『風に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
寂しくて、
切ない気持ちも
とめどなく
時には涙も零れたけれど
わたしの心は
もう、大丈夫
自由に、気ままに、
流れるように、
風に乗って
空を飛ぶ
あなたが教えてくれたから
自分のすべてを解き放ち
何ものにも縛られず
何ものにもとらわれず
あなたがいてくれるから
自分のすべてを受け入れて
哀しみのカードも手放せた
わたしの心は
もう、大丈夫
自由に、気ままに、
流れるように、
風に乗って
空を飛ぶ
あなたのもとへ、
心はいつでも
風に乗れるから
- 風に乗って -
お題 風に乗って
下から風が強く吹き上げてくる
柵が消えた景色は幾分か綺麗に見えた
『人は、死んだら風になるんだよ』
今になって、昔の戯言を思い出す
もし、こうなったらだとか。次はこうなりたいとか。
そんな夢物語は、もう自分に必要ない
「よし、行くか。」
足を少し前に滑らせれば、細い体はあっという間に落ちていく
頬を突き刺すように撫でる風が心地いい
「 」
その言葉は、地面に叩きつけられる肉の音に混じって消えた
※この話は、決して自殺を肯定するものではございません
放課後の、誰もいない屋上で最近始めた日課がある。差出人も宛名もないラブレターをよく飛ぶように折った紙飛行機にして飛ばし、誰にも届きませんようにと祈るのだ。
飛ばしたら飛んでいった方まで行って、回収するまで帰らない。……届いて欲しいけど、誰にも見られたくない。
そんなぐちゃぐちゃな気持ちを抱えながら今日も紙飛行機を飛ばした。そしたら、強い風が吹いて、いつも絶対に飛ばさない方向に浚われていってしまった。
「まって!」
そう、手を伸ばしてもすり抜けて、あっという間に見えなくなってしまった。
「嘘でしょ……」
早く、回収しないと。だって、あっちには書けない宛名の相手が住んでる家がある。
急いで、落ちたかもしれない場所までいった。道路の隅から、街路樹の上まで。見過ごすことのないように何度も、辺りが薄暗くなっても探し回った。
「よぉ、なにしてんだ?」
「! さ、探し物」
「ふうん、もしかしてこれか?」
そうやって見せてくれたのは、確かに探してる紙飛行機で。
「……それ、中身見た?」
「ん? いや、ついさっき見つけたばっかだし。見てねぇけど」
「見たい?」
「……まぁ、気にならないっていったら嘘になる」
「見ていーよ。もともと、お前宛のやつだし」
そうなのか? 何て言いながら、折り目を一つずつ開いていく指先から紙飛行機を奪い去りたい衝動を押さえて読み終わるのを待つ。
「……これ、お前から?」
「じゃなかったら、どうしてお前宛ってわかるの」
「そーだよな。……あのさ、スゲー嬉しい」
そう言ってはにかんだ顔が、今まで見たどんな顔よりも輝いて見えて思わず目をそらした。
「なぁ、俺も好きだよ。お前のこと、何時も目で追ってた。だから、俺の恋人になってくれませんか」
「そんなの、断るわけないじゃん!」
住宅街の道端ってことも忘れて、思わず抱きついた。届けるつもりもなかった思いが、風にのって届いて、両思いだったなんてこと、きっと他にはいないだろう。
「今日は風が強いわねぇ」
直帰の途中、ふと先輩がそんなことをつぶやいた。
「そうですね。午後になったら少しは収まるかなって思いましたけど」
春先によくある突風レベルの強さではないものの、髪の長さが肩ぐらいまである先輩はちょっと大変そうだった。こっちもこっちで前髪が崩れそうでハラハラしていたけれど。
「ねえ、もし風に乗ってどこかに気軽に行けるとしたら、どこに行ってみたい?」
そんな質問をしてきた先輩は、いつものしっかりした雰囲気とは違い、無邪気に映る。
「風に乗って、って鳥みたいに空飛んで、ってことっすか?」
「まあ、そんな感じ。マント広げて飛ぶでも、なんでも」
「自由に飛べたらいいなって思ったことありますけど、急に言われたらわかんないもんっすね……」
ベタに海外とか、あるいは国内でも結構遠い西日本のほうとか?
「私は、誰も追いかけてこれない場所かなぁ」
小さな声だった。
なんだか穏やかじゃない内容に思考を止めて隣を見つめると、先輩はわずかに目を見開いてこちらを見返した。
「え、どうしたの?」
「誰も追いかけてこれない場所って……」
たぶん、先輩は聞こえていないと思っていたのだろう。明らかに言葉に詰まっている。
「いや、ほら、最近忙しいじゃない。だから静かな場所にサクッと行けたらなってこと」
先輩は誤魔化せていると思っているようだったが、俺には効かない。
いつもエネルギッシュで情けない俺を鼓舞してもらうことも多くて、あっという間に憧れの存在になっていた先輩。
そんな彼女を一番近くで見てきたから、ある日から様子がおかしいことにもすぐ気づいてしまっていた。今日だって「いつもの姿」を懸命に保とうとしている様子に胸を痛めていたところだ。
「どこか遠くに逃げたいんですね」
ついに、先輩の足が止まった。少ししてから動き出したかと思うと、近くにあった木製のベンチに力なく座り込む。
「あー、うかつだったなぁ。なんで私、あんなこと言っちゃったんだろ」
無意識だったのだとしたら、相当追い詰められている証に違いない。
いつも以上に、先輩の身体が小さく見える。
「逃げたって、しょうがないのよ。結局は、私が解決しなくちゃいけないんだけど……」
「じゃあ、俺がその役目引き受けますよ」
ほとんど勢いだった。
顔を上げた先輩は驚いた顔をしていたが、俺自身も同じ気持ちだった。
でも、放っておけない。
「先輩が一人で逃げにくいなら、俺が先輩の手を引っ張って、無理やりでも連れていきますよ。立派な足になってみせます」
先輩が、力なく笑った。
「逃げたい理由も聞かないで、一緒に逃げてくれるんだ?」
「少なくとも、膨大な借金を作ったとかいう理由ではないと信じてます」
「借金! それは確かに違うかな」
今度は肩を震わせながら笑う。
「……ありがとね。いい後輩をもって、私、それだけでも、救われてるわ」
俯いている先輩がどういう表情なのかはわからない。
それでもたぶん、泣いている。
根拠のない確信を抱きながら、先輩の前に跪いた。
「遠慮しないでください。俺、本気ですから。いつも先輩に助けてもらってるし、恩返ししたいんです」
背後では、いつもの街の喧騒がBGMのように流れている。俺と先輩だけが切り取られて、宙にでも浮かんでいるみたいだ。
どれだけ、その感覚を味わっただろう。
先輩が、遠慮がちに俺の手を掴んだ。
お題:風に乗って
【風に乗って】
便利になったというか、何というか…
ついさっき手元に届いた「同窓会のお知らせ」を目の前にして、複雑な思いを抱いた。
少し前まで、こういう郵便物や通販の商品などは配達員が玄関先のポストに入れるか、時には玄関先までやってきて「すんません、ハンコくださ〜い」なんてやりとりがあったりしたものだ。
それが、長年の配達員不足と多大な時間のロスを解消する画期的な配達方式として、あらゆるものが「風に乗って」届けられる時代になった。
配達予定があるときは、事前に「受け取りをご希望の日時と場所をお知らせください」というLINE通知が届く。申込フォームに必要事項を入力すれば、いつでもどこでも風に乗ってやってきたものを受け取ることができるのだ。
どんなに重い荷物でも、希望すればどこへでも運んでくれる。最近買ったベッドも、自宅2階の窓を全開にした寝室まで風が運んでくれた。もっとも、その日は花粉と黄砂が多く飛散していた日で、夜は新品のベッドの上でくしゃみと鼻水がいつまでも止まらなかった。
ただ、人と人との交わりがなくなってしまったのがどうにも寂しかった。コロナ禍で「置き配」が主流になった頃でも、まだ配達員とのやり取りはあった。近くに知り合いのいない1人暮らしには、このわずかなやりとりさえ貴重なコミニュケーションの場だったのだ。
そういや、今週はまだ誰とも会話してないな…
ふと、そんな悲しい事実に気づいてしまった
ちょうどそのとき
きゃぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜‼️‼️‼️‼️‼️
突然、庭先から甲高い叫び声が聞こえた。慌てて駆け出すと、長い髪に小さい木の葉が絡み、手足の所々に擦り傷のある女性がいた。先ほどの声の主は彼女で間違いないだろう。それにしても、この人どこからここに入ってきたんだろう?
「あいたたたた…あ、お久しぶりです。やっぱりここで合ってたんだ」
お久しぶり? どこかで会ったことあったっけ?
遠い記憶をたぐりよせながら、彼女の顔をまじまじと見た。ダメだ、まったくもって思い出せない。
「あの、大変失礼ですがどちら様で…」
「アヤセです、セイヤくん」
その言葉で、ぼんやりした記憶の風景が急に鮮明になった。そうか、アヤセか。あの泣き虫で病弱で、でも学校行事になると誰よりも張り切って準備して、いざ本番になるときまって高熱出して参加できなった、あの「残念さんなアヤセ」か。
「アヤセかぁ、久しぶり。突然でびっくりしたよ」
「ごめんなさい、まだコントロールが上手くいかなくて」
「え? ここまでどうやってきたの?」
「風ですよ、風に乗ってやって来たんです」
驚いた。あらゆるものを風が運ぶとは聞いていたけれど、人間そのものも風に乗ってくる時代になったのか。しかし、今週はじめて会話を交わしたのが、風が運んできたかつての同級生とは。
「セイヤくん、同窓会の通知って届きましたか?」
「あぁ、ついさっき。それこそ風に乗ってきたよ」
「そうですかぁ〜、よかったぁ〜。その通知、私が作ったんですけど発送は他の方にお願いしていたので。無事、お手元に届いてよかったです!」
そう言って、彼女は本当に嬉しそうに笑った。
「あの、その…来てくれますか? 同窓会」
「う、ん…正直、どうしようかと思って。ほら、あまりいい思い出がないの、アヤセも知ってるだろ?」
あの頃は、人づきあいが下手くそでいつも1人でいた。たまに同級生とつるんでも、そのノリについていけなくて、気づけば距離ができているような、そんな学校生活だった。
「知っています。だから、無理に誘うのは予想と思ったんだけど、今回だけはどうしても来てほしくて。次からはいいんです、来なくても。でも、今回だけは…ダメ、ですか?」
いや、そんな上目遣いで涙目のお願いズルいだろ。
そんなことされたら断れないどころか、何故今回だけに固執して誘うのか、めちゃくちゃ気になるけど聞けないじゃないか。
「わかった。わかりました。行くよ。行きます。残念なアヤセが作った通知を無駄にしたくないもんな」
「残念て、まだその呼び名覚えてたんですか。でも、嬉しい!絶対来てくださいね。私も必ずそこにいますから」
再び嬉しそうに笑ったアヤセは、同窓会で会おうね〜と両手をブンブン振りながら帰っていった。気がつけば、彼女が負った手足の擦り傷は見えなくなっていた。見間違えたのだろうか?
同窓会当日、若干気は進まなかったがアヤセとの約束を果たすために会場へ向かった。想像以上に多くの同級生たちが集まっていて驚いた。うちの学年、ほぼ全員集まってんじゃないか?出席率よすぎるな…などと思ったら、不意に幹事から声をかけられた。
「セイヤ? 久しぶりじゃん。お前が来るって珍しいよな。今までどんなに通知を出しても連絡なかったし」
「あぁ、ごめん。基本、こういうとこ苦手で。ただ、今回だけは来てってアヤセに押し切られてさ」
「アヤセ⁈ 会ったのか? いつ⁈」
「この同窓会の通知が届いた日だったから…」
あれは何日くらい前だったかな。思い返していると、幹事の顔色が変わった。
「おい、それってホントにアヤセか?」
「たぶん。卒業以来会ってなかったけど面影あったし、本人だと思うけど」
「…アヤセ、この通知の原稿を作って俺に直接渡した帰り道、車にはねられて…病院で息をひきとったんだよ。この同窓会は、彼女の追悼も兼ねてみんなに集まってほしいって呼びかけてたんだ」
そうだったのか。あのとき、風が運んできたのはアヤセの魂だったんだ。おそらく、魂になってから日が浅くて上手くコントロールできず着陸に失敗したんだろう。やっぱり残念さんなアヤセだ。
「アヤセ、必ずここにいるって言ってたから、たぶん会場のどこかにいるはずだよ」
幹事にそう言って、一旦会場の外へ出た。
いるんだろ、アヤセ。いたら、返事してくれ。
突然、強い風が吹いて舞い上がった木の葉が頬に当たった。
やるじゃん、アヤセ。
「"疾風(かぜ)"感じたくてよ」と
あなたは言った
出しすぎた"スピード"で
あなたの車は崖から真っ逆さま
"千の風"になって逝ってしまった
乗れましたか?風に
白の同胞達ははしゃぎながら風に乗って空へ舞い上がっていった。私は足に根が這ったかのように動けずそれを呆然と見送った。
「おや、残った子がいたか。」
見上げると黒服の男が一人。
「なあに怖がることはない。」
そう言うと雨が降ってもないのに傘を広げた。
風が吹く。
「風に全部任せれば良い。」
風を含んだ傘は上昇気流に乗って空高く、あっという間に男は豆粒の大きさになった。
風に乗って、、か。
うーんと、わたし前紙飛行機飛ばしたんですよね、そしたら
その後日、紙飛行機が来たんですよ。
わたしが作った紙飛行機には、
『こんにちは』と書いたんで、返事?っていうのかな。
『こんにちは、どなたですか?』と書いてあったんだ。
、、、私返事書いたんです。
『いちごです』ってw
こういうのって風に乗って会話している。
っていいます?www
#風に乗って
小学生ぐらいの頃、夢か、幽体離脱なのか、
台風の日 その風の中を一人で風に乗って
ピーターパンのように
泳ぐように飛んだ
気がしている
気がしているのは、実際には、できないと思っているから
でも、あの気持ちよさは、何とも言えない気分だったから、忘れられない。
遠い空の向こう あいの風が吹き抜ける
溢れんばかりの水は やがて種を芽吹かせ
照りつける太陽の下 大輪の花を咲かすだろう
赤き情熱 静かなる青
弾ける黄 ぬくもりの橙
尊い紫 ゆめを描く白
目に映るすべてが大切な輝きを放ち
おなじものはひとつもないと歌う
献げる花束に愛を
太陽よりもおおきく あたたかな温度で
舞い上がった桜吹雪に連れ去られてしまいそうな彼を、必死にしがみついて引き止めることしかできなかった。
ばかやろー。 ばかやろー。
昼飯時、ひやむぎをズルルと啜っていると、開け放した掃き出し窓から潮風とともに聞こえてきた。
ば〜か。 ば〜か。
またこの季節がやってきたか、と辟易する。
少し暑くなってくると人々は海に繰り出し、こぞって水平線に向かって叫ぶ。
日頃は出せない大声悪口等を吐き出す、さぞ気持ちの良いことだろう。
じょーしのくそー。 はげろー。
その声、全部我が家に来てるよ。
テーマ「風に乗って」
若き日は貧しく、夢と誇りに
あふれていたあのころ
前を向いて歩き続けた
老いたる今も少年のように
明日に話向かって前に進む
若き日の輝きは失われても
いつも揺すられる魂のかわき
と闘いながら、水を求め
風に吹かれて舞い上がれ
題名 若き誇り、老いたる力
脈動しているように自己をさらすひかりの群れよ 毎日が等しく冷たく泣き崩れていた朝焼けがいずれ覆っていくだろう夜のひととき うすく濡れた瞼とフロントガラス越しに見つめた歩行者信号のどろっとした赤みを飲みこんでひかりたいとただそれだけ
風に乗って
貴方に逢いにゆこう
いますぐに
愛しています
夫よ
風に乗っていけるのは羽を持ってる鳥と小さな虫
僕の事は前から邪魔するだけで何も助けてくれない
今だってそうだ
こんなにも脈が固まってしまいそうなのに
僕を乗せてくれる風はもういなくなった
別の人を乗せに行ったんだ 僕を置いて
こんな僕は前に進もうとしてないのに邪魔される
他の人を運ぶ風から
いろんな
いろんなものを運ぶ風に両足をにぎられてる
風が頑張ってくれれば自分のせいにならなかったのに
少し足が浮いただけだってね
苦い?な‥ 鉄の味がする
味? もういっか、なンデも、どーデ
~風に乗って~
蒲公英の綿毛に息を吹きかけた
綿毛はさらに風に乗って教会を囲む塀を乗り越えていく
少女はその様をただ見上げていた
56文字の黒の史書
風に乗って色んなところに行ってみたいな!
世界を救ってみたい!
困っている人を助けたい!
有名なあの人にも会ってみる?!
ディズニーランド!
水族館!
そう、あの頃みたいに言えたら良かったのにな、
ねぇ、、小さい頃の私、?今の私を救ってよ、泣
♯風に乗って
題.風に乗って
「だから、あなたも想像して。
たんぽぽが、種を風に乗せるみたいに」
一陣の風が吹き、たんぽぽの白い綿毛が飛んで広がる。
嵐のように吹く風は、あっという間に季節を奪い去ってしまう。
夢と期待と、ほんの少しの儚さをのせて。