『香水』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
香水
こちら!なんと!フルーチェアンドバーナーナーの香水でございます!
見た目はフィリピン産のバナナ!
中身はフルーチェのようなベタつき!
一度付着すると、二度と取れません!!
万が一付着した場合は舐めて洗浄し、かかりつけのネイティブにご連絡ください。
ご使用方法
1.まず枝からバナナをもぎ取って下
さい。
2.ちょっと眠いんで寝ますね〜!w
3.安全に十分留意してご使用くださ
い。
#香水
ある時から君の香水の香りが変わった。
あれだけ柑橘系は苦手だと公言していたのに、いつの間にか柑橘系の香水を使い始めていたね。
気づいてたよ。言わなかっただけ。
きっと君はあの頃から浮気をしていたんだろうね。
ゆるさない
前まではなかった香水の香り。
前まではなかった整髪料の香り。
私が知らない間に大人になっていく貴方。
もう手が届かない存在になってしまったんだね。
柔軟剤の香りがする貴方が、
サラサラの髪の毛が顔に落ちる様子が、
そんな貴方が好きだった。
今はあの時とは違う。
あの時の貴方はもういない。
そう思わないと、また、私は貴方に恋をしてしまうから。
「なんかお前、匂い違くね?」
『あ、わかる?彼女が最近くれたんだよ』
『このローズの香水』
「へー、いい彼女じゃん。それ高いやつだろ?」
『そうそう。ほんとありがたいわ』
………。
《え、あいつそんなこと言ってたの?》
「…そうだけど……どした?」
あいつの彼女の〇〇。
〇〇とは幼馴染でこうしてよく話している。
《……いや…》
《確かに…前、誕生日の時香水あげたけどさ…》
「…けど?」
《………私があげたのって》
《ローズじゃなくてラベンダーの香水なんだよね》
ー香水ー
香水
嬉しくて懐かしい匂い
そんな匂いが
君たち9人から、ずっとしてくるんだ
ボディーソープやシャンプーじゃなくて
柔軟剤でもない
君たち愛用の
香水の匂い
みなさん!!
今日もお疲れさまでした!
おやすみなさい
私は香水が苦手
だけどあなたの優しい匂いは好き
香水 いつかはつけちゃうんだろうけど
その優しさが溢れてる
鼻をくすぐる柔軟剤の香りは忘れないからね
うちもキミも
お気に入りの香水1つくらい決める年頃だよ
香りは一生覚えてるから 適当はいかんね。
_ ₁₁₄
香水の匂いであなたを思い出したい
そんな距離にいたい
香水の匂いも良いものだけど
人間臭いのも現実味があって良いと思う
目の前の人が、確かに存在してることを実感出来るから
「香水」
アイツと別れて、どのくらい経つかな。
遠距離恋愛はお互い無理だからっていう理由で別れた。
だから、嫌いになったわけじゃないし、思い出さないわけでもない。
俺は、まだ大好きで未練タラタラで過ごしてきた。
アイツは、何してるかな。
もう俺なんか忘れて、新しい恋愛をしてるのかな。
別にアイツのことを求めてるわけじゃないけど、ふと思い出すんだ。
アイツがいつもつけてた柑橘系の香水の香りがすると。
今もつけてるかな。
俺は、あの香水の香りが忘れられない。
『香水』
「なんか、良い匂いする。」
突然、僕に顔を近づけてくる君。
「何か付けてきてるだろ。なんだ?嗅いだことあるな。」
何か付けてるって。お洒落に特別興味が無い僕が匂いに気を使うはずが無い。
気のせいじゃないか。そう言おうとした瞬間、濃くて甘いのに優しくて熟した果実のような香りが微かにした。
なんだろうと不意に頭を触ってみると、小さなオレンジ色の粒がぽろぽろと落ちてきた。
拾い上げてみると小さな花で、先程の香りがする。
これじゃないか。
何の花だろうと思っていると君がまた近くに寄ってくる。
「あ、それか。金木犀。それくっついてたんだな。」
キンモクセイ。惑星みたいな名前だと思った。
良い匂いだ。秋の匂いだ。と君が僕の手から花の香りを嗅ぐ。
そういえば、君の吐く息が白くなり始めた。柔らかそうな鼻と頬が赤くなってきている。
日がだいぶ傾いて、オレンジ色の空に段々と青紫色が塗りたされている。
「寒い寒い。肉まん買って帰ろう。」
君が手を握ってくる。ぽろぽろと小さな星が落ちていく。
君の温もりを感じながら、これからの秋はこの香りで今日の君を思い出すんだろうなと思った。
_____
あんまり関係ないけどずっとあっためてたので、
香り関連ってことで…|-・。`)コソリ
題:香水
香水って付けすぎると臭いよね。
なんでもやりすぎはダメなのかな。
私は自分を隠しすぎたな。
人間も香水も似たようなモノだね。
香水を一振り。
壁に投げつけてぐちゃぐちゃに。
さあ、いい香りの中へ飛び込めば楽になれるぜ?
清潔感あるサボンの香りと
透き通る水色に惹かれて
素敵な香水瓶を買った
買ったは良いけれど
インテリアにさえせずに
クローゼットで待機している
鼻が敏感で、甘い香りはもちろん、香水のように匂いが強いものは苦手だ。
ただ、香水を身につけている当人には、意外と分かりにくいものらしい。
昔、一度か二度くらい、好奇心から自分で付けてみたことはあり、動き回っても弱めだな?と思ったのだが、家族からすると「くさっ!」と顔しかめられたほどだった。
だからなのかもしれない。
香害と言われているようになってきたのには、香水だけでなく、香り付きのものがあまりにも増え過ぎているのだ。
洗剤だったり柔軟剤、ルームフレグランスなど…。
それらが混ざっていれば、なるほど 複雑でものすごくキツく感じてしまうのかもしれない。
私は幸い、匂いが強いものや甘ったるい香りが苦手なだけで、それ以外はまだ大丈夫な方だ。
だが、それくらいの程度でもキツいと思うのに、香害で毎日苦しんでいる人々にはよほど辛いのだろう…。
せめて、くさいものには香りを纏わないで、無香料や匂いの残らないタイプなど、消臭効果のあるものを使って欲しい。
これくらいの気遣いを日頃から考えていきたい。
それもまた、SDGsのうち「3 すべての人に健康と福祉を」と「12 つくる責任 つかう責任」に当てはまるのではないかと思う。
すべての人に健康を。
また、つかう責任を持とう。
【香水】
私は、目がみえない。
生まれつきらしい。
だから、においで誰かがわかるようになった。
お母さんは、洗濯物や料理のにおい。
お父さんは、お酒やタバコのにおい。
〝貴方もちゃんとしてよ!いつもいつも私ばかり!〟
〝うるせえな!お前がちゃんとした子ども産まないからこんなことになるんだ!〟
……また、喧嘩。
近くなのか遠くなのか…わからないけど、大きな声。
最近、多い。
イヤになった。
私は、家出することにした。
両親に見つからない。
なるべく遠くへ行きたかった。
タイミングは、お母さんが居ない買い物の時。
こっそりと家を出た。
荷物はどこに何があるのかわからなかったから、玄関にいつもの所にある棒を持って…服はお母さんが着せてくれたもの。
1人の外出は、初めてだったから、ドキドキしながら歩いた。
色んな人の声がする。私は、早歩きをした。怖かった。
どこをどう曲がって、歩いたのかわからないから、本当に帰り道がわからない。
でも、両親は、私のこと、いらないんだ。
私が居たら、ストレスなんだ。
そう思っていたら、涙が出てきた。
『ねえ、キミ。』
ふわっと、いいにおいがした。
あまい香り…
「りんご…?」
声に出してた。恥ずかしい。
泣いてるところも見られて、声に出して…穴があったら入りたいってこんな感じなのかなって思った。
男の人?は、笑ってた。
『あぁ、ごめんね!キミ、僕のお店の前で泣いてたから気になって気になって…』
お店の前だったんだ…
「ごめんなさい…迷惑おかけしました。では……」
『あっ!あぶな……』
そう言い終わる前に、コケてしまった。
今日は、だめな日だな…
『大丈夫…じゃないね。血が出てるよ。ちょっとごめんね。』
そう言って、ふわっと身体が浮いた。
……だっこ??
「あ…あの!大丈夫!だから!」
『あわわっ!危ないからね!』
どうしようどうしよう!
誘拐だったら…!!
カランカランと音が聞こえたと思ったら、今度は色んなにおいがした。
『僕のお店ね、香水屋さんなの。ハンドクリームもあるけどね。』
『お兄ちゃーん!!お店手伝ってよー…って、その子どうしたの?!怪我してるよ…あたし、救急箱持ってくる!』
バタバタと女の人はどこかに行った。
『あー。あの子はね、血は繋がってないけど、妹の――』
『ななみだよ!よろしくー!はい、救急箱!』
「血、繋がってない…?」
『うん。僕の母親が小さい頃に亡くなって、再婚相手との間に産まれた子が、ななみ。』
『ややこしいよねー。クラスメイトに説明するのも大変だよー』
と言って笑ってた。
複雑な環境なのに、こんなに愛されてるんだ…いいな。
そう思うと、涙が出てきそうになった。
『よしよし。これでおわり!大丈夫だよ!』
「ななみさん、ありがとうございます。」
『大丈夫!お兄ちゃんに任せたら大変だから。』
『僕、傷の手当ぐらい出来るもん』
と言ってる声は、弱々しくて、どっちが年上かわからなくなる。
『そういえば、白い杖ってキミの?道に落ちてたよ?』
「あ…そうです。」
しばらくの静寂。
口を開いたのは男の人。
『ねえ、もしかして…どこかに行こうとしてた?僕、案内しようか?』
私は、横に首を振った。
「私、家出なんです…家の場所もわからないから、どっちみち、帰れない。」
『お姉さん家出かぁ…じゃあ、家族が来るまでここに居てよ!お兄ちゃん、いいよね?』
『そうだね。家の場所わからないなら、どちらにしても家まで送ってあげれないし…うん、じゃあ、ここに座って待ってて。お茶もってくるね。』
そう言って、男の人は、スタスタと音をたててどこかへ行った。
『お兄ちゃんね、人助けが趣味みたいな感じなの。そこがカッコいいところ!でも、顔もカッコいいから、勘違い女がいっぱいいるんだよねー。そういう時は、お兄ちゃんに頼まれててね。私が彼女のフリするの。』
『ななみ。もう少し、楽しい話してよ。ごめんね。はい、お茶だよ。僕の名前は、なおっていうからね。何かあったら言ってね。』
そう言って、2人は遠くへ行った。
お茶のいいにおい。
お店の色んないいにおい。
お客さん居ないのかな…?
声しない。
スタスタという音が聞こえてきた。
「なおさん?」
『すごい!そうですよ!足音でわかった?』
「はい。お茶、ありがとうございます。」
『いいえー。あっそうだった。ななみが、よかったら香水をつくってみない?って言ってたんだけど…どうかな?』
「いいのですか…?」
『うん!店内ずっと気になってたでしょ?だから、自分専用の香水つくってつけてほしいなぁって思って。』
香水は気になる…けど……
「私、お金ないです。」
そう。私の荷物は、この杖だけ。
でも、なおさんは、
『大丈夫大丈夫!』
と言って、また、私を持ち上げて、どこかへ連れていってくれた。
『あ!お姉さん来たね!待ってたよー!どんな香りが好き?容器は――』
『ななみ。女の子困ってるでしょ?』
と言って、なおさんとななみさんは、声を揃えて
『『そういえば、名前は?』』
と言った。
「私は、ちさと。」
『ちさとちゃん!じゃあとりあえず…少しづつ、香りを嗅いでみて、その中から選ぼうか!』
カチャカチャと音をたててる。準備中みたい。
数十分後。
『はい!これが、ちさとちゃんの香水!容器小さめだけど…香りを楽しむだけでも癒されるからね!』
と言って、ポケットサイズの香水をもらった。
『でもでも、お兄ちゃんと同じような香水になったね!』
『そうだね。この香りは、いい香りだよね。』
りんごみたいな…ふんわりとした香り。
好きなにおいになった。
数時間後にお母さんが来た。
来ないでほしかった…このままここに居たかった。
けど…迷惑になるから、お礼を言って、帰った。
〝たなかさーん!ヘルパーですー!〟
私は、大人になって、ひとり暮らしをしていた。
ヘルパー付きだけど…普通の生活ができてる。
〝あら。今日も、りんごの香水つけてるのですね。いいにおいですねー。どこで買ったのですか?〟
「ヘルパーさんも、今度一緒に行きましょ。お友達がしてるお店なんです。」
あの日のことは、この香水をつけると思い出す。
私は、家出をしてよかったって思ってる。
そうしなかったら、この香水と会えなかったから。
〝あらら、こんにちは。なおさん。〟
『はい、こんにちは。』
スタスタという音が近くなって、私の近くで、とまった。
『ちさとちゃんも、こんにちは。』
「うん。こんにちは。なおさん。」
仕事から帰ってきたアナタ
気色悪い匂い
仕事なんてウソね
その気色悪い匂いが証拠
香水
香水
深夜
仕事の帰りに1人の女性とすれ違った
甘い花のような香水の香り
何処に行くのだろう
その香りを身に付けたのは誰のためだったのだろう
私にその香りを感じさせたのは偶然?
それとも
私は振り返らない
知っているから
貴女が
こちらの世界の人ではない事を
あの夜
確かに存在した
主張する香り
30年ぶりに君に会った。
同窓会の夜。
懐かしい面子が揃う。
あの時、君と出会い、恋をして、付き合い
そして、別れた。
髪も白くなり、シワも増え、お腹も出ている僕。
「私も同じよ。だいぶ歳を取ったわよ。別人みたいでしょ」と君は笑いながら話すけど、君には30年経っても変わらないものがあるんだ。
それは、笑顔と香水の香り。
30年前の世界に僕を誘う。
Episode.12 香水
あの日は勇気を出せたから。
今からでも、遅くないのかな。
私は中学1年生の後半から学校に行けてない。
時々別室登校はするけど、息苦しくて外に出ることもほとんどない。
テレビを付け朝のニュースを見ると、今日は微風程度で気温も丁度いいらしい。
なんとなく外に出たくなった。
私は今の気分に任せて、外で散歩することにした。
外はニュースの通り涼しくて気持ちがいい。
この時間はみんな、学校にいるんだなあ。
家の近くにある公園付近を歩いていると、前から綺麗で大人びた女性が歩いてきた。
不審に思われないようにその女性を見た。
隣を通り過ぎる時、ふわっと風が吹いた。
その時に女性からしたフローラルの香水の香り。
あれは今でも忘れることができない。
"これだ" すぐにそう思った。
可愛らしさもあるのに、綺麗でかっこよくて。
見蕩れていたところに優しい香水の香り。
私には、その女性に声を掛けられる気はしなかった。
だからきっと、もう会うこともないんだろうな。
一目惚れって、こんな感じなのかな。
一瞬で儚く切ない気持ちになった。
私もあの女性みたいになりたい。
可愛くて、綺麗で、かっこよくて。
…明日からは、頑張ってみようかな
「私の側にいて、今日だけは。」と、男は泣きそうな、掠れた声で言った。
「貴方は、本当にかわいい人ね。いつもは、ツンとして…強がりさんなのに、時より甘えん坊。ふふ、まるで猫みたい。」
女は、男の顔の輪郭にそっと両手を添え、目を伏せて、そっと互いのおでこ
をくっつけた。
「…。」男は、女に膝枕をしてもらい、女の腹に男は顔をうめた。
「良いわよ。たくさん甘えて…、誰にだって甘えたい時はあるもの。」
女は、男の髪を優しく撫でる。
男には、語れぬような苦しい過去と記憶が在った。
その後遺症で、男は時より苦しめられた。
男は、もう薄れて、微かとなったラベンダーの香りを嗅いだ。
男は、女とその香りが好きだった。
かつての辛い記憶の中から、覚ましてくれるから。
男は、ゆっくりと気持ちの波が穏やかになったことを感じた。
男は、女をそっと抱きしめる。
女も、また男を優しく、深く抱きしめた。
『貴方は、完璧で在りたいみたいね。
弱みが在っても、良いじゃない。
その弱みに、救われる人が少なからず、いるのよ。
…わたしも、その一人。
だから、生きてね。
辛き記憶に惑わされないで。
そして、いつか…過去の自分に言ってあげて。
生きていて、良かった。って、約束よ。』
この香りを嗅ぐと、男は思い出す。その言葉を。