということを
初めて意識した瞬間
数少ない子供の頃の記憶
後ろから自分を見てた自分
私が私だけでなく
誰かを傷つけた瞬間
数少ない子供の頃の記憶
お母さんを泣かせた自分
人より怖がりになった
痛いことを避けていった
臆病と言われてもいいと思った
自分が悲しむ姿を見せて
より誰かを悲しませることを
どうしてもしてはならない
直感的に理解した一瞬に
必要な嘘が存在することを知った
あの日から今までに
お母さんを泣かせたことは3回あった
そのうち2回は嬉し涙
残り1回は本気のケンカだった
それでも今日もおはようと
笑顔で挨拶して一緒に朝食をとる
子供の頃のお母さんの涙は
とてもいけないことをした
してはいけないことをした
雷みたく瞬時に理解させる
そうさせてはならない
そこに人生をかけた嘘は今日も生きてる
大丈夫、痛くないよ
その言葉はあの日の川原にずっと残っている
あの時に飛んでいった麦わら帽子と共に