『風邪』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『風邪』
初めてデートに行った。初めてキスをした。初めて一夜を共にした。全てのプランを終え、2日くらい経った後に全く同じタイミングで一緒に風邪を引いた。全く同じ症状で笑えた。
______やまとゆう
「帰ります」
座ったままのあなたに言った。
「こんな嵐の中で?」
驚いたそぶりも見せずあなたは言った。
「帰れます」
そう言って玄関へと向かった。
「傘、持っていきなさい」
淡々とあなたは言った。
「……返さなきゃいけなくなるじゃないですか」
私はくだらない意地を張っていた。
「だから、」
あなたは呆れたような声で言った。
「別にいいです!」
声も聞きたくなかった。
「マヒロ」
私を呼ぶあなたの声。
「……」
私はすぐに振り向いた。
「返しにくればいいでしょう」
その傘を、振り切った。
暗い部屋で、熱い体をして、一人。
頭と喉がひどく痛む。
「傘なんかいらない」
焦点の合わないカーテンを見ながら、枯れた声でそう言った。
ウェスト・アンド・サウス
『人生は死ぬまでの暇潰しである』
誰かがそう言っていた。
なるほど。確かにそうかもしれない。
でも、それだと人間は死ぬために生まれてきたみたいじゃないか?
人間をダメにする呪いの一つは『死の自覚』だ。
自分は未来のどこかで必ず死ぬということを知っている。それが人生を悲観的に見るか、だからこそ懸命に生きようと努力するかは人それぞれだ。
アイザック・ニュートンと僕はまるで違う。
だから、僕の場合、テキトーに生きていこうと思う。人生を重く受け取らないんだ。どうせ死ぬんだと思いながら、色んな馬鹿なことをしてやろう。
西や南へオープンカーを走らせよう。フェリーに乗ってどこか遠くの場所へ行こう。
創世記13章にもあるじゃないか。『この大地を縦横無尽に歩くと良い』ってね。
僕はナポレオン・ボナパルトにはなれない。
だから、僕はテキトーに生きていく。いつか死ぬのにベストを尽くす意味もない。それでいいんだ。
英雄になる必要もない。国王になる必要もない。
僕は僕らしく、人生を死ぬまでの時間を暇潰しにしよう。
傷つくこともない。悩みを抱えることもない。
僕は僕。アイツはアイツ。
チャールズ・ダーウィンにはなれないのだから。
風邪をひかなくなった。
大人になったから…だろうか。わからない。
免疫力がついたのは確かなんだろう。
学生時代「木を張っていれば風邪はひかない」と言われた。
根性論と思われるかもしれないが、そうじゃ無い。
気を張っていると、自然と抵抗力がついて風邪をひかない。悪化しない。確かそんな話だった。
とは言ってみたが、やはり根性論なような気もする。
実際科学的根拠があるかどうかは知らない。
知らないが…なんとなくそれは実際そうな様な気もする。
社会人になって、風邪をひく事が憚られた。
正確には風邪をひいて、仕事が出来なくなってしまう事が。
会社を休むという行為が苦手だった。
会社に限らず学校もだ。
自分で欠席の連絡を入れて、休むという宣言をして休暇を取るのが苦手だ。
だから死ぬ気で風邪をひかないようにした。
大学生の頃はよく体調を崩して休んだ。
精神的なストレスによるものである事はわかっていた。
だが、大学は欠席連絡が要らない分、少し気が楽だった。
転職をしたが風邪はひいていない。
前の会社より休みは取りやすい環境になったが、やはり仕事を休むという行為がどうしても苦手らしい。
たった一言「体調が悪いので休ませて下さい」が言えないのだ。
それを言う事が精神的に辛くなってしまう。
だったら何がなんでも休まない様に身体を整える。
その為に具体的な何かをする事は無い。
ただ、手洗いうがいを徹底するとか、マスクを着けるとか。
誰もが出来る対策だけ。
風邪っぽいと思ったら、早めに薬を飲むとか、のど飴を舐めるとか、本当にその程度。
だが誰よりも「風邪をひきたく無い」という気持ちは強いと思う。
病は気からという言葉がある様に、死ぬ気で風邪をひきたく無いと考え思い込むと、人間本当に風邪をひかないのかもしれない。
ここ10年を振り替えってみても風邪で寝込むような事は片手で収まる程だ。
それも1日、2日で回復するものだけ。大きなものはない。
寝込んだ時も微熱程度。そして、それにより私は「どうしても参加したくない行事」に参加をしなくて良くなった。
病は気からもいうが、本当にその通りなのだろう。
私は風邪をひいて休むことよりも、風邪を引いてでも参加したくない行事に出なくて済む事を取ったのだ。
メンタルが身体に与える影響はかなり大きいというのがわかるだろう。
だからこそ思うのだ。
案外根性論とも思える「気を張っていれば風邪はひかない」という教師の言葉は、あながち間違いでも無いのではないかと。
#風邪
【風邪】
風邪なんて万病一元論だけです。
万病一元論とは、全病全原因全ウンコなだけです。
風邪ひいたらウンコ出しとこ。
風邪
「ゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...」
いつぶりかなこんな酷い風邪を引いたのは...
『大丈夫?のど飴あげるから舐めな』
優しく彼は僕の手に飴を置いた
「ゴホッ...ありがとうゴホッ...」
『お前が風邪なんて珍しいな。そうだ、熱測るから少し脱がすぞ』
そう言うと彼は僕のパジャマを少し脱がし体温計を脇に入れた
ピッピッピ
体温計がなり彼に渡した
『うわ お前38℃あるじゃん 今日は大人しく寝てろ!
夕飯は俺が作るからよ あと熱さまシート貼っとけ!』
「うん...熱さまシート冷たくて無理なんだよな...ゴホッ」
僕は恐る恐る、おでこに熱さまシートを貼った
「ヒャッ!! 冷たい...これだから熱さまシート嫌い」
僕は、文句を言いながらもベットに横になった
気づいたら僕は寝ていた
お題︰風邪
泣きたくなった。それは鼻を熱くする。
僕の言葉は垂れ流れる液体になった。
ゆらゆら、ゆらゆら、伸びて。
伝えたいことがあったけど、お粥に乗っけた梅干しみたいに酸っぱいから、口にしなかった。
風邪をひいた、僕の代わりに体が言った。
「もう疲れちゃった」。
ぴぴぴ、ぴぴぴ、熱い。
ベッドで思い出すのは、昔、の、冷たい手のひらで、額に手を乗せてみる。
何の変哲もない僕の手だった。泣いてしまいたい。
孤独みたい、喉が痛かった。
「風邪」
うつっちゃうからいいよ、なんて言うけれど
本当はそばにいてほしいの
きてくれないかな、なんて言わないけれど
ちょっぴり甘い期待
知らないうちに
人混みの中で
風邪のウィルス貰うように
家に帰って 愛の微熱に気づく…
まだ小学生の高学年くらいだったけど
First impression (feat.CA)
この曲の2番の歌いだしからの
歌詞にすごく魅力されたこと
ふと 思い出した。
アダルトでムーディーな曲調で
歌詞の世界観と歌声が
子供ながら
恋とか愛とか
すごくロマンチックに感じて
こうして綴ってることも
恋愛感なんかも
この曲に引っ張られてるのかな
なんて 思っちゃったりして…ね。
- First impression -
風邪を引くことは、実は ウイルスもしくは細菌が体に入ってきたらそこで抗体が作られ、身体の免疫力がつくという。
ただ、本当かどうかは分からない。ここからはあくまでも個人的な見解であることは了承してもらいたい。
幼い時にたくさん風邪にかかればかかるほど、大人になる頃にはほとんど風邪ひくことなく健康体のままで過ごすことができるそうなのだ。
私はその反対だった。
幼少期から積極的に運動することもなく、家族以外で会う人も大体決まっていて、体調を崩した事はほとんどなかった。
なぜなら心臓があまり強くなかったから。矛盾してないかと思われるだろうが、思い出す限りは扁桃炎、インフルエンザにかかったことくらいだ。
それが高校生からになると軽い風邪からひきやすくなり、年に一度は高熱出すし、鼻水や咳は長引いて しつこかった。そして20代半ばから病気を得て、今やすっかり病弱がちになってしまった。
幼少期に風邪を移されることがなかったために、大人になってからそのツケがどかーんと回ってきたんだろうなと思っている。
だから風邪を引いたらその度に免疫力を付けて、少しずつまた身体を強くしようとしてるのだと思うことにした。そう思わなきゃやってられんのだ。
決して一種ではない。
多種多様のそれらが代わる代わる遣ってきては、人の身を喰らい尽くさんと、目には見えない牙を剥く。
対抗として、液体で絡め取って動きを封じるが、なおも止められなければ、豪風を以って追い出し、その身を燃やして殲滅を試みる。
しかしそれは、生きること目指した、命懸けの攻撃。程度が過ぎれば、逆に身を滅ぼす。
液体は呼吸を阻害し、豪風はそれを司るものを破壊しかねず、熱は全てを燃やし尽くしかねない。
それら、過度な防衛行動も無く完治に至るのは、ある種、奇跡の生還と言えるのかもしれない。
一番身近な、死の気配。
いずれ敵わぬ種が、わたしたちを喰らい尽くしてしまうのだろうか。
———
風邪
健康で過ごせる喜び
誰かの心の思いやり
玄関に置いてあった
ビニール袋いっぱい
愛に溢れていたこと
長いままの太巻きは
キミのママの手作り
笑った泣いた大声で
その時風邪は何処か
遠くへ飛んで行った
忘れない忘れないよ
キミからの優しさは
いつまでも覚えてる
『風邪』
ちいさい頃は風邪をひくと
なんだかすごく非日常だった
学校のみんなは今なにしてるのかな
わたしの給食のみかんは誰が食べたのかな
お昼にサングラスの司会者が見れるのも
日常にないそんな日がすこしたのしかったの
風邪
ちいさい頃は風邪をひくと
なんだかすごく非日常だった
学校のみんなは今なにしてるのかな
わたしの給食のみかんは誰が食べたのかな
お昼にサングラスの司会者が見れるのも
日常にないそんな日がすこしたのしかったの
風邪
咳が止まらないので病院に行くと、風邪ですね、とあっさりと診断され、熱が出るかどうか聞かれたので、出てませんと言えば、これから出るかもしれないから念の為ね、と普通の風邪薬に加えて解熱剤も処方された。
薬局は薬を待つ人で溢れていた。あちらこちらから咳が聞こえて、風邪が流行ってることがよく分かる。
何分、何十分、一時間は待っただろうか。やっと名前を呼ばれて薬を取りに行けば薬剤師の女性がすみません、と申し訳なさそうな顔をした。
「お熱が出るお子さんや、大人の方が沢山増えていて、あの、そのう、解熱剤なんですけれども今、座薬しかないんです」
咳は出てても熱は出ていない。とんでもなく寒気がするわけでもない。このまま発熱せず、治っていくだろうし、座薬の出番はないと思い、座薬を貰って帰る。
その夜、予想は見事に裏切られ、じわじわ襲いかかる寒気からあっという間に熱を出した。子どもの頃から病気になると気が弱くなって、ひんひんと泣いてしまう癖がある。そうすると決まって母がやってきて、大丈夫、大丈夫と頭を撫でてくれていたが、一人で暮らすこの家では頭を撫でてくれるような人間はいない。
止まらない咳と、頭痛と、寒気と、熱で布団の中でひんひんと泣いていたら、座薬の存在を思い出した。いいや、そんなまさか。泣きながら座薬は使うまいと心に決めたけれど、数十分後にはやはり耐えられなくなって泣きながら袋から座薬を取り出した。
大人になって、泣きながらお尻を丸出しにする日がくるなんて思わなかった。ひんひん泣きながら四つん這いになる。
「おかあさん、こわいよう。いたいよう。誰か入れてよう」
ひんひん泣いて、泣いて、だけどこの部屋には自分以外誰もいないから頼れるのは自分しかいないわけで。
「ええい!ままよ!」
座薬を入れたあと、頭を撫でてくれるお母さんのかわりに自らの尻たぶを優しく撫でて大丈夫、大丈夫とひんひん泣きながら唱えた。一人暮らしはつらい。
風邪って皆どこから始まっても辛いよね。
風邪ひいてても私は頑張って学校行くのね。
そりゃ風邪だししんどいし辛くなるじゃん。早退したいって言うとさ「熱ないから大丈夫だろ。早く授業戻れ。」って言われるの!!言われたりした人に向けて言うね。
▼
無理しなくていいんだよ。無理しすぎないように頑張るのが1番いいよ。
何言われようと、されようと、自分には限界があるように、他の人にも限界があるんだよね。
何か言われたりしたらずっも1人で抱え込まずに信頼できる人とかに相談していいんだよ。
私はこれくらいしか出来ないし、こういう事しか言えない。
私も辛い経験をしてるから気持ちくらいは分かるよ。
貴方がどう思ってるかは分からないけど、『嫌だ、しんどい、辛い』そういうのは本当に分かるよ。
だから無理しないでね。
風邪____
【冷感】
彼女の周りはなぜか冷たくて寒かった。近づけば誰もが体を冷やして風邪を引く。だから幼い頃から、冷寒女と呼ばれ虐められていた。
でも、ある日ある男性が「ついてるよ、冷」と彼女に声をかけた。
「あぁ、生まれつき冷たいんです。近づかない方がいいですよ笑」なんて苦しく彼女は笑う。
「あ、いや、そうじゃなくて、」
そう言いながら男性は彼女に歩み寄り、大きな腕で抱きしめる。あぁ暖かい。そう彼女が思うと彼に身を任せ全身の力が抜けた。
ぐるぐる、ねちゃねちゃ、ひやひやと彼と私の周りにはだんだん黒く青いものが広がって蠢き始めた。
「え?!」と彼女は驚くが、彼が指を鳴らした瞬間に
パンッとそれは弾けて消えた。
「霊感、強いんですね」
「れい、かん?」
「はい、貴方が冷たいのは貴方のせいじゃないです」
その言葉を言われた時、
私は初めて自分の頬に熱を感じた。
[先遣隊はどうした!]
[繋がりません!]
[くそっ第四班もやられたか……!]
どんな攻撃もものともしない相手に対しこちらは壊滅状態だ。
[熱量を上げろ!白色隊をもっと派遣しろ!]
[酸素が足りません!!]
[なんだって!?]
これまでなのか?いや、まだなにか出来るはず。
いつだって乗り越えてきたじゃないか。まだ死ぬのは御免なんだ。
[そろそろ応援が到着するはずだから、それまで耐えてくれ……!]
[そろそろって、連絡すら無いのに……!]
わかってないな新人。応援隊はそれこそヒーローのように、いつも突然現れるのだ。
そして一気に相手を殲滅してしまうほど、強い。
[あっ!?]
[応援隊の到着だ……!]
みるみる敵は捕獲されていく。無敵に思えた敵も小さく小さくされていく。
流石に、この敵の為に製造された応援の効果は抜群だった。
仕事の速さに呆気に取られるが、我々も自身の仕事をこなさなくては。
[……よし、全球捕獲完了致しました!]
[心拍数は?]
[異常なしです。]
[よろしい、撤収!]
「あ、熱下がったね。良かった。」
「お大事になさってください。」
風邪をひくと重度化してしまうこの身体、生きにくさに打ち勝つために覚えた術。
病は気からというがあながち間違いでは無い。
私も頑張るから私の白血球たちも頑張って欲しい。
そう思い、熱を出す度に戦闘シーンを想像している。
「何故、貴男様方がこちらに。」
警備員が止めに入る。
「アポは取ってるから、安心してよ。」
「了承の手紙を見せた方が良いのか。」
「……。」
三人の紳士は、半ば強引に門を潜ろうとした。
「しかし、いくら貴方様方と言えど…。」
警備員は、彼らを知っていた。
いや、寧ろ…知らぬ方がおかしい。
其れほどまでに、彼らはこの屋敷の主人と親しかった。
警備員は、彼らを止められなかった。
この屋敷の使用人も止めに入ろうとしたが、彼らを止められず、
とうとう主人の寝室のドアの前まで来て、勢いよくドアを開けた。
「おうおう、大丈夫か。見舞いに来てやったぞ。」
「大きい声を出すな。身体に触るだろう。」
「花束、持ってきたよ。」
私は、苦笑した。
どこから、私が風邪で伏せっていることを聞いたのだろう。
私は身体が弱く、幼い頃から体調を崩しやすかった。
私にとって、風邪は脅威だ。
風邪と侮れば、私の命は幾つあっても足りないほどに。
だから、彼らの見舞いが嬉しくて、涙が溢れそうだった。
彼らが屋敷に無断で入ってきたのは、廊下が騒がしくて分かった。
「来てくれて、本当にありがとう。」
ぽろっと、私の口から零れた。
「気にすんな。」
「互いに忙しい身だから、こうして集まれるから良いよ。」
「おまえは、どうなの?嫌じゃない?嫌だったら、遠慮なく言って。」
彼らは、口々に言った。
「安心して、嫌じゃない。寧ろ、嬉しいくらいだよ。」
嬉し涙をぐっと堪えて、笑って応えた。
風邪をひき 布団の中で目が覚めて
寂しく思い 田舎を想う
お題【風邪】短歌
病気したときにひとりだと、心細い気持ちになる。